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47リポーターズ

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難病の乳児、尊厳死認めるべきか

2017.7.11 13:08 共同通信
チャーリーズ・ファイトのサイト
チャーリーズ・ファイトのサイト

 ロンドンの病院に入院中の難病の乳児を尊厳死させるかどうかを巡り、論争が起きている。ローマ法王フランシスコが「治療を続ける」よう求める声明を発表したほか、トランプ米大統領も支援申し出をツイートするなど議論は世界的な広がりも見せている。

 生後11カ月の男児チャーリー・ガードちゃんで生後間もなく先天性の難病「ミトコンドリアDNA枯渇症候群」と診断された。細胞内にあってエネルギーを産生するミトコンドリアの機能が低下し、全身の臓器が深刻なダメージを受ける病気で、病院側はガードちゃんは脳に重篤な障害があり、筋肉が無力化しているため自発呼吸もできず聴力も失われ、回復の可能性はないとしてこれ以上苦痛を長引かせないために、生命維持装置を停止し尊厳死を認めるよう裁判所に提訴。

 これに対し、ガードちゃんの両親は治療継続を訴えたが、英高等法院は尊厳死を認める判断を示し、欧州人権裁判所もこれを支持する判断を下していた。

 しかし、バチカン(ローマ法王庁)所属の複数の医師らから治験段階ながら治療法があるとの見解が示され、両親も米国へ移送した上で治療を続けるよう求めたことから、高等法院は審理を再開。英ガーディアン紙電子版などによると、高等法院判事は10日の審理で、12日の午後2時までに新たな治療法の有効性についての証拠を提出するよう両親側に求めた。13日に再び審理が行われ、その場でガードちゃんの運命が決まる可能性があるという。

 専門家によると、新たな治療法によってもガードちゃんの症状改善の可能性は低いながら、両親は一縷の望みを託している。ガードちゃんの治療のための寄付を募っているサイト「チャーリーズ・ファイト」には既に、世界中から8万3000口以上の寄付が集まった。2日後に迫った裁判所の審理の行方を世界が注目している。 (47NEWS編集部 太田清)

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