メニュー 閉じる メニュー

【4135】金陵 月中天 無濾過 純米 加水一火(きんりょう げっちゅうてん)【香川県】

2020.2.7 16:33
香川県仲多度郡琴平町 西野金陵
香川県仲多度郡琴平町 西野金陵

【B居酒屋にて 全4回の①】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが2種類ほどある程度だ。このため常日ごろ、飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”に訪れることになる。

 今回、トップバッターとして選んだのは「金陵 月中天 無濾過 純米 加水一火」だった。「月中天」に惹かれての選択だ。「月中天」には以下のような懐かしい思い出がある。

 わたくしが主宰する日本酒飲み会は2011年1月、福島県浪江町のU居酒屋で開かれた。6~7人が集い、とても楽しい飲み会だった。それから2カ月後、浪江町は津波に襲われ、帰宅困難区域になった。

 ふるさとで居酒屋を開けなくなったU居酒屋の店主は一念発起、東京に出た。そして歌舞伎町で同名のU居酒屋を開業、見事成功を収めた。そこで、当時のメンバーらが、店主の再起を祝うとともに、今後の繁盛を祈念し2014年6月、歌舞伎町の店で飲み会を開くことになった。そのときのトップバッターが「金陵 月中天 純米吟醸 無濾過 生原酒」(当連載【1617】)だった。今回、B居酒屋の冷蔵庫に「月中天」を見つけたとき、瞬時に当時のことが思い出されたのだった。さて、いただいてみる。

 香りほのか。甘・旨・酸が出ており、中でも酸が非常に良く出ている。分厚くて、しっかりした味わいの濃醇酒。骨太で力強い。味に凝縮感があり、深みもある。しみじみ旨いお酒だった。濃醇ではあるが、きれいなお酒に感じる。ジューシー感もある。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「アルコール分15度以上16度未満、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料米 さぬきよいまい(香川県産)100%、精米歩合70%、製造年月2019.10」

 使用米の「さぬきよいまい」は香川県や香川大学、県酒造協同組合、JA香川県が共同開発したもの。1990年に構想がスタート、1995年に母「オオセト」と父「山田錦」を交配。育成と選抜を繰り返し開発、2007年に品種登録された酒造好適米だ。「さぬきよいまい」は、タンパク質が少なく、粒が大きく、収量量が多いのが特長といわれている。

 蔵のホームページは酒名「金陵」の由来について、以下のように説明している。

「酒名『金陵』は、江戸時代儒学者頼山陽先生が琴平を訪ねた折にこの地が中国の古都金陵(代々帝王発祥の地南京)を思わせるものがあるとして琴平の地を金陵と呼んだのに由来する命名である」

 また、「月中天」の由来について、酒の志筑屋(茨城県石岡市)のウェブサイトは以下のように説明している。

「月中天という銘柄名は中国の故事『壺中天』(壺の中には天国が見える)から引用し、『月の中=夜』『天国=楽しい』という事で、夜にお酒を囲んで楽しんでもらいたいという願いを込めて命名された西野金陵の限定銘柄です」

関連記事 一覧へ