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【聖火リレー アラカルト】 核廃絶「若者の手で」 元平和大使、継承誓い

2021.5.15 13:00 共同通信
長崎新聞代表撮影、長崎発  聖火ランナーを務めた山口雪乃さん=8日午後、長崎県五島市
長崎新聞代表撮影、聖火ランナーを務めた山口雪乃さん=8日午後、長崎県五島市
 3月まで高校生平和大使だった長崎市の大学1年山口雪乃さん(18)は、被爆者らの核兵器廃絶の願いを「若者の手で次の世代へ継承したい」と考え聖火ランナーを志した。長崎県の離島の五島市を走り、次のランナーに炎を引き継ぐ「トーチキス」の際には、かつて対談した俳優の石原さとみさん(34)に贈られた「心に平和を」という言葉を口にした。
 長崎市で生まれ、祖父母が原爆に遭った被爆3世。幼い頃から地元の被爆者から体験を聞かせてもらった。小学校高学年の時、他県の友人らとの交流を通じ、長崎への原爆投下を知らない同世代がいることを知り、衝撃を受けた。その経験が平和活動の原点だ。
 地元の私立活水高に進学。市民団体が募り、核廃絶を国内外に訴える高校生平和大使に選ばれた。高校の平和学習部では部長も務めた。
 暑い日も寒い日も国連機関に届ける核廃絶署名を募るため、街頭で声をからした。1998年に始まった平和大使の活動は近年、ノーベル平和賞候補にも推薦される。2019年にはノーベル賞委員会があるノルウェーに派遣され、現地外務省を訪問し、地元の高校生と交流した。新型コロナウイルス禍で活動が制限されると、会員制交流サイト(SNS)での発信に力を入れた。
 ランナーに手を挙げたのは、聖火リレーのコンセプトが「希望の道を、つなごう。」だと知ったからだ。高齢化する被爆者の思いをつなごうとする自分たちの活動と重なった。
 自身が走ることで「まずは被爆者に、私たちがつないでいくと伝えたかった」。見てくれた人にとって、平和について考えたり、署名に協力してくれたりするきっかけになってほしいとも願う。