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トルコの連珠ユース選手権

2018.10.26 10:00 女流二段 北尾まどか
子どもたちと北尾女流二段(右)がピースサイン
子どもたちと北尾女流二段(右)がピースサイン

 

 ヨーロッパ選手権の後、8月31日にトルコへと飛びました。親日国と聞いてずっと行きたかった国で、ようやく初訪問の機会をつくることができました。

 トルコの西側に位置するイズミール空港に降り立つと、南国の風が吹いてきます。タクシーで約1時間走り、クシャダスのリゾートホテルに到着。青々としたエーゲ海が目前に広がります。

ユース選手権で連珠をする子どもたち
ユース選手権で連珠をする子どもたち

 

 このホテルでは連珠の第12回世界ユース選手権が行われています。
 連珠というのは、いわゆる五目並べに詳細なルールを取り決めたもの。将棋と同じく日本発祥のゲームです。

 大会の審判長として日本から岡部寛九段が呼ばれており、そのつてをたどって、大会のサイドイベントに「どうぶつしょうぎ大会」を開催していただくようにお願いしました。
 連珠ユース選手権は25歳までの67人のプレーヤーがエントリー。年齢、男女別の8クラスに分かれます。

 

大きな「どうぶつしょうぎ」の駒を動かす
大きな「どうぶつしょうぎ」の駒を動かす

 今大会には地元トルコをはじめ、エストニア、中国、ギリシャ、ロシア、カザフスタンの6カ国が参加しました。
 机には盤と石と対局時計に加えて、棋譜用紙とボールペン、そして名前の札が設置されています。
 会場を出てすぐのホワイエにはソファ席に自由対局用の連珠盤やドリンクが用意され、快適に休憩できるようになっています。

 

 そこにポーランド製の大きな「どうぶつしょうぎ」を設置すると、さっそくエストニアのコーチが興味を持ってくれました。
 すでにルールを知っていたようで、周りに説明をしてくれます。
 翌日の晩、子どもたちに呼び掛けて「どうぶつしょうぎ大会」を開催しました。最初は数人しかいなかったものの、時間がたつにつれてどんどん人数が増えていきます。

 

 全員がルールを覚えるところからですが、連珠で先読みの力が備わっているおかげで、驚くほど理解が早いのです。
 終わった人からどんどん次の対戦を行う方式なので、ぐんぐん上達します。熱心に対局してくれたトルコの男の子が「Very good game!」と言いにきてくれ、うれしい気持ちになりました。

連珠ユース選手権で「どうぶつしょうぎ大会」
連珠ユース選手権で「どうぶつしょうぎ大会」

 

 最後は大きな「どうぶつしょうぎ」を使っての決勝戦。表彰式の後にみんなで記念写真を撮り、いい思い出になりました。
 そして翌日。ソファ席で大会の主催者であるオスマン・マート・グルグチュさんに本将棋の説明をしていると、その男の子がやって来て興味深そうに見てくれました。
 どうやらチェスができるようなので、チェスの駒を模したデザイン駒を取り出したところ、あっという間に友達同士で対局開始となりました。

 

 取った駒を打てるという将棋特有のルールを説明すると、急にエキサイト。すぐに理解して数分後には玉を詰ましあげました。
 「ゲームは世界をつなぐ。そして将棋はどの国でも広められる」と実感しました。(北尾まどか)

イラスト駒で対局する子どもたち
イラスト駒で対局する子どもたち

 

北尾まどか

名前 :北尾まどか

肩書き:女流二段

プロフィール:北尾まどか女流二段 2000年 、女流棋士2級としてプロデビュー。09年 10月から半年間、NHK将棋講座にレギュラー出演。女流プロ公式戦の対局をこなす傍ら、幼稚園、小・中学校などの教育機関での出張授業や、原稿執筆、講演など、幅広く活動している。10年に将棋普及のため、「株式会社ねこまど」を設立し、代表取締役に。「将棋をもっと楽しく 親しみやすく 世界へ」を理念に掲げ、世界中でイベント出演など将棋を通じて国際交流を行っている。多くの子どもたちに将棋を楽しんでもらおうと考案した「どうぶつしょうぎ」は、発売以来累計60万個を突破するヒット商品になった。東京都出身。1980年1月21日生まれ。

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