メニュー 閉じる メニュー

ノーベル文学賞を拒否 1964年10月22日 「再現日録 東京五輪の10月」(22)

2020.10.22 8:00 共同通信
1964年10月、ノーベル文学賞の受賞辞退を表明したジャンポール・サルトル氏(左)=パリ(ゲッティ=共同)
1964年10月、ノーベル文学賞の受賞辞退を表明したジャンポール・サルトル氏(左)=パリ(ゲッティ=共同)

 

 スウェーデン・アカデミーは22日、1964年度のノーベル文学賞をフランスの哲学者・作家のジャンポール・サルトル氏へ授与すると発表した。これに対しサルトル氏は受賞を辞退すると表明、世界に波紋を広げた。

 アカデミーは授賞理由について「自由の精神と真実の追求によって、われわれの時代に計り知れない影響を与えた想像力豊かな」作品を発表したことを挙げていた。

 一方、サルトル氏は24日付フランス紙フィガロへの寄稿で「ノーベル文学賞は最高の栄誉であるが、作家というものは、権威に祭り上げられることを拒否しなければならない」と辞退の理由を説明した。

 一方、東京五輪の柔道重量級決勝で22日、猪熊功(いのくま・いさお)選手がカナダの選手に優勢勝ちし優勝した。これで、日本は柔道4階級のうち3階級で金メダルを獲得。残る無差別級で神永昭夫(かみなが・あきお)選手が優勝すれば、全階級制覇を達成することになる。

 国立がんセンターに入院中の池田勇人首相は22日、経済企画庁長官と病床で会談し、消費者米価や医療費の値上げを承認した。

   ×   ×

 サルトル氏は、受賞拒否について個人的な問題であり「これまでの受賞者を批判するものではない」と書いた。ノーベル文学賞の長い歴史でも、自主的に辞退した唯一の例となっている。(国名や組織・団体名、競技名、肩書などは当時の呼称に従っています。 共同通信=軍司泰史)

(※1枚目の写真は、白黒写真を人工知能(AI)でカラー化しました。実際の色合いと同じとは限りません)

1964年10月22日、柔道の重量級で優勝し胴上げされる猪熊功選手
1964年10月22日、柔道の重量級で優勝し胴上げされる猪熊功選手