×
メニュー 閉じる メニュー

【解説動画で振り返る】 400メートルユニバーサルリレー 培ったチーム力で「銅」 多様性象徴の新種目

2021.9.8 15:00 共同通信

 

 東京パラリンピックの陸上の新種目、400メートルユニバーサルリレー決勝で日本は沢田優蘭、大島健吾、高松佑圭、鈴木朋樹のメンバーで臨み、銅メダルを獲得した。47秒98の4番手でゴールし、2着だった中国が失格となった。

  ×  ×

 ユニバーサルリレーは男女各2人が出場、視覚障害、義足・機能障害、脳性まひ、車いすの選手の順に手でタッチして引き継ぐ。さまざまな障害のある選手が一つのレースでメダルを目指す。パラリンピックの多様性を象徴する種目だ。

 決勝では、沢田が号砲への素晴らしい反応を見せ、飛び出した。長いストライドが男性伴走者とシンクロする。伴走者と大島が互いに手を伸ばし、ぴったりのタイミングで引き継いだ。21歳のホープはダイナミックに加速し直線を駆け抜けた。

 大島から高松へは堅実にリレー。続くアンカー鈴木への引き継ぎが最大の難関だった。車いすのランナーはスタートすると減速するのは難しい。姿勢も低いため背中に触れるのも簡単ではない。鈴木は引き継ぎ区間で振り返り、高松の位置を確認した。スピードを犠牲にしながらも、タッチを優先させた。

 決勝のタイムは予選にわずかに及ばなかったものの47秒台。2019年に出した48秒14の日本記録を2年間切れなかったが、大舞台で2回とも48秒の壁を突破した。ただ、上位3位には届かなかった。

400㍍ユニバーサルリレーで銅メダルを獲得し、笑顔を見せる日本チーム。左から沢田優蘭、伴走者の塩川竜平さん、大島健吾、高松佑圭、鈴木朋樹=国立競技場
400㍍ユニバーサルリレーで銅メダルを獲得し、笑顔を見せる日本チーム。左から沢田優蘭、伴走者の塩川竜平さん、大島健吾、高松佑圭、鈴木朋樹=国立競技場
 レースが終わって20分近くが過ぎたころ、やっと公式記録が発表された。2着の中国が失格。第1走者の伴走者が選手に助力を与えるような行為をしたとされた。日本は繰り上がり、銅メダルを獲得した。
 日本に個人種目でメダル争いをした選手はいない。それぞれの走力が劣る分、合宿を重ね、メンバー構成とつなぎを練り上げて大会に臨んだ。鈴木は「種目も性別も違うメンバーが一緒になり、今まで気にしなかった相手のことを考えた。新たな発見があった」と振り返る。
 レース翌日の表彰式では、沢田の伴走者、塩川竜平さんも表彰台に上がった。新種目が結びつけた新しい仲間、5人でつかんだ銅メダル。晴れやかな笑顔が並んだ。(共同通信・根本美代子)