メニュー 閉じる メニュー

LSUがクレムソン大破り12年ぶりの王座 ハイズマン賞QBバーロウが活躍

2020.1.15 14:57 丹生 恭治 にぶ・きょうじ
優勝トロフィーを掲げるLSUのQBバーロウ(9)(AP=共同)
優勝トロフィーを掲げるLSUのQBバーロウ(9)(AP=共同)

 

 8月下旬に始まった米大学フットボールは、1月13日に、ルイジアナ州ニューオーリンズのメルセデスベンツ・スーパードームでの選手権決勝でその幕を閉じた。

 2019年シーズンの王座には、南東リーグ(SEC)のルイジアナ州立大(LSU)が就いた。

 

 LSUは連覇を狙ったクレムソン大を42―25で破り、栄冠を手にした。LSUの優勝は2007年以来で、選手権制度が取り入れられてからは12年ぶり3度目。シーズン最終ランキング1位校を王者と認定した1936年からだと4度目となる。

試合を盛り上げたLSUのマーチングバンド(AP=共同)
試合を盛り上げたLSUのマーチングバンド(AP=共同)

 

 試合は互いに堅く守り合う守備合戦で幕を開けた。先手を取ったのは18年度初戦から29連勝の快進撃を続けてきたクレムソン大。まずは守備陣が要所を抑える見事なディフェンスを展開して、LSUの大黒柱QBジョー・バーロウとWRジャマ―・チェースのパスコンビを封じた。

 攻撃はこの間に2年生QBトレバー・ローレンスが好ドライブ。最後は自らの1ヤードの突進で先制TDを挙げた。

 

 今季のハイズマン賞(年間最優秀選手)を獲得したLSUのQBバーロウはこの後、ビレトニコフ賞(最優秀レシーバー)に輝いたWRチェースへ52ヤードのパスを決めて、難なく追いついた。

TDパスをキャッチするLSUのWRチェース(AP=共同)
TDパスをキャッチするLSUのWRチェース(AP=共同)

 

 第2Qに入ると、クレムソン大はB・T・ポッターの52ヤードのFGに続いて、WRティー・ヒギンズがリバースから36ヤードを快走して17―7と差を広げた。

 LSUにとって、この守備のいい相手に対して、10点差は決して楽な数字ではない。しかし、LSUは燃えた。火をつけたのはバーロウである。

 続くドライブを巧みに仕切り、ゴール前3ヤードから自らが走って差を詰め、続いて得意のパス攻撃。チェースに14ヤードのTDパスを通した後、さらにWRタデアス・モスにもTDパスを決めて一気に優位に立った。

 

 後半はクレムソン大が必死の反撃。RBトラビス・エティエンヌが3ヤードの突進でTDを挙げ、2点のTFPにも成功して25―28と3点差まで詰め寄った。

 しかし健闘もここまで。LSUはバーロウがモスへ4ヤードのTDパス。第4QにはバーロウがWRターラス・マーシャルへ24ヤードのTDパスを通してとどめを刺した。

 

 さてこの選手権、4校のトーナメントでランク1位のLSUは同4位のオクラホマ大を、3位のクレムソン大は2位のオハイオ州立大を倒しての決勝進出であった。

 13年度までの推薦による優秀2校の決戦よりも、大きく進歩したわけだが、最終的にはもう少し大会参加チームを増やした方がいいとの声も聞こえてこないわけではない。ここしばらくは興味深い日が過ぎる。

LSU守備陣にサックされるクレムソン大のQBローレンス(16)(AP=共同)
LSU守備陣にサックされるクレムソン大のQBローレンス(16)(AP=共同)

 

 1936年にAP通信のランキングをもとに、最初の全米チャンピオンの選定が行われてから83年。小生とあまり違わぬ年齢なので、この辺は特別な親しみを感じているが、これが純粋に王者を決めるのにふさわしいかどうかはまた別問題である。

 勝敗そのもので決めれば問題はないが、そこで消費される時間と手間は大変なものがある。

 のんきに興味深いと言っている場合ではないのは承知だが、本場の人たちはこのようなところも結構面白がっている。2020年度はやはり楽しみである。

丹生 恭治 にぶ・きょうじ

名前 :丹生 恭治 にぶ・きょうじ

プロフィール:1934年生まれ。関西学院大学卒業後、東京新聞社で運動記者としてスタートし、1962年に共同通信社へ移籍。著書に、中学時代から関学で親しんだアメリカンフットボール生活を描いた「いざいざいざ」がある。甲子園ボウルには高校時代と合わせて6度優勝。

最新記事