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スポーツリレーコラム

2017年01月11日

「リレーコラム」日本ハムの大谷、日本でのラストシーズンになるのか? メジャーリーグ挑戦を占う2017年  

パ・リーグのMVPを受賞し、笑顔であいさつする日本ハムの大谷翔平選手=11月28日、東京都内のホテル 注目の1年が始まった。投打の「二刀流」として活躍し、2016年のパ・リーグ最優秀選手に輝いた日本ハムの大谷翔平選手が早ければ17年シーズン終了後にも米大リーグ挑戦が実現する。球団は昨年の契約更改交渉時に本人のメジャー挑戦の意向を確認し、ポスティングシステム利用による挑戦を容認。岩手・花巻東高時代には米国行きを表明した大谷だが、日本ハムから独創的な「二刀流」での育成プランを提示され、交渉を重ねて入団が決まった経緯がある。日本球界で着々と力をつけて挑む5年目のシーズンは2年連続の日本一を達成するかだけではなく、3月にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催される。日本でのラストシーズンとなってしまうのか。今後の野球人生を左右する1年が幕を開けた。

 4年目のシーズンは投げて、打って鮮烈な印象を残した。投手としては右手中指のまめの影響で7月下旬から約1カ月半、マウンドから離れた時期があったがリーグ優勝を決めた9月28日の西武戦で1安打完封。大事な試合で堂々の働きを見せて10勝を挙げた。クライマックスシリーズのファイナルステージ第5戦ではプロ野球最速の165キロをマークした。

 バットでも強烈な輝きを放った。7月3日のソフトバンク戦では「1番・投手」で先発し、初回先頭打者本塁打を放つ離れ業をやってのけた。104安打で打率3割2分2厘、22本塁打、67打点は全て自己最高の数字だった。2連敗で迎えた日本シリーズ第3戦ではサヨナラ打を放ち、逆転日本一への起点となった。ベストナインでは史上初めて投手と指名打者の両部門で同時に受賞した。

 

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 山形 英資(やまがた・えいし)2007年共同通信社入社。名古屋、大阪支社を経て本社運動部でプロ野球などを担当。16年からは札幌支社へ異動し、日本ハムを取材している。熊本県出身。


2015年05月27日

DeNA、どこまで続く快進撃 98年以来の優勝へ高まる期待  

5月21日のヤクルト戦で逆転2ランを放った筒香(25)を迎える中畑監督(2015年5月21日、共同) 「何で、こんなに強いの?」。今季、担当しているDeNAについてよく聞かれる言葉だ。交流戦前のリーグ戦終了時点の5月24日現在で29勝19敗、堂々のセ・リーグ首位に立つ。交流戦に首位で臨むのはチーム史上初と見事な快進撃が続いている。開幕前の順位予想では軒並み、下位ばかりだった。ところがペナントレースが始まると大方の予想を覆し「春の珍事」とも呼ばれる劇的な試合の連続だ。中畑監督は「最後の最後まで逆転できる空気がある。団結力を感じる」とうれしそうに話す。

 なんと言ってもことしは4番打者の筒香嘉智と抑え投手の山崎康晃を固定できたことが大きい。昨季22本塁打とブレークした6年目の筒香は、今季は5月23日に打率、本塁打、打点の3部門でリーグトップに立ち、3冠王も狙える活躍だ。山崎康も新人記録の9試合連続セーブを打ち立てるなど、両リーグトップの17セーブと奮闘している。

 そして投打にわたって彼らのほかにも好結果を出している選手が多い。他球団と比べると、バランスの取れた戦力構成になっているのも強みだ。打線では打撃10傑に筒香と合わせて石川雄洋、梶谷隆幸の3人が入っている。さらにともに23打点を挙げているロペス、バルディリスの両外国人も勝負強い。代打でも後藤武敏、井手正太郎が好機で頼りになる存在となっている。投手陣では久保康友、井納翔一、山口俊、三嶋一輝、三浦大輔らの安定感のある先発陣に、田中健二朗、エレラらの救援陣が支え続けた。経験のあるベテランから勢いに乗る若手まで年齢層もバランスが取れている。

