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(4)「神」 最も恐れられた自然現象

2008.4.20 21:27

 中国の古代社会では神様へのお祭りがとても大事なことでした。ですから前回は「祭」という字について説明しました。今回は「神」という字について紹介(しょうかい)しましょう。

 「神」を説明するには、まず「申」という字について話さなくてなりません。なぜなら「申」がもともとの「かみ」の意味の字だったのです。

 古代文字やイラストを見るとわかりますが、「申」は稲妻(いなずま)のことです。稲妻が屈折(くっせつ)しながら走る姿を書いたものです。

 雷(かみなり)や稲妻は古代中国では最も恐(おそ)れられた自然現象でした。神様が現れる現象と考えられていたのです。

 ですから「申」が神様を表す漢字なのですが、その「申」が次第に「もうす」などの意味に使われ出したので、「申」の偏(へん)に「示」が加えられて「神(sakuji2_2.gif)」という字が作られたのです。

 「示」は前回の「祭」の字のところでも紹介しましたが、神様への供物を載(の)せるテーブルです。この神を祭る際のテーブルの形「示」が、神様をあらわす記号となりました。「示」偏は現在「sakuji2_2.gif」と書きますが、この「sakuji2_2.gif(示)」偏がついた漢字は、みな神様と関係のある文字なのです。

 「申」は稲妻の形、電光の形。その稲妻は縮んだり、伸(の)びたりしながら空を走ります。それゆえに、屈伸(くっしん)する意味や、伸びる意味があります。

 その「申」に人偏を加えた「伸」は人間が屈伸する意味の字。後にすべての伸びるものに使われるようになりました。

 「電」も「申」の関係字です。古代文字を見てもらうとわかりますが、「電」は「雨」と「申」が合わさった文字です。

 「電」の「申」は電光のしっぽの部分が右に屈折した形ですね。「雨」は「あめ」ばかりでなく、気象現象をあらわす字形です。「雨」と「申」を合わせて、稲妻の意味になりました。また稲妻のように速いことを意味します。(共同通信編集委員 小山鉄郎)

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