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てくてくjapan

2008年07月30日

海風が吹く、夢の通り道 有楽町線でキッザニアへ

おすすめ度:★★★★★

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キッザニア東京の「病院新生児室」

 銀のボディーに金色の帯が特徴の東京メトロ有楽町線。豊洲駅には二つの島式プラットホームがある。外側二線を電車は走り、内側二線にレールはまだない。有楽町線が将来、千葉県内まで延伸する計画のために用意されている空間だ。

 豊洲は「東京のマンハッタン」とも呼ばれている。高さ百五十メートル級のタワー型マンションやオフィスビルを前に、駅前広場でのけぞってしまう。作業員を乗せたゴンドラが上下するビルも多く、まだまだ発展途上の街だ。


 つばの広い帽子を目深に被り、電動自転車の前かごには幼児。そんなスタイルの主婦がさっそうと海風とともに走り抜けていく。

 豊洲周辺に引っ越してくる若い世代の家族に人気を集める子ども向け職業体験施設が「キッザニア東京」。電力会社、ラジオ局、裁判所など約五十のパビリオンがあり、働く主役はみな子ども。街並みも自動車も現実の約三分の二の大きさだ。

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 「病院新生児室」では、女の子四人が制服を着て、看護師体験。スーパーバイザーと呼ばれる誘導役の大人から「まだ首が据わっていない」と教わると、腕を緊張させて、リアルな人形をそーっとお風呂へ。

 ぐっと力を込めて警棒をかざし、現金輸送に立ち会う警備員の男の子。威圧感を放つ。大人への“リハーサル”をする子どもたちの目は真剣だ。

 帰り際、有楽町へ戻る電車をホームで待っていると、がらんとした線路のない路盤が未来の通り道に見えてきた。    


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2008年07月28日

コンビニで24時間ピンポン 

おすすめ度:★★★★★

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24時間営業の卓球場

 古書店の街として有名な東京・神田のコンビニ「ファミリーマート神保町店」の店内に、24時間営業の卓球場「ファミタク」が併設され、珍しさも手伝って人気を呼んでいる。

 敷地は元はファミリーレストラン。昨年10月、コンビニを出店する際にスペースが余ったため、卓球歴約20年というマネジャーが「気軽に立ち寄れる卓球場に」と、異色の“コラボ”が実現した。

 卓球台は5台あって、人数に関係なく1台30分で700円。ラケットやボールの貸し出しは無料。コンビニとの仕切りがガラス張りなので、プレーを楽しむ様子が買い物客からも見える。酒以外は飲食も自由だ。

 周辺に大学が多く、日中は初心者の学生が多いが、夕方以降に熱気は増す。会社帰りのサラリーマンが自前のユニホームやラケットを持参したり、若いOLがグループで訪れたり。柿内さんらが指導する卓球教室も好評。始発電車を待って、夜通しピンポンに打ち込む人もいるそうだ。


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2008年07月25日

セレブに人気、クマの絵本

おすすめ度:★★★★★

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主人公「ジャッキー」を囲む子どもたち

 十二匹の子グマの日常を描いた絵本シリーズ「くまのがっこう」が、東京中心に人気を広げている。かわいいだけではなく、教育的な要素も持たせたキャラクターで、支持層は若い“セレブ”な母親や子ども。これまで全十三冊が刊行された絵本は海外でも翻訳され、発行総数は百万部を超えた。

 手掛けたのは玩具メーカー「バンダイ」の子会社「キャラ研」。広告代理店での実績を買われてスカウトされた現社長が「数億円の市場が期待できる」と絵本を軸にしたキャラクター開発に乗り出し、二〇〇二年に第一作を刊行した。

 主なターゲットに据えたのは都会に住み、四―六歳の子どもを持つ比較的裕福な若い母親。「子どもの教育に熱心で、オシャレにも敏感」という特性を意識した。

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 一番年下で一人だけ女の子の「ジャッキー」を主人公にした物語は、洗濯や早起き、パン作りといった生活習慣や食育などがテーマ。登場する雑貨やインテリアには豊富な色づかいを施し、子グマのファッションは毎回替えるよう工夫した。ぬいぐるみや雑貨などの関連商品も好調だが、原画展や読み聞かせイベント、コンサートなどの開催も積極的だ。

