粘着テープ文字がアートに
おすすめ度:★★★★★
作者(中央)が制作した文字
JR新宿駅や日暮里駅の工事現場で生まれた、粘着テープによる案内文字が話題を呼んでいる。手掛けたのは駅巡回担当の警備員。特徴である丸みを帯びたゴシック体はアート作品として受け入れられ、映画や音楽CDの題字などの制作依頼が相次いでいる。
警備会社に勤める佐藤修悦さんは、岩手県花巻市出身。高校の美術の授業でゴシック体の魅力に取り付かれ、以来、年賀状や履歴書などは常にゴシック体。独学で“技”を磨き、オリジナルの字体は「修悦体(しゅうえつたい)」と呼ばれるようになった。
日暮里駅では現在、通路や工事現場出入り口の仮囲いに「JR日暮里駅北口」「歩行者通路」「化粧室」といった大きな文字が並ぶ。JR東日本の企業カラーの緑色や、黒色と黄色を組み合わせて使うなど、見やすさを最優先したデザインだ。
発端は、約四年前に派遣された改修工事中のJR新宿駅。「何度も道を聞かれるよりは」と作り始めたところ、乗降客の流れがスムーズになり「分かりやすくていい」と駅長賞をもらった。
これがインターネットの動画共有サイトに掲載され人気が拡大。昨年十月に東京・台場であった実演会には、約百人のファンが詰め掛けた。
さらにテレビで偶然見た東映の岡田裕介社長が「時代の空気が伝わる魅力的な字体」と注目。吉永小百合さん主演の最新作「まぼろしの邪馬台国(やまたいこく)」のタイトルに採用した。
佐藤さんは「警備員を続けながら、今まで作ったことがないデザインに挑戦したい」と意欲を見せている。作品の多くはホームページに掲載。http://shuetsu-tai.jp/
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