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大気汚染、眼病とも関連 黄斑変性のリスク高く

2019.10.15 0:00
 車の排ガスが人の健康に良くないことは知られているが、台湾の研究チームが、目の病気の一つである「加齢黄斑変性」のリスクを高める恐れもありそうだとする論文を英医学誌に発表した。
 加齢黄斑変性は、目の奥にある網膜の「黄斑」と呼ばれる部分がダメージを受け、視野の中心部がゆがんだりぼやけたりする病気で失明原因にもなる。高齢者に多く、遺伝と環境の双方が影響すると考えられている。
 
 

 


 チームは、台湾の都市部に住む50歳以上(平均年齢62歳)の約4万人を2000年から10年まで追跡し、加齢黄斑変性の発症の有無を調査。対象者の居住地の大気汚染物質濃度も併せて調べた。
 汚染物質は排ガスに由来するもののうち、二酸化窒素(NO2)と一酸化炭素(CO)に着目し、年平均濃度によって汚染レベルを最大から最小まで4グループに分けた。
 追跡期間中に1442人が加齢黄斑変性を発症。年齢や収入、持病などの影響を調整した上で汚染物質と発症リスクの関係を分析したところ、NO2濃度が最大の地域に住む人は最小の地域の住人に比べ発症リスクが1・9倍高かった。CO濃度についても、最大地域のリスクは最小地域に比べて1・8倍だった。いずれの物質も汚染濃度が中くらいの地域では発症リスクの上昇は見られなかった。
 NO2については近年、脳卒中やパーキンソン病といった脳神経の病気との関連を示す研究報告があることから、チームは網膜にも影響はあり得ると考え、今回の研究を実施したという。今後は汚染物質と発症との関係を動物実験で解明する必要があると指摘した。

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