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スポーツリレーコラム

2017年08月30日

「リレーコラム」ライバル松山英樹とは明暗 低迷する石川遼、米ツアーへの思いは変わらず  

ウィンダム選手権最終ラウンド、7番でバーディーパットを外した石川遼。通算7アンダーで42位=セッジフィールドCC(共同) これまで日本の男子ゴルフ界をけん引してきた若きスターが、崖っぷちに追い込まれている。
 史上最年少でのアマチュア優勝など日本ツアー通算14勝と輝かしい経歴を持つ石川遼は今季、主戦場としている米ツアーで来季のシードを獲得できずに下部ツアーとの入れ替え戦に回った。

 今季の米ツアーで3勝を挙げて世界ランキング2位まで上り詰めた同学年の松山英樹とは、明暗がはっきり分かれる結果となり「すごく悩んだり考えたり、試行錯誤のシーズンだった」と苦しい胸中を吐露した。
 公傷制度の適用を受けて20試合に出場した今季、予選通過は8度だけ。最高は自身の初戦となったCIMBクラシックの10位にとどまり、獲得ポイントは175位とシード獲得圏内の125位に大きく及ばなかった。

 不振の原因はショットで安定感を欠いたこと。ショットの切れや飛距離はトップ選手に大きく劣っているということはなく、チャンスの数も決して少なくなかった。
 レギュラーシーズン最終戦のウィンダム選手権の第3ラウンド。10番のティーショットで右にOBしてダブルボギーをたたいたようにミスの幅が大きく、そのわずか一打からスコアを崩してしまいがちだった。

 「なんで自分がこういうゴルフになってしまったのか。何が悪いとかじゃなく、それよりも前の段階。一打に対しての思いが下がってしまっていたということに気づいた。入れ替え戦に出られる状況で気づけたのは、ラッキーだったのかなと思う」と自省する。

 今季のメジャー最終戦、全米プロ選手権で松山が優勝争いを繰り広げた姿をテレビで見て、自身の技術の足りなさも痛感した。
 「あれだけ難しいコースで、バーディーを4日間で20個くらい取っている人がいる。一日で5個ということ。あれだけのセッティングの中で、それが毎日続いているのはすごい。でも、自分もそこを目指していかないといけない」と素直に受け止める。

 米ツアーでも松山と並んで屈指の練習量で知られるが、「最終日に向かって良くなっていくように。よりもっと練習で振っていけるようにしていきたい」と、さらに熱を入れてボールを打ち込み、勝負の入れ替え戦に向け改善に取り組んでいる。

 昨年や一昨年のように、日本ツアーは合間に出場しても優勝できる実力はある。
 今季の池田勇太や谷原秀人のように、日本で好成績を残して世界ランキングを上げることで海外の試合の出場資格を得るという手段もあるが、今の石川にはその考えはない。
 「ここで勝つという目標を持っている。強い選手もたくさんいるし、コースセッティングもすごくいい。難しいコースでやるし、自分の腕を磨くということに関しての環境は世界で一番。自分もここでやっているということに誇りを持っていないといけないが、他の選手の方がうまく見えたり、自分がそんなに悪くなくても予選落ちしたりすることも多い。苦しい経験も多いが、自分の居場所も分かる」と魅力を語る。

 入れ替え戦4試合の最終戦、ウェブドットコム・ツアー選手権の最終日は10月1日。ここまでに好結果を出さなければ来季はかなり限られた試合しか出場できなくなるが「それで駄目だったらもう一度立て直すというか、やり直すだけ」と米ツアーへの強いこだわりを口にする。
 どんな結果が待ち受けていようとも、その挑戦心が失われることはない。


【写真】ウィンダム選手権最終ラウンド、7番でバーディーパットを外した石川遼。通算7アンダーで42位=セッジフィールドCC(共同)


 杉山 勝則(すぎやま・かつのり)1984年生まれ。山口県出身。2008年共同通信社入社。本社運動部、大阪運動部を経て、広島支局で主に広島カープを取材。12年末から本社運動部でゴルフ、ラグビーなどを担当。


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