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【194】越の初梅 雪中貯蔵酒 純米吟醸(こしのはつうめ)【新潟】

2010.6.28 17:06
新潟県小千谷市 高の井酒造
新潟県小千谷市 高の井酒造

【水無月会月例会 全5回の⑤完】

 Y居酒屋の女将が仕入れた数種類の酒を、わいわい言いながら味わう水無月会。「開華 山廃純米吟醸 ありがとう」「おしゅん 生詰 発泡性清酒」「開運 涼々」「稲生 純米大吟醸 うすにごり生」と飲み進め、この日の新しい出し物の最後は、「越の初梅 雪中貯蔵酒 純米吟醸」だ。

 北国では雪の中に野菜などを保存する習慣があり、わたくしは、すぐそれをイメージした。雪の中だと、湿度がたっぷりあり、しかも温度が零度を下回ることがないから、保存がきく。瓶の裏ラベルをみたら、案の定だった。

 いわく「昭和62年、日本で初めて、雪の中に酒を埋め込む雪中貯蔵酒に挑戦。雪の中は平均温度0度、湿度100%、空気対流0の状態となり、約100日間貯蔵されたお酒は、新酒の硬さがとれ、まろやかな独特の味『元祖雪中貯蔵酒』に仕上がります」。なるほど、なるほど。「元祖」を名乗っている、ということは、類似品が出ている、ということなんだろうな。

 野菜の場合は、雪中保存すると、「凍ってはいけない、と糖分で細胞の濃度をたかめ、その結果、甘みの強い野菜になる」という話を聞いたことがあるが、果たして酒の場合はどんな効果があるのだろうか。酒の角がとれ、まろやかになる、というが…。

 ともあれ、飲んでみた。たしかにまろやかな酒だった。「厚みはあまりなく軽快で、酸がある。まろやかで、甘みと旨みもある。旨いなあ」とわたくし。裏ラベルの通りの酒だった。この飲み口は、雪中貯蔵効果なのだろうか。できれば、雪中貯蔵酒と、そうでない通常貯蔵の酒を飲み比べてみたいなあ、とおもった。

 この日の出し物は、これで終わり。水無月会はこのあと、店常備の「小鼓 純米」を冷酒とぬる燗で飲み、最初に飲んだ「開華 山廃純米吟醸 ありがとう」をぬる燗にして飲む。冷酒のときより、辛さが出て、旨みが広がった。そして、締めは、「田酒 特別純米」のぬる燗。

 このあとわたくしは、歩いて帰る途中、H居酒屋にひっかかり、また酒を飲んだ。

 蔵のホームページを見てみたら、「高さ5mの雪山の中にある雪中タンク」と書いてあった。高さ5mの雪山とはすごい。しかも、タンクごと雪の中に埋めるとは!想像を超えた酒造りだ。

 酒名「越の初梅」の由来について、ウェブサイト「『日本の名酒』自宅にいながら蔵元巡りの旅」は、以下のように説明している。「『越の初梅』の命名は、戦国の名将・上杉謙信にあやかったものだということです。謙信は、直径12センチもある大杯で梅干を肴に酒を飲んでいたということです」

【備考】
この記事は2010年6月28日に初公開、その後一部加筆されました。

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