見目麗しい魅力にあふれ 副都心線で裏原宿、神宮へ
おすすめ度:★★★★★
裏原宿と呼ばれるキャットストリート
六月に開業した東京メトロ副都心線。国内で屈指の繁華街である渋谷、新宿、池袋を結んでいるのに「副」が付くとは奥ゆかしい。実際に沿線を歩くと、メガロポリス線とでも呼びたい気分になる。
安藤忠雄さんが「地中の宇宙船」をイメージしてデザインした渋谷駅から、明治神宮前駅へ。最先端ファッションが集まる表参道に出る。広い通りもいいが、全身おしゃれに決めた若者の後に付いて、裏原宿と呼ばれるキャットストリートに踏み込んだ。

野良猫が住み着いていたから、とか名前の由来は諸説あるが、ゆらりとカーブが続く遊歩道。元は渋谷川が流れていたのを、地下水路にして街を生み出したそうだ。景色となじむ現役モデルらしい女性にふらっとなるが、ショップをのぞくと「着られない、似合わない」服ばかりなのだった。

浮ついた心を安んじるため明治神宮に向かう。長く広い参道を大木が覆い、緑のトンネルをつくる。本殿前で婚礼の列に出くわし、見目麗しさにこちらまでうれしくなる。知らぬ同士の参拝客も笑顔と笑顔。
北参道駅まで戻り、江戸中期に築造された富士塚登頂を思い立った。鳩森八幡神社の境内に富士山を模して盛られた小山で、庶民の信仰対象。都内に現存のものでは最古という。

頂上まで自然石を配した階段で約三十秒だが、達成感はなかなか。子どもたちが歓声を上げ周囲を走る気持ちもわかる。勝手ながら、副都心線のそっと残したい穴場に認定した。

【ぽけっとメモ】
明治神宮文化館の売店で買った「どうぶつヨーチ」(300円)。江戸駄菓子として人気を集めている。猫など動物の形をしたビスケットに、色とりどりの砂糖をコーティング。どこか懐かしい味わい。
副都心線渋谷―池袋は各駅停車16分、急行11分。運賃190円。 