 昨年は料理教室を全国展開するABCクッキングスタジオと共同で、子グマの顔形のパンを作るイベントを都内など九カ所で開いたところ申し込みが殺到。さらに日航の国内線のほぼ全機で、絵本が常備されるようになった。

 キャラ研は「ミッフィーのように幅広い層から愛される、息の長いキャラクターに育てたい」と話している。

問い合わせはキャラ研、電話03(3402)3911。ホームページはhttp://www.pictbook.jp/km/


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2008年07月24日

老舗ホールでリタイア社交

おすすめ度:★★★★★

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ダンスに夢中で疲れを忘れるという

 「一曲、いかがですか?」。社交ダンスは、男性の方から声をかけるのが礼儀。女性の方は、原則としてそれを受けることがマナーだそうだ。

 今年、40周年を迎えた東京・鶯谷の老舗ダンスホール「新世紀」。映画「Shall we ダンス?」の製作スタッフもロケハンに訪れたという。二階席では一息つく人たちが、ホールを見おろし、他人の出来を批評している。「あーあ、あんなにくっついちゃってー」「今日は込んでるもんねえ」

 ホールは中高年のリタイア組でいっぱい。金曜を除く平日昼間の料金が千円という安さもあるが、おそらくそれだけじゃない。

 巧者がリードし、うまくゆけば喜びを分かち合う。上達すれば心理的に誘いやすいので練習にも熱が入る。どこか本当の男女関係に似ているな。

 「Shall we ダンス?」。男なら、胸を張って誘ってみたい。


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2008年07月23日

ほのぼの、福呼ぶ招き猫 路面電車・世田谷線をゆく 

おすすめ度:★★★★★

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豪徳寺の「招福猫奉納所」

 発着駅の三軒茶屋を出ると、二両編成の電車はコトンコトンと世田谷の住宅街へ入り込む。線路沿いには二階建ての民家が並び、軒先で洗濯物のTシャツや靴下がヒラヒラ。ベランダでおばあちゃんが布団をバンバン。生活感があふれている。

 都内を走る路面電車は都電荒川線と、この東急世田谷線。三軒茶屋―下高井戸間の全長五キロ十駅を水色、オレンジ、ピンクとカラフルな車体が行き来する。平均時速は一八・五キロ。線路の両脇で揺れる白いマーガレットや赤いアネモネまでよく見える。

 無人駅で停車すると、運転士が座席ごと体を料金箱の方向に回転させ、乗客一人一人とあいさつ。自動改札では見られない光景に、ほのぼのとしてしまう。

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 宮の坂で降り、彦根藩主井伊家の菩提寺「豪徳寺」へ。墓所は今年三月、国の史跡に指定された。近くに住むボランティアガイドの男性に案内してもらう。「井伊直弼の墓がね、傾きだしてるんだよ」。確かに墓石が前のめりになっている。後ろに生えているマツの根が原因らしいが、男性は暗殺された怨念説も持ち出した…。

 豪徳寺の名物は招き猫。江戸初期、二代藩主・井伊直孝がタカ狩りの帰り道、寺の門前で手招きしていた猫のおかげで雷雨から救われたという伝説にちなむ。

 「招福猫奉納所」では、人々の願い事をかなえて帰ってきた陶器製の猫たちが、供養の日を待つ。つややかな曲線の白い体に朱色の首輪。無数の黒目の奥に、さまざまな物語を秘めていた。


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2008年07月22日

30分勝負の短編映画に脚光

おすすめ度:★★★★★

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短編専門映画館「トリウッド」

 上映時間が三十分を切る「ショートフィルム」は、欧米では確立しているジャンルの一つ。最近は日本でも専門映画館が新たにできるなど、注目が高まっている。

 東京・下北沢の「トリウッド」は、一九九九年に開館した短編専門映画館。大槻貴宏さんは「先行き不透明だった開館当初のことを思えば、今の人気は考えられない」と感慨深げだ。

