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【3214】鍋島 純米大吟醸 愛山(なべしま)【佐賀県】

2018.1.5 21:23
佐賀県鹿島市 富久千代酒造
佐賀県鹿島市 富久千代酒造

【B居酒屋にて 全5回の⑤完】

 月1回は顔を出すことにしているB居酒屋に、1人で行くつもりだった。わたくしは、基本的に“一人居酒屋派”なのだ。が、酒友TUが、そろそろわたくしと飲みたい、と言っていたのをおもい出し、誘ってみたら、「行く行く」。ということで、二人酒となった。

「松尾 松牡丹 純米大吟醸」「不老泉 山廃純米吟醸 無濾過生原酒 備前雄町」「伯楽星 純米吟醸 雄町」「而今 純米吟醸 愛山 火入」と飲み進め、最後5番目に飲んだのは「鍋島 純米大吟醸 愛山」だった。希少な酒造好適米「愛山」の2連発だ。それも、「而今」→「鍋島」という豪華リレーだ。

「鍋島」は飲む機会が非常に多い酒で、これまで実に16種類を当連載で取り上げている。濃醇でしっかりとした味わいの、偏差値が高いお酒、というイメージを持っている。さて、これはどうか。

 TU「香りが甘い」
 酒蛙「上立ち香はほのか。フルーティー&ジューシー。酸と旨みたっぷりで、甘旨酸っぱい味わい。濃醇。ボディ感がある」
 TU「後味が辛み」
 酒蛙「そうそう。甘みも残る。直前に飲んだ『而今 純米吟醸 愛山 火入』にかなり似た酒質だが、今回の方が、シャープ感があるような印象だ。インパクトがある」
 TU「キレが良い。コメの香りが鼻に抜ける。オーイーシーーーィ!」
 酒蛙「後口に残らず、エンディングは苦み」
 TU「そうです」

 瓶の裏ラベルの表示は「使用米 愛山100%、精米歩合45%」。

「愛山」は、兵庫県立明石農業改良実験所が1941年、母「愛船117」と父「山雄67」を交配。太平洋戦争を経て1949年に品種を固定した。母方の父は雄町系、父方は雄町と山田錦の子という、全身に山田錦と雄町の“血”がたっぷり入っている、酒米界のサラブレッド的出自を誇る。玄米が大粒で、山田錦と同等かそれ以上の、米粒の重さと、米糠割合の少なさのため、酒造効率が良く、酒造に非常に適している、という評価が高かった幻の品種。現在は、兵庫県のごく一部の生産者だけが栽培している。

 蔵名「富久千代」の由来の由来について、蔵のホームページは、「当初の社名は『盛寿』でしたが、戦時中の企業整備と戦後の復興を機に“千代に栄えて福きたる”という願いを込めて『富久千代』と改称しました」と説明している。

 また、酒名「鍋島」の由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「(前略)1997(平成9)年4月、目標とする酒はできたのですが、肝心の銘柄を決められないでいました。(中略)新しい銘柄は、一般公募で決めることになり、地元の佐賀新聞社様に記事(平成9年10月17日)として取り上げていただきました。(中略)寄せられた150に及ぶ候補の中から、コンセプトの『佐賀を代表する地酒を目指して』にふさわしい名前として、『鍋島』を選ばせていただきました。江戸時代、約300年にわたって佐賀藩を統治した鍋島家にちなんだもので、『鍋島』の商標使用にあたっては、財団法人鍋島報效会を通じて鍋島末裔の方に快く了承していただきました。1998(平成10)年4月、構想から三年を経て、ついに『鍋島』デビュー。(後略)」

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