メニュー 閉じる メニュー

走るホッケーで王国築く 女子元監督の安田善治郎 【わが街 オリンピアン 岐阜県】

2021.5.5 15:00 共同通信
1968年メキシコ五輪に選手で出場するとともに、監督としても日本女子を2度五輪に導いた安田善治郎
1968年メキシコ五輪に選手で出場するとともに、監督としても日本女子を2度五輪に導いた安田善治郎
 「オリンピック出場によって自らの人生はもちろん、日本ホッケーが大きく変わった」。明治大在学中、1968年メキシコ大会の男子ホッケーに出場した安田善治郎(72)は監督として2004年アテネ大会で日本女子を初の五輪に導くと、12年ロンドン大会にも出場させた。
 教員となり、岐阜女商高(現岐阜各務野高)を強豪に育てた経験を基に日本女子を世界レベルに引き上げた。鍵は「スピードと組織力」。素早いパスでつなぐ“走るホッケー”で身体能力に劣る女子代表を変革した。
 岐阜県は安田を中心にホッケーの強化システムが確立され、代表を支えている。県関係の夏季オリンピアン81人のうち、ホッケーは21人。安田と高校の後輩で元日本男子監督の長屋恭一(70)を除けば、全て女子代表「さくらジャパン」だ。
岐阜県
 

 安田の高校時代からの教え子で、前回リオデジャネイロまで4大会連続出場の木村未由希(32)=旧姓中川(なかがわ)=は「ここまで環境が整っている県はほかにない」と語る。自らを育んだホッケー王国の土壌の豊かさを痛感し「東京五輪で県はもちろん、日本のホッケーが大きく羽ばたいてほしい」と目を輝かせる。

 東京五輪では初メダルの期待が懸かる女子とともに、男子もメキシコ以来52年ぶりに出場。「20年を日本ホッケーの歴史の新たな一歩に」と安田は開幕を心待ちにする。
 女子マラソンの高橋尚子(47)=県岐阜商高出=は故小出義雄監督に師事し、才能を大きく開花。00年シドニー大会で岐阜県出身者初の金メダルを獲得した。また、広島県出身の金藤理絵(30)は瑞穂市のスポーツクラブに所属し、リオ大会の競泳女子200メートル平泳ぎで金メダルに輝いた。(岐阜新聞社=森嶋哲也記者、2019年7月17日配信、所属肩書は当時)