 商業的な成功が優先される長編映画と違い、無名監督らの登竜門でもあるショートフィルムには、個性的な作品が少なくないが、常にメジャー映画の陰に隠れる存在だった。「インターネットや携帯電話の普及で、売る側に『短さ』へのニーズが高まったことも大きい」と指摘する。

 もちろん見る側にも、手短に楽しみを求める人が増えた。そんな中、吉本興業は所属芸人百人による短編映画の制作を企画。劇場で順次上映し、新たな才能の発掘を試みた。

 横浜市のみなとみらい21地区に今年二月、短編映画専門の「ブリリア ショートショート シアター」をオープンさせた俳優の別所哲也さんは「短編には、探す楽しみがある」と話す。

 映画の楽しみ方といえば、メジャーな作品を半日つぶして見に行く、というスタイルが主流だ。「ワインに例えるなら、ラベルを見て判断するのではなく、自分の舌で確かめる、ショートフィルムにはそんな面白みがある」

 将来才能が開きそうな原石を探しに行ったり、メジャーな監督の無名時代の作品を見に行ったり。買い物帰りに寄ってちょこっと鑑賞できる短編映画は、ファンを開拓する魅力を秘めている。


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2008年07月18日

ソバリエで食文化を再発見  打って味わい、江戸の通に

おすすめ度:★★★★★

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そば打ちをする資格認定者

 「二八(そば粉八割、うどん粉二割)、細切り、ざる」が三大特徴の江戸そばの通を育成する「江戸ソバリエ認定講座」が人気だ。五年前にスタート。毎年一回開かれ、これまでに千人以上がソバリエを名乗っている。

 日本の食文化を深く理解してもらおうと、特定非営利活動法人(NPO法人)神田雑学大学などが、ワインの「ソムリエ」をもじって企画した。

 受講生の七割は五十歳以上の男性で「家族や知人に食べてもらいたい」というのが動機という。

 講座は講義の「耳学」、そば打ち体験をする「手学」、食べ歩きの「舌学」、リポートを書く「脳学」で構成。受講生はリポートなどの審査に合格すると、ソバリエに認定される。

 耳学は、専門家から「つゆ」「栄養」など、七つのテーマの講義を受ける。手学では、神田の老舗そば店主を講師に、そば粉をこねて打ち、細切りにし、ゆであげるところまでを体験する。

 舌学は、自ら選んだ首都圏のそば店を十店以上食べ歩き、めんやつゆ、薬味、店構え、サービスなどの感想を所定用紙に記入し、舌を磨くのが狙い。仕上げの脳学で「なぜ、つなぎが必要か」「薬味は何のためにあるのか」といった自由課題のリポートに取り組む。

 関係者は「そばを通して、江戸の食文化を再発見してほしい。それが今の食生活の見直しにもつながる」としている。


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2008年07月17日

銀座ミツバチが“新名物”

おすすめ度:★★★★★

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ビル屋上ではちみつの採取

 東京・銀座のビルの屋上で養蜂をする特定非営利活動法人(NPO法人)「銀座ミツバチプロジェクト」が軌道に乗っている。街の新たな魅力づくりとして始めた事業で、今年が三年目。採れたてのはちみつを使った洋菓子などの売れ行きも好調だ。

 もともとは再開発をきっかけに、銀座の環境問題の再考と地元PRを兼ねて立ち上げた計画。同プロジェクトの関係者は「まさか、こんなに注目されるとは思ってもみなかった」と話す。

 百貨店・松屋銀座の裏手にあるビルで飼育するミツバチは十万匹以上。みつを運べる範囲といわれる半径四キロには、皇居や日比谷公園もあり、ソメイヨシノや菜の花、ユリノキといった蜜源がたくさんある。

