メニュー 閉じる メニュー

(510)夏は「遊び足りないよ」 ケヅメリクガメ 

2019.9.3 7:00
ゆうゆうと散歩するケヅメリクガメ、アンディー君。男の子が見まもる
ゆうゆうと散歩するケヅメリクガメ、アンディー君。男の子が見まもる

 

 千葉県の市川市動植物園。園内を大きなカメが歩いている。ケヅメリクガメのアンディー君だ。人間の子どもたちや親たちもいっしょにぞろぞろ。
 担当の吉池一広(よしいけかずひろ)さんが「アンディー君おさんぽ中」という看板(かんばん)を持ち「こうらにさわれますよ」と声をかけている。さわってみたら、あったかい。
 カメは寒いときは体温が下がって動きがにぶくなる。「冬は散歩に出ず、自分の部屋でじっとしていることが多いんです」と吉池さん。部屋は上からの赤外線ランプと床のヒーターであたたかい。
 「風が冷たくても日が差して気温が上がりそうだったら『出ようよ』って言うんですが、5分もしないで、もどって来て『やっぱりきょうは寒い』って」。アンディー君の気持ちを代弁する。
 「夏は一目散という感じで出かけます」。園のはずれに近いサル山のうらまで行き、生えている草を食べる。
 「『ここに行けば草がある、好きなのがある』って。もどってきても、とびらを素通りして『まだ遊び足りないよ』っていうこともあります」
 アンディー君が帰りたそうにしても、もっと運動してほしいと思ったら、とびらをしめたままにする。「そうすると『仕方ないなあ』って、またぐるっと回ってきます」。吉池さんはアンディー君の気持ちがほんとにわかっているみたいだ。(文・写真、佐々木央)

最新記事