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てくてくjapan

新東京絵図

2008年07月23日

ほのぼの、福呼ぶ招き猫 路面電車・世田谷線をゆく   

おすすめ度:★★★★★

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豪徳寺の「招福猫奉納所」

 発着駅の三軒茶屋を出ると、二両編成の電車はコトンコトンと世田谷の住宅街へ入り込む。線路沿いには二階建ての民家が並び、軒先で洗濯物のTシャツや靴下がヒラヒラ。ベランダでおばあちゃんが布団をバンバン。生活感があふれている。

 都内を走る路面電車は都電荒川線と、この東急世田谷線。三軒茶屋―下高井戸間の全長五キロ十駅を水色、オレンジ、ピンクとカラフルな車体が行き来する。平均時速は一八・五キロ。線路の両脇で揺れる白いマーガレットや赤いアネモネまでよく見える。

 無人駅で停車すると、運転士が座席ごと体を料金箱の方向に回転させ、乗客一人一人とあいさつ。自動改札では見られない光景に、ほのぼのとしてしまう。

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 宮の坂で降り、彦根藩主井伊家の菩提寺「豪徳寺」へ。墓所は今年三月、国の史跡に指定された。近くに住むボランティアガイドの男性に案内してもらう。「井伊直弼の墓がね、傾きだしてるんだよ」。確かに墓石が前のめりになっている。後ろに生えているマツの根が原因らしいが、男性は暗殺された怨念説も持ち出した…。

 豪徳寺の名物は招き猫。江戸初期、二代藩主・井伊直孝がタカ狩りの帰り道、寺の門前で手招きしていた猫のおかげで雷雨から救われたという伝説にちなむ。

 「招福猫奉納所」では、人々の願い事をかなえて帰ってきた陶器製の猫たちが、供養の日を待つ。つややかな曲線の白い体に朱色の首輪。無数の黒目の奥に、さまざまな物語を秘めていた。


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 【ぽけっとメモ】%E5%90%89%E7%A5%A5%E6%9C%80%E4%B8%AD%E3%83%BB%E8%B1%AA%E5%BE%B3%E5%AF%BA.jpg 豪徳寺参拝帰りのお土産に、東肥軒(とうひけん)の招き猫をかたどったお菓子。ココア生地にチョコレートあんを包んだ「チョコニャン」、黄身あんをくるんだ「キミニャン」は各1個110円。お年寄りに特に人気なのが「吉祥最中まねきねこ」1個100円。  東急世田谷線は均一運賃140円。東肥軒は東京都世田谷区豪徳寺1の38の7。