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第7回アジア支部対抗戦inバンコク

2019.12.5 14:48 女流二段 北尾まどか
香港支部(左)とバンコク支部(右)の決勝戦
香港支部(左)とバンコク支部(右)の決勝戦

 

 東京がだいぶ涼しくなってきた10月の中ごろ、バンコクはまだまだ日差しが強く、プールで泳ぐのが気持ち良い。冷たいスイカジュースが体に染み渡る。

 年に一度のアジア支部対抗戦はこれで7回目となる。年々参加チームが増えて規模が大きくなっているが、今回は1972年に創立されたバンコク支部40周年ということもあり、さらにグレードアップして開催された。会場となったのはアリストンホテル。広々とした立派なホールに将棋盤が並ぶ。コーヒーとスイーツの用意もあって、他の将棋大会とはひと味違う優雅な雰囲気だ。

 参加プロ棋士は、この大会を創られた小林健二九段、バンコク支部の師範である大野八一雄七段、そして精力的に海外普及活動をされている高田尚平七段、そして私の4人。支部対抗戦ということで、各地の日本将棋連盟支部から3人1組でチームを編成し、出場する。マレーシア、シンガポール、広州、ベトナム、香港に加え、今回はオーストラリアが初めて参加した。今年4月に立ち上がったばかりの支部だが、松本秋馬支部長が熱心に活動している。アジアからはちょっと離れているけれど、他国の支部は快く迎え入れてくださった。

 日本からは三田支部、将棋を世界に広める会、ねこまど将棋教室も参加し、こちらは懇親チーム戦へ。同時に個人戦や入門講座も開催され、120人以上の来場数となった。高田先生の発案で開催された入門講座には、20人以上の親子が参加した。超初心者向けには高田先生が駒の動かし方から大盤で説明し、ルールの分かる子どもたちには私が多面指しを行う。子どもたちは指し手が早いので、8面指しともなるとてんてこ舞いである。

 支部対抗戦の方はトーナメント形式で進行し、香港支部とバンコク支部の決勝となった。ここまで5連覇中のバンコク。ホスト役でもある塚原さんは運営に気を配りながらも自らチームを率いて戦い、指し手にも隙がない。最終的には香港に勝ちを譲ったが、「今回はホストに徹します」と前夜祭の時からおっしゃっており(もちろん実際に手を抜いたりはしなかっただろうけれども)、そうした盛り上げ方も含めて、塚原さんをはじめとしたバンコクの選手、ボランティアスタッフの皆さんのホスピタリティに感動した。

 今回初開催となった個人戦は、マレーシア支部の今西裕隆さんが優勝。各部の上位入賞者には賞金が渡された。これもまた他にないことで、スポンサー集めにも相当なご苦労があったことと思う。ありがたい限りである。

ねこまどチームのメンバーと記念撮影
ねこまどチームのメンバーと記念撮影

 書きたいことは山ほどあるのだが、最後にもう一つ。ねこまどチームとして鈴木浩一さん、さくらさん、基正くんファミリーが来てくれたのがとてもうれしかった。基正くんは私の主催する子ども将棋教室の一番初めの生徒さん。そのお父様の勧めで奥様も将棋を始められ、家族3人で将棋を指すようになった。当時小学生だった基正くんは今では高校生になり、背丈は私を追い抜いて立派な青年に成長した。初の海外旅行となったバンコク大会、いい思い出になったかな。(北尾まどか)

北尾まどか

名前 :北尾まどか

肩書き:女流二段

プロフィール:北尾まどか女流二段 2000年 、女流棋士2級としてプロデビュー。09年 10月から半年間、NHK将棋講座にレギュラー出演。女流プロ公式戦の対局をこなす傍ら、幼稚園、小・中学校などの教育機関での出張授業や、原稿執筆、講演など、幅広く活動している。10年に将棋普及のため、「株式会社ねこまど」を設立し、代表取締役に。「将棋をもっと楽しく 親しみやすく 世界へ」を理念に掲げ、世界中でイベント出演など将棋を通じて国際交流を行っている。多くの子どもたちに将棋を楽しんでもらおうと考案した「どうぶつしょうぎ」は、発売以来累計60万個を突破するヒット商品になった。東京都出身。1980年1月21日生まれ。

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