 ミツバチが活発な四月から六月にかけ、せっせと巣に運んでくるはちみつをスタッフが毎週土曜日に採取。最初の年に約百五十キロだったはちみつは、昨年で約三百キロに。今年も、前年以上の量を見込んでいる。

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 はちみつは地元企業などの賛助会員に一口(一キロ)一万円で分け、季節限定のスイーツに。銀座文明堂の「銀座の蜂蜜カステラ」、清月堂の「銀座はちみつ羹」などは定番だが、最近はカクテルやマシュマロなども登場し、注目度は増している。

 銀座には、大都会のしゃれた街という固定イメージがあるが、プロジェクトの関係者は「はちみつを味わいながら、意外に豊かな都会の自然環境を想像してもらえれば」と言う。ミツバチの頑張りに負けないように、銀座の新しい味をさらに盛り上げていく考えだ。


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2008年07月15日

ほっと和む、大人の遊び場 都営新宿線で末広亭あたり 

おすすめ度:★★★★★

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末広亭

 混雑で目まいがしそうな新宿駅から一駅離れるだけで、乗客の表情がほっと和らぐ。新宿から都営新宿線で新宿三丁目駅へ。同じドアから降りたのは、移動中のサラリーマンと若い男女、よそ行きのおばあちゃんといったところだ。

 地上に出ると、大通りの向こうにオカマバーで有名な新宿二丁目が見えた。だがそこに用事はないので別の道を急ぐ。

 落語の定席、新宿末広亭は、変化し続ける新宿という街にあって、最も雰囲気を変えない場所の一つだろう。最近、客足が良いのは聞いていたが、平日なのにやはり結構な入り。「待ってました!」。威勢のよい声が寄席を盛り上げ、はなし家たちも上機嫌の体だ。ベテランはさすが。中堅どころの頑張りも気持ちが良い。「親子酒」「井戸の茶わん」が良かった。

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 寄席の余韻に浸りつつゴールデン街に向かう。薄暮の花園神社の裏手に、レトロな蛍光灯の看板がひしめく。いかにも大人の遊び場っぽい。狭い路地をはさんで並ぶ長屋式の店舗群には、作家や演劇人らが集まる文壇バーも少なくない。

 バー「深夜+1」で、バーボンをロックでオーダー。カウンターでにぎやかな輪の中心にいるのは、店主の内藤陳さん。コメディアンであり、ハードボイルド小説の批評もする内藤さんが柔和な笑みを浮かべていた。

 「みんな映画と本の話をしにくる。よかったらまたおいで」。ほろ酔いで新宿の夜空を見上げると、神社側から温かい風が吹いてきた。帰りは新宿駅まで歩くとしようか。 


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2008年07月14日

想像で楽しむ歴史空間 丸の内シャトルで東御苑へ

おすすめ度:★★★★★

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天守台

 バスに乗って、手入れの行き届いた庭園を歩き、美術の粋を眺める。でも財布の中身は減っていない。なぜなら全部タダだから。東京のど真ん中、丸の内や皇居周辺に思わぬ得々ルートがあった。

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 東京駅前にそびえる高層ビル群。その前を巡回バス「丸の内シャトル」が約十五分間隔で駆けている。新丸ビル前の停留所で乗り、皇居方面へ。地元企業の協賛で無料というサービス。それだけで街への好感度を上げてしまった。

 皇居東御苑は旧江戸城を整備し、一九六八年から一般に公開している。入り口でプラスチックの入園票を受け取り、出る時に返却。ここも無料。大手門近くの「三の丸尚蔵館」で、皇室に受け継がれてきた絵画などを拝見した。

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 武士の詰め所だった「百人番所」に沿って歩き、坂道を上ると本丸地区が広がる。芝生広場に「大奥跡」、遊歩道脇に「松の大廊下跡」の表示があり、奥まったところに石垣の遺構「天守台(天守閣跡)」。想像力が豊かなら、今話題の篤姫の暮らしや、忠臣蔵前半のハイライト、地上五十八メートルの天守閣が目の前に現れるかも。

