×
メニュー 閉じる メニュー

「ステイホテル」で客室貸し出す 医療従事者らにニーズ

2020.5.5 16:27 共同通信

シェルターとして試験運営される大阪市内のホテルの客室。部屋の中には換気などを促す張り紙があった=1日
シェルターとして試験運営される大阪市内のホテルの客室。部屋の中には換気などを促す張り紙があった=1日

 新型コロナウイルス感染拡大で「ステイホーム」が叫ばれる中、自宅にいることがリスクになる人々に、各地のホテルの客室を低価格で貸し出す試みが始まった。7泊以上の受け付けとなるが、医療従事者らのニーズがあり、発案したホテル経営者は「安全な空間を『シェルター』として提供したい」と話す。

 ホテル予約システムの開発などを手がける「CHILLNN(チルン)」(京都市南区)が主体となり、感染症対策など一定の基準をクリアした施設が「ホテルシェルタープロジェクト」に登録できる。今月中旬から本格稼働する予定で、4月27日時点で全国150以上の施設から登録希望があり、450人超の利用申し込みが寄せられている。

 「家族を感染させてしまうのではないか」との不安を解消するため、医療従事者や社会生活を支えるために出勤が必要な人が利用を希望するケースが多い。ドメスティックバイオレンス(DV)など家庭でのトラブルを抱える人もいて、発案者で同社代表取締役の龍崎翔子さん(24)は「子どもを1人で留守番させることが不安でホテルを使いたいという声も思いの外多い」と話す。

 DV被害の急増、家族内での感染拡大などの報道を日々目にし「ステイホーム」が最善の選択肢ではない場合もあると気付いたのが発案のきっかけだ。観光の需要が減り、苦境にあえぐホテル業界にとっての選択肢とする狙いもある。自治体の要請に応じ軽症者を受け入れるホテルもあるが「規模が大きくないと難しい」と話す。

 プロジェクトに登録するホテルには、感染症専門医の監修のもと作成したガイドラインに沿った運用を求める。対面での接客の回避や、清掃時に防護アイテムを使用することなどを細かく記載した。今後は、虐待被害者を支援するNPOなどとも連携していく予定だ。「ホテルシェルター」のホームページから予約でき、宿泊料金は1泊3300円から。