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【パラ聖火リレー アラカルト】 盛り上げ効果は不透明 大会開催の意義に影響

2021.8.25 13:00 共同通信
東京パラリンピックの開幕を控え、お台場に設置されたパラリンピックのシンボルマーク「スリーアギトス」。日が落ちると、穏やかな海に輝いた=20日午後7時5分
東京パラリンピックの開幕を控え、お台場に設置されたパラリンピックのシンボルマーク「スリーアギトス」。日が落ちると、穏やかな海に輝いた=20日午後7時5分
 東京パラリンピックの聖火リレー関連行事は、開幕約2週間前から全国47都道府県で展開してきたが、大会盛り上げへの貢献度は不透明なのが実情だ。新型コロナウイルス禍で中止や規模縮小が相次ぎ、公道リレーは静岡県の一部にとどまった。
 24日に始まる本番も原則無観客となり、識者は「形だけの行事、大会になれば開催の意義が薄れる」と危ぶむ。
 千葉市内の広場で18日にあった聖火イベントは、公道でのリレーに代わり、炎がともったトーチを受け渡す「トーチキス」となった。観客はおらず、見守るのは関係者のみ。千葉県担当者は「公道走行中止はやむを得ない判断だったが、ランナーにとっては残念な結果になり申し訳ない。何とか火をつなぐことができたのは良かった」と語る。
 国際パラリンピック委員会(IPC)は、聖火を「応援する人の熱意の結集」と位置付ける。パラの聖火リレーが初めて行われたのは1988年ソウル大会。東京大会組織委員会によると、105キロを282人のランナーが巡ったという。
 東京大会では43道府県で採火し、さらに競技会場がある4都県の採火と公道リレーで、パラ開催をアピールするもくろみだったがコロナ禍で崩れた。直前まで詳しい内容が固まらない場所が続出。天候不順で急きょ中止したケースもあった。
 障害者スポーツに詳しい順天堂大の渡正准教授は、聖火リレーを大会に注目を集める狙いのイベントと指摘し「現状では、世間の関心の高まりは感じられない」と厳しく評価する。「パラリンピックは、社会的に弱い立場の人たちや多様性の在り方について、多くの人が考えるきっかけになるべきだ。延期から時間はあったはずだが、準備が十分とは思えない。開催する側の熱意が伝わってこない」と話す。