『シークレット・サンシャイン』のイ・チャンドン監督が記者会見

08年4月12日、『ペパーミント・キャンディー』や『オアシス』で知られるイ・チャンドン監督が、新作『シークレット・サンシャイン』の日本公開を前に都内で記者会見を行った。同作は、イ監督が文化大臣の職を経て、5年ぶりに監督復帰を果たした話題作。主演のチョン・ドヨンが、07年のカンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞し、第2回アジア・フィルム・アワードでも作品賞・監督賞・主演女優賞の3冠を獲得した。チョン・ドヨン演じるヒロイン、シネの姿を通して人間の弱さとはかなさ、そして悲しみを乗り越えて生きていく強さが描かれる。(会見の主な内容は以下の通り)
--チョン・ドヨンを起用した理由は
「ドヨンさんは女優としてはもちろん、一人の人間としても強い人に見えますが、実は内面には弱さを抱えていると感じていました。それがヒロインのシネにも通じると思いました。私は、俳優に演技のスタイルは問いません。ですからオーディションの時も、俳優としてではなく1人の人間として会います。その時にその人に引かれるかどうかが重要なのです。俳優には、演技をしないでその人物に成り切ってほしいと思います。ですからセリフの意味や役柄の具体的な説明はタブーです。それは演技の邪魔になります。俳優は水がしみ込むように自然に演じてくれればと思います。監督の要求に合わせようとするのではなく、俳優には自発的に動いてほしいのです。私は単純であることが演技の高みだと思っています」
--どんな人にこの映画を見てほしいか
「最近は観客を限定した映画が多いと思います。その一方ではただ娯楽として消費される映画があります。今の映画はこの2通りに大別されますが、私は観客を限定したくないのです。常に映画を通して観客と意志の疎通を図りたいと願っています。例え観客が私の映画に違和感を抱いたとしても、それこそが意思の疎通だと思っています。今の韓国映画界は危機的な状況にあります。それは相違性やチャレンジ精神への欠如が理由です。この点については、私も常に自問自答しています。私の映画作りの目標は、映画と現実の距離を縮めたい。映画の中で現実をどう描くか、現実をどう映し出すかということなのです」

●映画情報
『シークレット・サンシャイン』
製作・監督・脚本:イ・チャンドン
出演:チョン・ドヨン、ソン・ガンホ、チョ・ヨンジン、キム・ヨンジェ、ソン・ジョンヨプ、ソン・ミリム、キム・ミヒャン
配給・宣伝:(株)エスピーオー
★6月7日よりシネマート六本木ほか全国順次ロードショー
『シークレット・サンシャイン』オフィシャルサイト:http://www.cinemart.co.jp/sunshine/





