 天守台の頂上で「こんな内側まで見られるなんて意外ね」と、女性同士の弾んだ声が聞こえてきたが、外国人観光客には何もない場所に「?」の表情も浮かぶ。歴史のドラマをちりばめれば、ぜいたくに楽しめる空間だ。ここにふさわしいセリフをひと言。「予は満足じゃ」

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2008年07月11日

散歩道に「かくれみの」 上野・芸術の森の立体造形 

おすすめ度:★★★★★

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散歩道で存在感を示す立体造形「かくれみの」

 芸術の森と呼ばれる東京・上野の山。美術館、博物館が幾つも集まり、大噴水のある公園も心地よい。その中の何げない小道が昨年春から「芸術の散歩道」と名付けられ、ちょっと精彩を放っている。

 目立つ理由は、道の両側の緑地に展示されている立体造形。ここが通学路にもなる東京芸術大の卒業生らによる4作品で、今年3月から1年にわたり通行人の目に触れる。作品は今後も1年交代で更新されるという。

 真っ青な「麒麟」が空を仰いでいるかと思えば、人が伏せているような丸い石が並ぶ「かくれみの」。同大の教授や、公園を管理する東京都のお墨付きを得た作品だが、外気の中で、のびのびとしているところに好感が持てる。禁止されてはいるものの「なでてみたい」思いに駆られた。




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2008年07月10日

笑いで撃退、悪質商法 

おすすめ度:★★★★★

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新作が披露される「出前寄席」

 悪質商法の問題点を笑いを交えて教える「出前寄席」が好評だ。東京都消費生活総合センターが全国に先駆け一九九六年に始めた企画だが、各大学の落語研究会の協力もあって、毎年新作も誕生。巧妙化する手口に対し、早めで分かりやすい対処法になっている。

 先ごろの新作発表会では、「血がドロドロ」と健康不安をあおって高価な物を売り付ける商法などの実態について、青山学院、明治など四大学の落研が創作した落語と漫才の台本が実演された。

 今風のテンポの速いしゃべりに、モニター代わりの観客から「聞き取りにくい」「学園祭のノリでされても」といった声も寄せられたが、受け止めはおおむね好意的だった、と同センター。

 台本は十五分から二十分程度の分量で、実際に起きた題材を盛り込んで各大学の落研メンバーや出身者が作る。弁護士の監修を経て完成するが、笑いと難しい法律用語とのブレンドが課題だ。原稿料は四万円で、著作権は同センターに帰属。毎年三、四本の新作が加わり、ストックは約五十本に達した。

 出前寄席は学校や高齢者施設での開催が多く、平均すると週一回のペース。ただし場所は都内限定なので、東京以外の自治体などから「ノウハウが知りたい」といった問い合わせが、かなりあるという。

 順調に見えるが、運営を担当する同センター協同事業係は「大学生は卒業後に離れる人が多く、出演者確保が一苦労」。一人当たり六千円の謝礼も、出演者が「交通費込みだし、遠方だときつい」とぼやくのに対し、呼ぶ側から「もう少し安く」と突っ込みが入るのが悩みだそうだ。


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2008年07月09日

国際色豊かに美を競う エステのテーマパーク

おすすめ度:★★★★★

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コンシェルジェを務める女性

 エジプトの金箔美容、ハワイアンロミロミ(全身マッサージ)など世界15カ国のエステを体験できる施設「エステワールドお台場」が、東京・台場の商業施設デックス東京ビーチに登場した。エステをテーマパーク形式で運営するのは珍しい。

 オイルを使うマッサージ「アーユルヴェーダ」(インド)や、死海の天然原水の風呂につかる「デッドシースパ」(イスラエル)など、計16サロンがテナントとして集合。各国の特徴ある施術で、美を競う。

