
安倍内閣発足後初の全国規模の国政選挙となった第21回参院選は29日投開票が行われ、自民党は獲得議席が30台にとどまる歴史的な惨敗を喫した。参院で自民、公明の与党は過半数(122)を割り、与野党が逆転。安倍晋三首相は29日夜、引き続き政権を担う考えを表明したが、厳しい政権運営を迫られるのは必至だ。
首相の続投表明に対し、舛添要一参院政審会長が「国民の最大の意思表示に耳を傾けないことは許されない」と批判するなど、自民党内には異論もあり、首相の責任を問う声が強まることも予想される。
一方、民主党は32の改選議席を大幅に増やし、初めて参院第1党に躍り出た。公明、共産両党は改選議席を下回り、社民党も改選議席維持が難しい情勢だ。
年金記録不備問題に加え、相次ぐ閣僚の失言や「政治とカネ」問題と、これらに対する首相の危機感を欠いた対応が複合的な「政権不信」を広げた形。首相は年金記録問題の解決や改革路線継続を訴えたが、厳しい審判が下された。
投票率は共同通信の午後11時現在の推計で57・98%。2004年の前回参院選を約1ポイント上回る見通し。
今回の改選は選挙区73、比例代表48の計121議席。選挙区のうち、2人区の多くは自民、民主両党が議席を分け合う形になったが、勝敗の鍵を握る29の1人区で、民主党が自民党を圧倒。推薦候補を含め東北と四国で全勝。改選数3以上の選挙区でも東京、千葉、愛知で2議席を獲得した。
比例代表でも自民党を引き離し19議席を獲得。
自民党の1人区の当選は群馬、和歌山、山口、大分の4選挙区にとどまっている。岡山では片山虎之助参院幹事長が落選。比例代表は11議席を獲得。
比例代表ではこのほか、公明党が5議席、共産党は2議席、社民党が1議席を獲得。