 

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 山形英資(やまがた・えいし)2007年共同通信社入社。名古屋、大阪両運動部を経て本社運動部に異動。11年からはプロ野球オリックス、ロッテを担当し現在はDeNAを取材。熊本県出身。


2013年04月03日

全員野球で下馬評を覆せるか 伊東新監督率いるロッテ  

開幕直前の練習中に笑顔を見せるロッテの伊東監督(2013年3月28日、共同) 担当するロッテが3月29日、本拠地QVCマリンフィールドでオリックスと対戦し、新しいシーズンのスタートを切った。今季のロッテは西武で選手として、指揮官としても日本一を経験した伊東勤新監督が率いる。新聞やテレビなどのシーズン前の順位予想では最下位と予想されるなど、低い下馬評が多かった。オフに積極的な補強をしなかったために、戦力の上積みがなかったように周囲は見ているようだ。伊東監督も「俺が評論家でも5、6位にするよ」と笑う。

 それでも試合が始まればそんな厳しい見方も関係なかった。ロッテナインはグラウンドで躍動し、持っている力を示した。開幕戦は延長十二回表にオリックスに1点を勝ち越されたが、諦めずに裏の攻撃で押し出し四球とWBC日本代表の角中勝也の犠飛と、しぶとい攻撃で逆転サヨナラ勝ち。劇的な白星で波に乗ったチームは翌日も八回に代打ホワイトセルの犠飛で追い付き、またしても十二回にベテラン福浦和也の犠飛で勝負を決めた。チームでは1969年以来となる開幕から2試合連続のサヨナラ勝ちという快挙だった。

 福浦は「諦めない粘り強さがある。明るく、選手たちも思い切ってやっている」とチームの思いを代弁した。伊東監督は「一気に成長してくれた気がする。苦しんで、苦しんで勝つのは大歓迎。勝ちたいという欲が出てくる」と選手たちの頑張りに表情を緩ませた。

 

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 山形英資(やまがた・えいし)2007年共同通信社入社。名古屋運動部、大阪運動部を経て本社運動部に異動。11年からのプロ野球オリックスに続き今年はロッテを担当。熊本県出身。


2012年06月20日

ファンあってのプロスポーツ 観客増目指し奮闘するオリックス  

「この太鼓腹、WHO?」 6月2日の対巨人戦で1984年の三冠王ブーマー・ウェルズさんが始球式を務めた(京セラドーム、共同) プロ野球オリックスの担当になって2年目。主催試合を行う「京セラドーム大阪」や「ほっともっとフィールド神戸」のスタンドを見ると寂しくなることが多い。平日ナイターの試合だとあまりの空席の多さにため息が出てしまう。京セラでは巨大な広告で5階席の一部分を覆って隠すほどだ。エース金子千尋投手がけがから復帰して1カ月ぶりの登板となった5月8日のソフトバンク戦(ほっと神戸)では、わずか8015人しか集まらなかった。ファンあってのプロスポーツ。その言葉の意味を考えさせられてしまう。

 セ、パ両リーグは5月15日に、その前々日までの入場者数を発表した。オリックスは1試合平均で1万6383人。昨季と同じ主催試合数を消化した時点(オリックスの場合は21試合)での比較で22・1%の大幅減となった。12球団ワーストだ。今年は交流戦が21試合の中に入っておらず、阪神、巨人といった人気カードの入場者が含まれていない。昨年と今年が同じ条件での比較ではないことに留意しなければならないが、やっぱり寂しい数字である。

 関西のスポーツ新聞はほぼ毎日、阪神ものが1面を飾る。地上波でのテレビ中継も阪神戦が多い。圧倒的な人気と伝統を誇る阪神が同じ地域にいるために、どうしてもオリックスの存在感が薄まる。さらに大都市の大阪が本拠地のために、他のスポーツや娯楽に関心を奪われてしまう側面もある。

 

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山形英資(やまがた・えいし) 2007年共同通信社入社。本社運動部、名古屋運動部を経て大阪運動部に異動。2011年からプロ野球オリックス担当。熊本県出身。