ボタンの博物館 歴史秘めた小さな工芸品
おすすめ度:★★★★★
服は捨ててもボタンは残す
英国のビクトリア女王が好んだ黒ガラスボタン、桜といかりをかたどった旧日本海軍の金ボタン…。約1700点を展示する珍しいボタンの常設博物館で、世界の文化史をたどることができる。
赤いじゅうたんが敷き詰められた展示室は、アンティーク調。手の込んだ細工を施したボタンが、ジュエリーのようにガラスケースに収められている。直径約2センチの金縁に約500個の細かな色ガラスを埋め込んだ白いハトのボタンは18世紀イタリア製。中央の大きな色ガラスを銀や真ちゅうなどの台座で支えた派手なデザインもある。
日本にも世界に誇る逸品がある。戊辰戦争で、藩の軍資金となったとされる薩摩ボタン。江戸時代の人物や花鳥が繊細に描かれている。武家社会の崩壊後、刀匠が手掛けた彫金ボタンは欧米のコレクターをうならせた。
王冠のマークやホースのノズル模様が入った、英国の騎兵隊、消防士の金ボタンを見ていて、学生時代、卒業する先輩からもらったことを思い出した。
「昔は服は捨ててもボタンは残し、母親のものを子供の服に付け替えたりしたものです」と同館。小さな丸い飾りは、それぞれ歴史物語を秘めている。

東京都中央区日本橋浜町1-11-8。03(3864)6537。







