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【1583】じょっぱり 善鬼 純米吟醸 生酛(ぜんき)【青森】

2014.5.17 16:21
青森県弘前市 六花酒造
青森県弘前市 六花酒造

 仕事が終わってから、家ではなく、なじみのT居酒屋に直行する。カウンターの定位置に座り、目の前の大型テレビで夕方のニュースを見ながら、「得月 純米大吟醸」(当連載【79】参照)を飲む。アテはアジのたたき、茹でたタコの頭の酢の物。

 次に選んだのは「じょっぱり 善鬼 純米吟醸 生酛」。T居酒屋は酒の入れ替えが極めてすくないので、飲んだことがない酒を探すのが一苦労だ。この「じょっぱり」は、飲んだことがなかったので選ぶ。

 店の看板娘のカズが「これは賞をとったお酒だよ」と教えてくれる。何の賞なんだろう、とおもいながら、瓶の首部分の丸ラベルを見たら「BRONZE INTERNATIONAL Wine CHALLENGE QUALITY ASSURED」。なるほど、インターナショナル・ワイン・チャレンジの酒部門で銅賞をとったのか(日本時間の2013年5月13日19時発表)。近年、同賞への応募が増え、受賞酒も増えてきた。切磋琢磨して応募するのはいいことだ。この努力が品質向上につながるからだ。

 さて、いただいてみる。旨みがたっぷりあり、酸味がある。生酛由来とおもわれる、樽香のような木桶風味のような古本屋的風味のような複雑風味がある。余韻は、辛みと苦み。キレが良い。酸味がいい。味が強い。温度が上がってきたら、甘みも出てきた。「じょっぱり」というと、辛口酒のイメージがあるが、これは違っており、甘み・旨みがしっかり感じられるお酒だった。

 瓶の裏ラベルは、「生酛造り」について、以下のように説明している。「生酛造りとは、自然界の法則を巧みに利用して完成させた伝統的な技法で、明治の初め頃までは唯一の醸造方法でした。生モト造りのお酒は濃醇できめも細かくまったりとした旨味を生み出します。《参考》山廃造りは生モト造りの酒母を摺る山卸の作業を廃止した技法です」

 また、蔵のホームページは、この酒について「口に含むとフワーっと広がる味と、ふくらみのある余韻、奥深いキレのある喉越しをお楽しみください」と紹介している。

 蔵のホームページは、同蔵の主銘柄「じょっぱり」の意味について、以下のように説明している。

「じょっぱりとは、津軽弁で『意地っ張り』『頑固者』を意味する言葉で、『じょっぱり』の味わいの特徴である淡麗辛口そのものです。どこの酒にも似ていない、六花酒造ならではの酒を造りたいという、意地っ張りで頑固な想いから生まれたのが、辛口の酒、じょっぱりだったのです」

 この記事を書くにあたり、蔵のホームページを見ていたら、この酒の「お勧めの飲み方」は、なんと常温・燗という。わたくしは冷酒で飲んでしまった。それでもかなり良かった。燗にすれば、もっといいんだろうな。今夜、知人がわたくしと飲むために遠路訪れるので、T居酒屋に行き、この酒の燗酒を飲んでみよう。まだこの酒が残っていたならば。

 ラベルによると、使用米は青森県産「華想い」100%で、精米歩合は55%。「華想い」は青森県農林総合研究センターが1987年、母「山田錦」と父「華吹雪」を交配、育成と選抜を繰り返して開発。2006年に品種登録された酒造好適米だ。