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47リポーターズ

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タイ、ラオスで乗り物三昧 早めの夏休みで「庶民の足」を満喫

2017.7.10 15:23 共同通信
キャリア50年の人力車ドライバー=タイ・ウボンラチャタニ
キャリア50年の人力車ドライバー=タイ・ウボンラチャタニ

 6月下旬、早めの夏休みを取ってタイとラオスを旅した。移動は基本的に公共交通機関。はからずも「庶民の足」と言えるさまざまな乗り物を堪能する旅になった。

 ラオスで旅の基点となったのは、南部の町パクセ。名物の川魚料理を食べにメコン川べりのレストランに行くのに「ソンテオ」を利用した。ソンテオとは、軽トラックの荷台に屋根と座席を付けた乗り物。街の空気をまとった風を感じながら快調に駆け抜ける。オフシーズンの雨期で客がいないのか、運転手は食事が終わるまで待っていてくれた。

 「トゥクトゥク」はオートバイの後ろに2人乗りの座席を取り付けたものが一般的だが、メコン本流をものすごい水量がなだれ落ちるコーンパペンの滝に向かう際に乗ったものはちょっと変わっていた。バイクの横にリアカーの荷台のようなサイドカーが付いている。インフラが未成熟なラオスの道路はでこぼこで、あちこちに大きな水たまりが顔を見せているが、運転手は器用にハンドルを操って巧みに避けていく。

 感心していると、道路端のあずまやのような小屋の前で突然、停車した。運転手が小屋にいた女性に何やら声を掛けると、女性は500ミリリットルのペットボトルにガソリンをくみ、タンクに注ぎ込んだ。注ぐこと2回。つまり給油したのはわずか1リットル。お互い何とつましい商売をしているのだろう。

 コーン島、デット島など、トータルで4000もあるといわれるメコン川に浮かぶ島々を結ぶのはエンジン付きの小さな舟。蒸し暑い雨期の時期だったが、いったん岸を離れると川風が心地よい。

 タイ・ラオス国境のタイ側のショーンメックからバスターミナルまでは「モタサイ」にチャレンジした。モーターサイクルのタイ風発音で、要するにオートバイの後部座席に乗せてもらうバイクタクシー。ヘルメットなんかはかぶらない。「落とされたらかなわない」とライダーにしがみついたが、安全運転で行ってくれて一安心。

 タイ東北部のウボンラチャタニで乗ったソンテオはパクセのものより大型のトラックを使用し乗り合い。乗ってきた客は前の方に座り、後ろの客が降りると順々に詰めているのに気が付いた。降りる場所が近い人が後部に座り、降りるときは最後部にあるブザーを鳴らし運転手に伝える。何と合理的なシステムだろう。

 感動的だったのは、ウボンラチャタニの空港に行くときに乗った「サムロー」。自転車で引っ張る人力車だ。大の男2人と荷物を乗せて、かなり年配の男性が懸命に自転車をこぐ。空港まではわずかだが登り勾配。ぐいぐいとこぐごとにふくらはぎの筋肉が盛り上がり、肩の筋肉が波打つ。聞くと「この仕事を始めて50年になる」と誇らしげに語った。

 このほか、国境越えの国際バスや乗り合いワゴンの「ロトゥー」を利用。バンコクではいまだに車掌さんが切符を売る路線バスに懐かしさがこみ上げたり、BTS(スカイトレイン)の閉まるのが異常に速い自動改札に挟まれそうになり怖い思いをしたり、乗り物についての思い出は尽きない。東南アジアは乗り物好きにはたまらない。

 (47NEWS 中村彰)

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