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【3389】日高見 純米吟醸(ひたかみ)【宮城県】

2018.5.14 20:41
宮城県石巻市 平孝酒造
宮城県石巻市 平孝酒造

【Z料理店にて 全6回の④】

 夕方、ふらりと近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないだろう酒を用意してくれるから、月に1回は訪れ、その厚意に報いなければならない。店主としても、わたくしに餌を与え、定期的に訪れるように、との深慮遠謀。それが見え見えなのが楽しい。

「Sasanami~ささなみ~春 純米大吟醸 生」「山城屋 Standard class 純米大吟醸」「刈穂 山廃 純米吟醸」に続いて4番目にいただいたのは「日高見 純米吟醸」だった。

「日高見」は飲む機会が多い酒で、これまで11種類を当連載で紹介している。中でも「日高見 震災復興酒 希望の光 純米 絶対負けない石巻」(当連載【512】)と「日高見 純米初しぼり 感謝の手紙 生酒 町の明かりは消さない」(当連載【702】)は強く印象に残っている。

 2011年3月11日の東日本大震災の際、石巻市は大きな被害を受け、「日高見」の平孝酒造も壊滅的な被害を受けた。そのとき、生き残った醪をブレンドして搾ったものが「希望の光」だった。この酒を仲間と飲んだのだが、えりを正して飲んだものだった。

 また、震災で壊れた蔵の復旧工事を進めながら、何とか新しい酒造りを再開できる段階になって世に出したのが「感謝の手紙」だった。震災に負けていないことの証明と、「希望の光」を買って支えてくれた人たちへのお礼の意味を込めてのお酒だった。

 前置きが長くなった。今回のお酒はどうか。やわらかくて、やさしい、が第一印象。吟醸香はほのか。酸は奥に上品にある。甘みも旨みも適度にある。余韻は、ほのかな苦み。非常に良くまとまったお酒だとおもった。

 瓶のラベルの表示は「アルコール分15度以上16度未満、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合50%」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「日高見」の由来についてコトバンクは、「酒名は、北上川の『北上』の古称に由来」と説明している。地図を見ると、蔵のある石巻市は、旧北上川の河口に位置している。

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