 主なターゲットはOLや観光に訪れた女性だが、男性向けコースもある。施術料金は店舗ごとに異なり、客1人当たり平均で7000円から1万円だ。

 また、施設内にインフォメーションセンターを設置。コンシェルジュ5人が来場者に適切なサービスを紹介する。英語、中国語、韓国語でも対応可能という。

 子会社を設立して運営するのは、ショッピングセンターの販促支援などを手掛ける「コム・プロジェクト」。同社は「初体験の人が気軽に楽しめる場所にしたい」としている。


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2008年07月08日

この夏、世界一長い写真 長さ145メートルの青春絵巻物

おすすめ度:★★★★★

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世界一長い写真
(実際の展示形式とは異なります)

 ギネスブック認定「世界一長い写真」を今夏、東京で見ることができる。長さ145メートル、幅35・6センチ。継ぎ目のない印画紙に焼き付けた作品で、日本カメラ博物館(千代田区)が8月31日までの特別展で公開している。

 愛知県高浜市の男性が2000年12月18日、愛知県の高校で撮影した「クラブ活動の一日」。手製の回転パノラマカメラを円の中心に設置、円周に並んだ約650人の生徒の姿を、コンピューター制御でカメラを回転させて収めた。笑顔満載の青春絵巻物だ。

 同博物館が3年ほど前に寄贈を受け収蔵してきたが、公開は初めて。スペースの関係で、展示部分はほんの一部なのが残念。それでも写真にかける愛情と熱意が伝わる逸品だ。入館料は一般300円(中学生以下は無料)。


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2008年07月07日

自由が丘に新「甘い誘惑」 

おすすめ度:★★★★★

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グランプリのお菓子(右)と、準グランプリ

 行列のできるケーキ店などが集まり、お菓子の激戦区として知られる東京・自由が丘。人気フードテーマパーク「自由が丘スイーツフォレスト」に、来場者の投票や地元主婦の意見を基に選ばれた新名物が誕生した。

 「プリンセス・オブ・自由が丘スイーツ2008」を目指し、6人のパティシエが菓子を競作して限定発売。感性、発想力を審査基準に、5月初めにグランプリが決まった。

 グランプリは「キャラメルバターとカッテージチーズのミクスリームワッフル」。バターの香りと、アイスに入ったキャラメルのカリカリした食感がたまらない。紅茶の葉を使ったケーキ「フォレスト・ボックス」も接戦の末、準グランプリに。

 この2品は現在も定番商品として発売中。自由が丘の“甘~い誘惑”は止まらない。

自由が丘スイーツフォレストは電話03(5731)6600。


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2008年07月04日

東大が受け継ぐバラの伝統

おすすめ度:★★★★★

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除幕式に参列した2代目園主の妻

 東大駒場キャンパス(東京都目黒区)の正門脇に、学生や近隣の人々を楽しませるバラの花壇がある。現存するバラ園としては日本最古の「駒場ばら園」(同)から株を移植した小庭園だ。東大は7月下旬、「駒場 バラの小径」の名前や由来を記した銘板を新設、歴史的価値をPRしている。

 このバラは2005年、惜しまれながら縮小を余儀なくされた同園ゆかりの品種を後世に伝えようと、ボランティアの「駒場バラ会」が植え替えた。当初18株だったが、現在は約50種類、約60株に増えている。

 銘板の除幕式には、昨年1月に亡くなった2代目園主の妻(92)が出席。「光栄です。多くの人にバラに興味を持っていただいたことに感謝しています」と語った。

 駒場ばら園は1911(明治44)年に開園。ここを拠点に世界的に有名な品種が作られ、日本のバラ普及に大きな役割を果たした。夫妻の人柄もあって全国にファンが多く、広島県の山陽自動車道福山サービスエリア(下り線)などにも移植されている。


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陽気と妖気に誘われて 京王線で調布、深大寺へ

おすすめ度:★★★★★

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深大寺参道の「鬼太郎茶屋」

 高層ビル群が迫る新宿で、昼前に京王線に乗る。特急で西へ十五分。調布駅前で路線バスに乗り換えると、リュック姿の年配の夫婦らで満員なのに驚く。陽光が差し込む車内は、遠足に向かう子どものような笑顔でいっぱいだ。

