下町散歩に小さな名所
おすすめ度:★★★★★
四季の彩りがある箱庭
東京で人気の下町、深川の一帯を散歩する人が思わず足を止める箱庭がある。縦約110センチ、横約50センチ、高さ約10センチ。岩山から滝が流れ、池には本物のメダカが泳ぐ。岩肌にはコケがむし、松がそびえる。さまざまな木も植わっている。立体的な山水画の世界だ。
場所は隅田川そば、芭蕉記念館も近い民家の軒先。長年、穀物商を営む山崎渡世平さん(77)が仕事の傍ら、1年がかりで作り上げた。
「夏は川が涼しげで秋は紅葉。冬は松が雪に映え、春はサツキが咲くんです」と山崎さん。凝縮された四季折々の移ろい。
山崎さんは戦後間もなく、新潟県から上京。30代で穀物商として身を立てた。「私の田舎の山や川を思い浮かべながら手を入れてるんです。郷愁みたいなものですかね」。小さな四方から、田園風景が無限に広がる気がした。








