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【1366】百十郎 山廃純米(ひゃくじゅうろう)【岐阜】

2013.12.5 18:00
岐阜県各務原市 林本店
岐阜県各務原市 林本店

 苗字は分かるが名前は不明、職業・年齢にいたってはまったく不明という不特定少数の酒飲み人が月に1回、Y居酒屋に集う水無月会。足掛け5年、毎月欠かさず開いている。今回は7人が集まった。

 「白神 吟醸 無炭素無濾過」「福小町 吟醸 旨辛芳醇」「川鶴 純米吟醸」「陸奥八仙 特別純米 火入 赤ラベル」「くどき上手 純米大吟醸 愛山 生詰」という5種類の酒を飲んだあと解散。

 二次会をやる雰囲気に無かったので、わたくしは1人で歩いて近くのH居酒屋に転戦した。カウンターの定席に落ち着いてほどなくしたら、打ち合わせをしていなかったのに、一次会で一緒だった女性Nさんと男性M青年がやってきた。3人で二次会だ。

 選んだお酒は「百十郎 山廃純米」。以前飲んだ「百十郎 青波 Cool Face」(当連載【1246】参照)とは同じ歌舞伎隈どりラベルの色違いだ。「青波 Cool Face」は、さわやかな酸が特徴の、まったくもって飲みやすいお酒で、ほとんどわたくし1人で飲んでしまい、「ほかのお客さんにも飲ませたかったのに…」と店主から恨みつらみを言われたお酒だった。つまりH居酒屋の人気酒だったから、2匹目のドジョウを、ということで今回、山廃純米を入れた、というわけだ。さて、いただいてみる。

 女性Nさん「鼻に抜ける酸味と甘みがいい」

 店主「甘みと酸味がいい。旨いな。クセが無いよ」

 酒蛙「旨いっ! 旨みほどほど、酸味は適度。独特な風味がある。なんとなく古本屋的昭和的な風味とでもいうような。キレが良く、飲み飽きしない。すっきりしたタッチで、おいしいね。すこしセメダインがいる。あまり丸みが無く、引っ掛かりがあるお酒におもえる」

 店主「旨いなあ!」

 次に、ぬる燗(40℃)にしていただいてみる。おそらくは燗上がりするだろう、と予感させる酒質だったが案の定、抜群の燗映え。わたくしたちを大いに喜ばせた。

 酒蛙「すごい! 酸が来る」

 女性Nさん「これ好き、おいしいわ」

 店主「こりゃすごい。旨い! 飲みやすい」

 酒蛙「こりゃあいい。軽快だ。飲み飽きしない酒質。冷酒も良かったが、ぬる燗はさらに、はるかにいい。燗上がりがして、メリハリがでてくる。非常に好ましい。飲み飽きしないから宅飲み晩酌酒に最適だ」

 ラベルによると、使用米は「五百万石」100%、精米歩合60%。

 また、この蔵のメーン銘柄は「榮一」。その蔵が新しい銘柄「百十郎」をつくったコンセプトについて「一献の酒を通して安らぎとコミュニケーションを世界中の人々に提供したい。私たちが目指す『日本酒』の夢はここにあります。『百十郎』はその想いを伝えるためのお酒です」と述べている。

 また、ホームページは、「百十郎」の意味について、以下のように説明している。「明治から昭和に活躍した地元各務原市に実在した歌舞伎役者の市川百十郎です。百十郎が桜の木を1,200本寄贈したことから始まった現在の『境川』は今も桜並木が伸び続けています。そして境川のすぐ隣の各務原公園は今では子供から大人まで男女問わず多くの人が集います。人が集う場を作るきっかけを与えてくれた『百十郎』を想い命名しました。サラリとした中にもしっかりとした芯のある酒」

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