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47リポーターズ

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【辺野古から】護岸予定地に軟弱地盤か 沖縄県は強い関心

2018.6.13 16:01 共同通信

 沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場(宜野湾市)移設に向けて政府が埋め立て用護岸を造る予定の海域に軟弱地盤があると指摘されている。実務を担当する防衛省は「調査中」とするが、移設阻止を掲げる沖縄県は強い関心を持っている。

 県が関心を持つのは、政府が大規模な地盤改良を実施するには埋め立て計画の変更が必要になるためだ。変更には翁長雄志(おなが・たけし)知事の承認を得なければならない。防衛省が変更申請しても、移設に反対する翁長知事が即座に認める可能性は低い。

 また翁長知事は、前知事の埋め立て承認を撤回する方針を明言している。軟弱地盤で改良が必要だと県が判断したにもかかわらず政府が実施しない場合、承認撤回の根拠にできないか県は検討している。

 地盤の硬軟を表すのに使われるのが「N値」。重さ63.5キロのハンマーを75センチから落下させ、試験用の「くい」を地中30センチまで打ち込むのに必要な落下回数を指す。数値が大きいほど硬く、小さいほど軟らかい。これまで防衛省が移設予定地で実施したボーリング調査で、「非常に軟らかい」とされるN値0の地点が海底に複数あった。移設反対派が情報公開請求で入手した記録で判明した。

 移設計画によると、埋め立て区域東側にあるN値0地点付近で、大型のコンクリート製の箱「ケーソン」を海底に置いて「C1」護岸を造成する予定。設計ではN値11を想定している。

 沖縄県は4月、詳しい調査結果を開示するよう防衛省沖縄防衛局に求めた。5月17日には勉強会を開催。日本大理工学部の鎌尾彰司(かまお・しょうじ)准教授(地盤工学)はC1予定地について「水深30メートルの海底に、軟らかい砂や粘土が約40メートルにわたって堆積している。地盤改良が必要。実施しなければ、ケーソンが沈下する恐れがある」と説明した。

 これに対し沖縄防衛局は「地盤の強度は、現在実施中のボーリング調査の結果を踏まえ、総合的に判断する必要がある。現時点の調査結果で判断する段階にない」としている。

 政府は軟弱地盤問題とは別の埋め立て区域南側で最初に土砂を投入する方針。「K4」「N3」「N5」と呼ばれる三つの護岸で囲まれる区域で、7月中につながる見通しだ。沖縄防衛局は6月12日午後、早ければ8月17日に土砂を投入する方針を決め、県に通知した。

 通知に先立ち翁長氏は、埋め立て承認撤回について「環境保全措置などについて看過できない事態となれば、ちゅうちょなく必ず行う」と強調した。(共同通信=那覇支局・関翔平)

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