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鉄の殿堂、京都に誕生!

2016.6.17 11:00
堂々と並ぶ名車。奥から手前に、500系新幹線、581系特急型電車、北陸路を走った489系特急型電車=京都鉄道博物館
堂々と並ぶ名車。奥から手前に、500系新幹線、581系特急型電車、北陸路を走った489系特急型電車=京都鉄道博物館

 「鉄の殿堂」と言っても、もちろん鉄道のことです。鉄道の知の宝庫というべき京都鉄道博物館が4月29日、いよいよオープンした。

 鉄道関係の博物館と言えば、長い間、東京・神田の交通博物館と大阪・弁天町の交通科学博物館が代表的存在だった。東京は2006年に閉館、1年後にさいたま市大宮区に鉄道博物館が誕生して超人気スポットになったのはご存じの通り。一方の大阪は14年に閉館。展示車両の大部分を京都に移し、2年の空白期間をおいて再びわれわれの前にお目見えしたのだ。

 オープン直前の報道向け内覧会に行ってきたので、その魅力の一部をお伝えしよう。

 まずはエントランスから本館までのプロムナードでわれわれを迎えてくれる車両を紹介しよう。世界の高速鉄道史に残る0系新幹線は、先頭車両だけでなくグリーン車(開業当時は「1等車」)やビュッフェ車両も。首都圏や関西圏を走った国電103系は、記念すべき第1号車「クハ103-1」が、中央線や大阪環状線の塗色、オレンジに身を染めてたたずんでいる。

 館内に入ると、吹き抜けの大空間に名車がずらり。昼は座席車、夜は寝台車という高度経済成長期ならではの活躍を見せた特急形電車581系。車両の肩には国鉄を示す銀のプレート「JNR」が光っていて感動的だ。営業運転で時速300キロを実現したJR西日本の500系新幹線は、鉄仮面の300系やカモノハシの700系と違う、個性あふれる車体を間近に見ることができる。新幹線では、僕がこよなく愛した100系もいるのでお忘れなく。

 車両以外も見所は多い。2階に上がると、新幹線の指令所にあったCTC表示板が目に入る。山陽新幹線の全列車の現在位置が巨大なパネル示されるという代物で、僕のようなダイヤグラム志向のファンには興味深い。

 みどりの窓口で指定券を発券する「マルス端末」も。駅名や列車名が書かれたアルミの板をパタパタと(手荒だと「バチャバチャ」という感じになる)めくり、所定の穴にピンを差して座席を指定する操作盤(とここまで書いてもちっとも分からないと思いますが)は、使い込まれた味わいが感じられる鉄道遺産だ。

「スワローエンゼル」というつばめマークを付けた名機、C62-2。日本の蒸気機関車の完成形だ=京都鉄道博物館
「スワローエンゼル」というつばめマークを付けた名機、C62-2。日本の蒸気機関車の完成形だ=京都鉄道博物館

 運転シミュレーターやジオラマのコーナーは、内覧会でも既に時間待ち状態であきらめた。開業後は、もっと大勢の人が殺到しているだろう。

 京都鉄博何よりの自慢は、実際に動かすことができる「動態保存」を含む蒸気機関車の多さだ。それも当然で、もともとここは梅小路蒸気機関車館という施設だった。転車台を真ん中に置いた扇形機関庫にずらりと並ぶ姿は、いつ見てもすばらしい。大宮の鉄博ではお目にかかれない絶景だ(と張り合ってどうする…)。特急つばめを牽引した栄光のC62-2が煙を吐く姿に感動を覚えた。

 ☆八代 到(やしろ・いたる)1964年東京都生まれ。共同通信社大阪支社勤務。仕事の都合で滞在時間は1時間半ほど。次はじっくりと思ったけれど、なかなか難しいでしょうねえ…。