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47リポーターズ

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ロシアはシリアを守らない

2017.4.12 8:42 共同通信
地中海に展開する米軍艦から発射された巡航ミサイル=7日(米海軍提供・AP=共同)
地中海に展開する米軍艦から発射された巡航ミサイル=7日(米海軍提供・AP=共同)

 先日、米国のシリア空爆でロシアが米国側から事前に攻撃を知らされていたにもかかわらず、米軍の巡航ミサイル・トマホークに対してシリアに配備した地対空ミサイルを使用しなかった「謎」について触れたが、ビクトル・オゼロフ国防委員長は米国が再び空爆を行っても、地対空ミサイルで迎撃しない考えを明らかにした。インタファクス通信が12日までに伝えた。

 同盟国シリアが再び攻撃されても、ロシアは最初の空爆と同様に、防衛しないとの立場を明確にした形で、米軍の攻撃を「主権国家への侵略」(プーチン大統領)と声高に批判したロシアにしては腰が引けた対応だと感じてしまう。

 オゼロフ氏は地対空ミサイルシステムS400などで迎撃しない理由について、シリアのロシア軍は「テロリストとの戦いのために駐留しているのであって、外部からの脅威(米国)からシリアを守るためではない」として、そうした任務にはないと強調したが、こじつけっぽい。

 同氏はロシア通信に対しては「ロシアはシリアで米国と戦闘行為を行うつもりはない。われわれの任務はテロリストとの戦いにおいて、シリア軍を支援することだ」と述べており、シリアに対する軍事支援は行うものの、米国との衝突を避けたいとの本音がにじみ出ている。

  北朝鮮が「人工衛星」と主張する長距離弾道ミサイルの発射に備え、自衛隊 が海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦と地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を配備した際も、北朝鮮は「人工衛星」が迎撃されれば「戦争行為」とみなすと反発したことも思い起こされる。シリアの場合、ロシアがパトリオットを迎撃すれば米国がどういう対応を取るかは不明だが、米ロ間の対立が先鋭化するのは間違いない。

 スパイサー米大統領報道官は、アサド政権が化学兵器を再び使えば、米国が追加攻撃する可能性があるとの立場を重ねて示していた。 (47NEWS編集部 太田清)

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