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47リポーターズ

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ロシアがトマホークを迎撃しなかった謎

2017.4.7 22:08 共同通信
S400(ウィキメディア・コモンズより)
S400(ウィキメディア・コモンズより)

 米国のシリア空爆で、ロシアが米国側から事前に攻撃を知らされていたにもかかわらず、シリアに配備した対空ミサイルが使われた形跡がないとして、米国の攻撃を黙認したのではとの憶測が広がっている。米国の巡航ミサイル、トマホークを迎撃して米国との対立を先鋭化させるよりも、ミサイルを見過ごしたほうがいいとの政治的判断が働いた可能性も考えられる。

 ロシアはシリア北西部ラタキア近郊のヘメイミーム空軍基地に対空ミサイルシステムS400、西部タルトスの海軍基地にS300を配備。特にS400は最大探知距離600キロ、最大射程距離400キロという長距離の迎撃が可能な点が特徴で、航空機のほか、弾道ミサイル、巡航ミサイルに対応可能。そのカバーエリアはシリア領土の8割近くに達するという。

 ローマに拠点を置く軍事航空の専門サイト「ジ・エビエイショニスト」によると、S400の技術的能力から見れば、ステルス性能のない航空機やミサイルが迎撃を逃れることは困難で、ロシア軍が事前にシリア攻撃を知っていたにもかかわらず迎撃を試みなかったのは、何らかの理由でミサイルを見過ごす決定をしたのではないかと推論している。

 米CNNも同様の疑問を投げかけたうえで、ミサイルを使わなかったことはロシアが「ある程度、攻撃を黙認した可能性を示唆している」と報じた。

 一方、ロシア上院国防委員会のビクトル・オゼロフ委員長はロシアメディアに対し「シリアのロシア軍基地はS300、S400によって安全に守られている」と語ったが、今回の米軍の攻撃で対空ミサイルによる迎撃が行われたかどうかについては触れていない。 (47NEWS編集部 太田清)

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