 住宅地が途切れ、こんもりとした林の中で下車。千三百年の歴史がある「深大寺」は「だるま市」でも有名。境内はうっそうとした樹木に覆われ、豊かな緑に溶け込んでいるように見えた。

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 重厚なかやぶきの山門をくぐると、あちこちでわく清水が涼しげ。正面の本堂にお参りして、おみくじを引くと「浮世の世渡りはでき難し」。俗世を忘れて自然に親しめということか、と勝手な解釈をする。

 寺の隣には「神代植物公園」。東京ドーム十個分という広大な敷地では、中央に噴水を配置したバラ園が素晴らしい。深紅や黄、紫、白など六千本の花が見ごろを迎え、鮮やかな色彩が目に飛び込んできた。

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 門前の一角に建つ、築約四十年の木造二階建て「鬼太郎茶屋」には若者の姿が多い。調布市在住の漫画家水木しげるさんの人気作品「ゲゲゲの鬼太郎」をモチーフにしただけあって“妖気”に誘われたのか…。

 歩き回った足の疲れをいやそうと、褐色の「黒湯」が名物という深大寺温泉「ゆかり」へ徒歩五分。体がポカポカして、外に出るとまだ日が高い。「これで明日からも元気に働けるぞっ」。目玉おやじ風に小さくつぶやいてみた。


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2008年07月02日

ガンダム、生誕の地に立つ

おすすめ度:★★★★★

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「機動戦士ガンダム」のブロンズ像

 改札を出ると、すぐ目に入る黒い大きな物体。速足で近づく若者もいれば、「何これ?」顔の中年女性もいる。3月下旬、西武新宿線上井草駅前(東京都杉並区)にできた「機動戦士ガンダム」のブロンズ像は、ともあれ気になる存在だ。

 アニメ「ガンダム」を生んだ制作会社がこの地にあることから、地元商店街などが「アニメのまち」を名乗り、8年ほど前から多彩な振興策を打ち出してきた。今回は署名を集めて区に提出、像の建立を実現させたという。

 高さ約3メートル。手を掲げ、重量感のある造形は「大地から」と名付けられた。第1話「ガンダム大地に立つ」にちなむ。共生と未来への希望を託しているそうだ。ちょっと見上げる間にも、次々と人がやって来る。携帯電話で写す姿は、降臨した神を拝むかのようだった。


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2008年07月01日

店で待つよりネットで注文 

おすすめ度:★★★★★

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ウェブカメラを利用した販売

 今が盛りのお中元商戦。百貨店業界ではインターネット通販、いわゆるオンラインショッピングでの売り上げが年々増加する傾向にあるが、東京では一歩進んで、パソコン画面上で店員が“対面販売”する新サービスも登場した。

 業界初というサービスを取り入れたのは、新宿の小田急百貨店。ネット経由で生の映像を送るウェブカメラを使って、顧客側のパソコン画面上に店員の顔を映し出す仕組みだ。会話はフリーダイヤルの電話を使うが、顧客側にもウェブカメラがあれば、互いに顔を見ながらのやりとりも可能。

 ネット通販による同百貨店の売上額は二〇〇七年で約三億五千万円。〇六年に比べて約一・四倍に増えた。お中元などのギフト商品が占める比重も大きいという。

 同百貨店によると、ネット通販の利用者は通常三十―四十代が中心。だがギフト商戦シーズンは、高齢者の割合が急に高くなるという。店頭受付だとピーク時に待ち時間が二時間に及ぶことがあり、外出しないで済ませる方を選ぶためとみられる。

 ただ、そうした利用者にはパソコンに不慣れな人が多く、同社は〇七年のお歳暮商戦に通販サイトを一新して使い勝手を向上させたものの「操作が分かりにくい」といった問い合わせが、多いときは一日三十―四十件にもなった。

 そこで通販サイトの担当者が目を付けたのが、ウェブカメラ。店員の顔と一緒に、通販サイトの使い方を説明する画面も表示して、操作手順を説明できるような工夫もした。同サービスは七月三十日まで。申し込みはフリーダイヤル(0120)185550。


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