メニュー 閉じる メニュー

梅を眺めて味わう田楽は「ウメ~」

2009.3.2 10:00 共同通信
植東自慢の3種の田楽
植東自慢の3種の田楽

毎年訪れる梅林公園( 岐阜市梅林 )の梅まつり。梅を観賞したあと、必ず食べたくなるごはんがある。それは、園内にある料理旅館「翠々園植東」がもてなす「なめし田楽」。昨年、長蛇の列に並び、1時間待って田楽(いもと豆腐)を食べたが、つぼ田楽はすでに完売で食べることができなかった。今年は、ゆっくりと梅を見ながら「3種の田楽(いも・豆腐・つぼ各450円)となめし(250円)」を味わった。

一本一本気合を入れて焼く田楽。味噌は、しっかりねり上げ1ヶ月以上熟成した秘伝の赤味噌と白味噌を使う。渋みがあって甘みの少ない味噌を調合して焼くことで、さらに深みとまろやかさを引き出す。注文して10分。何ともいえない味噌の香ばしさがたまらない。

「冷めると、まずくなりますからアツアツを召し上がって下さい」と女将さん。

岐阜県産のサトイモを竹串に少し薄めた秘伝の赤味噌を付けて焼き上げたいも田楽。香ばしい味噌の香りがたまらない。食べると、アツアツでホクホク。焼き上げた濃厚な味噌味がイモとからみ何ともいえないうまさだ。昔よくサトイモに味噌を付けて食べたが懐かしい。

昔ながらの手作り豆腐を竹串に素焼きをしてから味噌を塗り両面焼く豆腐田楽。なんと表に赤味噌、裏に白味噌がていねいに塗られた紅白二刀流。食べると、少し辛目の赤味噌と甘い味わいの白味噌が口の中でミックスされ、ほんのり甘辛~い。また木の芽がのせた田楽は、焦げた味噌と山椒の香りがとっても相性がよく身の中までアツアツなのがうれしい。

ところで、タニシは見たことあるが食べたことはない。昔、農家でワケギとタニシを味噌和えにして食べたという貴重なタンパク源だと聞くが、おいしいのだろうか?

タニシを竹串に少し薄めた秘伝の赤味噌を付けて焼いたつぼ田楽。小指の爪ほどの身が7粒串に食べると、身の中までじっくり火が通りコリコリして歯切れもいい。味噌がしみこんでうまー。あかん、これはやばい!お酒にも合いそうで、最高な珍味だ。

なめしは、ダイコンの若葉を使ったなめしごはん。田楽を始めた当初は、水菜を使ったなめしごはん。はじめは見栄えはいいが、時間がたつと漬物の濃厚なにおいがきつく、色も変色するので悩みをかかえていたという。今から50年前、正眼寺の梶浦逸外住職に出した水菜のなめしは、召し上がってもらえなかった。住職に喜んで食べていただきたいとの思いで話してみたら「ダイコンの若葉を使ったなめしを出してみてはどうか」と、作り方を学びなめしを出したところ住職は喜んで食べられた。そのなめしがなんと不思議、変色せず香りも変わらない。そんな梶浦逸外住職直伝のなめしごはんをいただくと、さわやかな香りと素朴で深― い味わいでおいしい。

植木屋の副業で田楽を始めた大正12年。昭和20年岐阜空襲で自宅(徹明町)が焼け、梅林で田楽を本業とした。八丁味噌にザラメ(砂糖)など4種類の調味料を加えてねり上げ1ヶ月以上熟成した秘伝の赤味噌と、寝かせずそのつどつくる秘伝の白味噌を使い、色・つや・ねばりがでるまでじっくり仕上げる。豆腐は地元の豆腐屋さんでの特注で昔ながらの手作り厳選豆腐。イモは岐阜県産サトイモ。つぼは新潟産タニシを使う。秘伝の味噌に付けてしっかり焼くこだわりようだ。

昔ながらの味を心でもてなす豆腐料理「先代から受け継いだ味噌味が命。焼き加減で田楽のうまさが決まる」という女将・山吉照美さんと若女将・一美さん。ヘルシーな豆腐にタニシは肌あれ予防など美肌にいいとされる。梅の甘い香りがする梅林公園で、昔の思い出に花が咲き童心にかえる。

 

 

アマデウス@岐阜 (岐阜新聞)
住所  :岐阜県岐阜市梅林4
電話番号:058-245-8311
オススメ:3種の田楽(いも・豆腐・つぼ)
営業時間:11:00~21:00(20:00オーダーストップ)     

最新記事