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ストックホルムでの将棋ミートアップ

2019.9.13 10:00 女流二段 北尾まどか
「どうぶつしょうぎ」を指してくれた子どもたち
「どうぶつしょうぎ」を指してくれた子どもたち

 

 初めてスウェーデンを訪れたのは2012年11月のこと。

 そのときはストックホルム大学で講座、博物館でのワークショップ、スウェーデン将棋協会の交流会、ストックホルム日本人会で「どうぶつしょうぎの会」という四つのイベントを2日間に凝縮した弾丸ツアーだった。

 

 今回の世界一周の旅程を考えているとき、久しぶりにストックホルムに行きたくなり1泊だけ寄ることに決めた。

 前回訪れたときにお会いした香川昴さんに連絡してみたところ、毎週月曜日にカフェで「将棋ミートアップ」を開催しているという。ちょうど日が合ったので伺うことにした。

 

 エストニアのタリンから1時間のフライトで、19時頃に空港近くのホテルに到着。緯度が高いので外はまだ明るく、不思議な感覚である。

 荷物を置いてすぐ再出発。空港線の「アーランダ・エクスプレス」に乗って街中へと向かう。

アーランダ・エクスプレスで市内へ
アーランダ・エクスプレスで市内へ

 工事中のストックホルム中央駅で乗り換えに迷いながらも地下鉄でSlussen駅まで行き、グーグルマップを頼りに「Espresso House」というカフェを探し当てた。

 

 到着したのは21時近く。広くてしゃれた店内で、「どうぶつしょうぎ」をしている子どもたちの姿が見えた。

 遅くなってしまったおわびもそこそこに、すぐに3面指し。参加してくれた川口俊太郎君、エケネス莉々夏さん、令雄君姉弟はかなり指し慣れているようで、どんどん手が進む。

 

 何局か指したところで「どうぶつしょうぎクイズ(詰将棋)」を出題すると、競って解いてくれた。

 私が来るというので、香川さんが保護者の方々に急きょ連絡して集まったらしい。

 皆さんが温かく迎えてくださり、とてもうれしかった。

 1時間くらいしたあたりで記念撮影をして、子どもたちは解散。それから大人向け将棋の指導対局である。

ストックホルムの街並み
ストックホルムの街並み

 

 シモン・ムエラーさんはヨーロッパ将棋選手権の常連で三段ほどの腕前。ダニエル・カールソンさんは級位者とのことだが、四間飛車の定跡形を組んできた。

 

 そして香川さんは隣でその対局を見ながら、普及活動の話をしてくださった。

 桜まつりでワークショップを開催していることや、定期的に子どもたちに教えている話など。

 傍らに置かれた大きなバッグからは、「スタディ将棋」や「9マス将棋」をはじめ、たくさんの将棋グッズが出てきた。

 こうした地道な努力のおかげで、将棋は少しずつ広まっていくのだということをあらためて実感する。

将棋の2面指し対局を香川さんが見守る
将棋の2面指し対局を香川さんが見守る

 

 私にできるのは現地に行ってそうした活動を応援し、それを発信すること。

 そうして世界に点在している熱心な将棋ファンをつないで大きな流れを作っていきたい。(北尾まどか)

 
北尾まどか

名前 :北尾まどか

肩書き:女流二段

プロフィール:北尾まどか女流二段 2000年 、女流棋士2級としてプロデビュー。09年 10月から半年間、NHK将棋講座にレギュラー出演。女流プロ公式戦の対局をこなす傍ら、幼稚園、小・中学校などの教育機関での出張授業や、原稿執筆、講演など、幅広く活動している。10年に将棋普及のため、「株式会社ねこまど」を設立し、代表取締役に。「将棋をもっと楽しく 親しみやすく 世界へ」を理念に掲げ、世界中でイベント出演など将棋を通じて国際交流を行っている。多くの子どもたちに将棋を楽しんでもらおうと考案した「どうぶつしょうぎ」は、発売以来累計60万個を突破するヒット商品になった。東京都出身。1980年1月21日生まれ。

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