遊牧民の食卓、モロッコ 洗練されたアフリカの味
おすすめ度:★★★★★
北アフリカの地中海に面したモロッコ王国。欧州、中東、アフリカの文化が交差する場所だ。器の上にも、異文化の鮮やかな融合が盛り込まれている。
人口は約三千二百万人。最大都市のカサブランカは、不朽の名作映画でその名を世界中に知られている。
東京都世田谷区の「ル・マグレブ」は、洗練されたアフリカの味と雰囲気が味わえる。野菜をふんだんに使ったヘルシーな料理は女性にも人気が高い。在日大使館の人も訪れるという。

家庭料理でも使う、先のとがった三角形のふたがついた独特の土鍋がある。タジン鍋と呼ばれる。水を一切、使わず素材から出る水分だけで蒸す。
羊肉とドライフルーツのタジンを食べてみた。お祝いや大切な客をもてなすときに作る特別な組み合わせだ。十五種類のスパイスと、プルーン、レーズンが鍋の中で溶け合っている。羊肉が軟らかく、甘い。
クスクスは、小麦粉を使った代表的な煮込み料理。イスラム教徒は金曜日の礼拝の後に食べる習慣があるという。野菜のクスクスには優しい味のスープがかかり、ニンジンやキャベツがたっぷり載っていた。
肉や豆をトマトなどの野菜で煮込んだハリラスープ、食後にさわやかなモロッコスタイルのミントティーとバラエティーに富んでいる。北に地中海、中央に山脈、南に砂漠と起伏に富んだ土地から生まれたモロッコ料理。食卓を囲むと、遊牧民になった気がした。

カサブランカ出身のリフキー・M・ヒシャムさんがオーナーシェフを務める。タジン鍋、ランプ、アルガン樹から採れたオイルなどの雑貨も販売。3990円のコースがお薦め。第1、2、3月曜日が定休日。03(3709)2664。東京都世田谷区玉川3の10の11







