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「2025年問題」とは何か 団塊世代が後期高齢者に 医療・介護の費用膨張  独居、認知症の増加も課題 

2018.11.5 15:30 千葉響子

 Q 「2025年問題」とは。

 A 2025年は戦後の1947~49年に生まれた「団塊の世代」全員が75歳以上になる年です。団塊の世代は第1次ベビーブーム世代とも呼ばれ、2015年の国勢調査によると約638万人。突出して人口の多いこの世代の高齢化が進むため、医療や介護サービスの需要が急増し、費用も大幅に膨らむと懸念されています。

2025年には「団塊の世代」の全員が後期高齢者になる
   2025年には「団塊の世代」の全員が後期高齢者になる

 Q なぜ75歳に着目するのでしょう。

 A 個人差はあるものの、一般的には70代後半になると病気がちになり、足腰が弱って介護を必要とする機会が増えます。75歳以上は「後期高齢者」と位置付けられ、国の医療保険制度も別立ての仕組みになっています。
 高齢者の定義は65歳以上とされていますが、14年のデータによると65~74歳の1人当たり年間医療費は平均で55万4千円なのに対し、75歳以上では90万7千円と1・6倍に。介護費も5万5千円から53万2千円と、10倍近くに跳ね上がります。

 Q 1人暮らしや認知症の高齢者の増加も課題になりそうです。

 A 未婚のまま老後を迎える人も増え、25年には65歳以上の5分の1は1人暮らしになります。認知症の高齢者は6年前のデータでは全国に462万人でしたが、25年には700万人程度まで増えるとみられています。
 1人暮らしだと家族が介護するのは難しいですし、認知症の人の介護には多くのマンパワーが必要です。独居と認知症の増加により、高齢者人口の伸び以上に必要とされるサービスの量が増える可能性があります。

 

 Q 医療や介護の費用はどこまで膨らむのでしょうか。

 A 政府の推計では、25年度に年金や子育て費用も含め、社会保障給付費は140兆円に上ります。このうち、医療には47兆円、介護に15兆円を要します。18年度と比べると、医療は1・2倍、介護は1・4倍に膨らむ計算で、医療と介護がいかに社会保障費を押し上げるかが分かります。

 Q 少子化も進んでいますし、社会保障の費用を誰が負担するのか難しい時代になりますね。

 A はい。25年の高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)は30%。75歳以上だけでも2180万人で18%に上ります。「高齢者の高齢化」が進み、現役世代の負担の重さに拍車がかかります。政府は、支え手を増やそうと女性の就労や高齢者の長期雇用を促しています。19年春からは外国人労働者の受け入れも拡大します。

 

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