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「どうぶつしょうぎ」の世界普及~その6~

2018.3.30 10:00 女流二段 北尾まどか
コルマールおもちゃ博物館で集合写真
コルマールおもちゃ博物館で集合写真

 

 将棋のもたらす教育的効果は、すでに学校に取り入れられている中国で証明済みです。

 伝統的な将棋の駒では漢字圏の子どもにしか理解してもらえなかったのですが、今後、動物の駒や図形の駒を使用することによって、一気に広まる可能性があると考えています。

 

ポーランドの学校の先生と子どもたち
ポーランドの学校の先生と子どもたち

 

 ポーランドでは、授業の教材として「どうぶつしょうぎ」が現地の企業によって学校向けに販売されています。
 教師の学会で、授業での取り組み方やその効果を発表し、先生たちが興味深そうに話を聞いている写真が送られてきました。

 

 教育ツールとして公共機関で使っていただけるのはとても大きなことです。この6月には私自身が直接現地へ行って、教師の方に話してくる予定です。
 私がまだ訪れたことのない土地からもお便りをいただいています。

 

 「どうぶつしょうぎ」が販売されてすぐ購入し、その後、ずっとオーストラリアの学校で教えていらっしゃるという先生からは、もっと普及するために「どうぶつしょうぎ」を輸入して販売したいというメールをいただきました。

 セネガルでボランティアをされている方からは、「どうぶつしょうぎ」を自作して図書館で現地の子どもたちと遊んでいる様子を報告していただきました。

 自作の「どうぶつしょうぎ」は日本でも図工の時間によく使われています。

ポーランドの教師学会で「どうぶつしょうぎ」が発表される
ポーランドの教師学会で「どうぶつしょうぎ」が発表される

 

 

 その話を2月に行ったフランスのコルマールおもちゃ博物館のイベントのときに出会った日本語学校の先生に伝えたところ、数日後には児童の作品写真を送ってくださいました。「どうぶつしょうぎ」は、対局の面白さだけでなく、作って遊ぶ楽しさもあるのです。

 「どうぶつしょうぎ」のこれからのテーマは「各地の教育者に教え方を伝えること」になります。

 

コルマールおもちゃ博物館で「どうぶつしょうぎ」
コルマールおもちゃ博物館で「どうぶつしょうぎ」

 

 私がこれまでやってきたことだけではなく、各地の先生方が工夫されている教え方を共有したい。私自身が現地に行って体験し、学んだことを伝えていきたいと思っています。そうした経験をもとに、日本の学校での指導案を作りたいと考えています。

 

 幼稚園や小学校低学年では「どうぶつしょうぎ」を習って作り、中、高学年では漢字や歴史や礼儀作法と併せて将棋を学ぶというのが普通科目となれば、日本人全員が将棋を知っていることになります。

 将棋は間違いなく子どもの成長に良いものです。強くならずとも、経験するだけで物の考え方や判断の仕方、相手を認めることなど、たくさんの大切なことを知ることができます。

 

 世界の子どもたちに「どうぶつしょうぎ」を楽しんでもらいたい。国境を越えて友達をつくり、将棋を通じていろんなことを学んでほしいと願っています。(北尾まどか)

ポーランド製のクッションでできた「どうぶつしょうぎ」で対局
ポーランド製のクッションでできた「どうぶつしょうぎ」で対局

 

北尾まどか

名前 :北尾まどか

肩書き:女流二段

プロフィール:北尾まどか女流二段 2000年 、女流棋士2級としてプロデビュー。09年 10月から半年間、NHK将棋講座にレギュラー出演。女流プロ公式戦の対局をこなす傍ら、幼稚園、小・中学校などの教育機関での出張授業や、原稿執筆、講演など、幅広く活動している。10年に将棋普及のため、「株式会社ねこまど」を設立し、代表取締役に。「将棋をもっと楽しく 親しみやすく 世界へ」を理念に掲げ、世界中でイベント出演など将棋を通じて国際交流を行っている。多くの子どもたちに将棋を楽しんでもらおうと考案した「どうぶつしょうぎ」は、発売以来累計60万個を突破するヒット商品になった。東京都出身。1980年1月21日生まれ。

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