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音楽玉手箱
<大ヒット盤> Takamiy『美旋律~Best Tune Takamiy~』 ミディアムやスローな曲も味わい深い

Takamiy『美旋律~Best Tune Takamiy~』
Takamiy『美旋律~Best Tune Takamiy~』

直近の10年間にわたる楽曲のベスト盤。全13曲のボーカルを新録音しているが、還暦過ぎとは思えぬ張りのある高音が響き渡る。ここでは、初心者向けに聴きやすいものを紹介してみたい。

まず、ハードロック路線では、その華美な演奏や歌声に負けぬほどの明確なテーマの楽曲が印象に残る。真夏でも頭を振って騒げと煽る『へびめたバケーション!』や、つんくが作詞した不倫に終止符を打つ『禁断の果て』なども良く、極めつけは『騒音おばさんVS高音おじさん』だろうか。宮藤官九郎作詞で、まさに彼のドラマのようにドタバタな物語が面白く、カラオケで流行らないかと期待する。

また、ミディアムやスローな楽曲も味わい深い。『青空を信じているか?』はAKB48が歌いそうなほど(と思ったら、作詞は秋元康!)爽快だし、リリー・フランキー作詞の『Super Star』では子供たちに向けて高らかに歌い、さすが35年間、ヒットシーンを駆け抜けた人の対応力に感心する。

本作を聴けば、年齢に関係なく高音で騒ぎたくなるはず。

(ユニバーサル・3000円+税)=臼井孝



<ブレーク盤> RAY『レイシング』 ただ音楽が好き、人が好きという想いが伝わる

RAY『レイシング』
RAY『レイシング』

大阪府出身のシンガーソングライターが放つメジャー・デビュー・アルバム。ジャンルを特定すると、レゲエやヒップホップとなるが、“ルーズな服装の強面がダミ声で挑発”といった先入観とはかけ離れている。

全14曲、まず滑舌の良さや飾らない声質など、歌の上手さに驚く。成功するまで走り続ける(まさに“レイシング”=“RAYシング”!)ことを誓った『Yu know mi』やレゲエのリズムの中で、緩急をつけつつも淀みなく歌う『DON’T STOP DA MUSIC』など、誰もカラオケで真似できそうにない。

さらに、聞き進めると、人間愛と音楽愛に満ちた楽曲の多さに感心する。好きな洋服ブランドへの感謝を歌にした『621』や、関西弁での穏やかな応援歌の『人間』など、個人的なラブソング偏重の近年のポップスとは一線を画し、ただ音楽が好きで、人と繋がっていたいという想いが伝わる。

もし時代が異なれば山下達郎のような路線を進んだのかもとも感じた。本作の魅力に気づけば、物事に潜んだ誰かの思いやりに、より気づくようになるはず。

(ビクター・2700円+税)=臼井孝



<隠れた名盤> 服部隆之 Presents GUNDAM THE ORIGIN featuring AYA『I CAN’T DO ANYTHING -宇宙(そら)よ-』 ある時は優しく、ある時はドスを利かせ

服部隆之 Presents GUNDAM THE ORIGIN featuring AYA『I CAN’T DO ANYTHING -宇宙(そら)よ-』
服部隆之 Presents GUNDAM THE ORIGIN featuring AYA『I CAN’T DO ANYTHING -宇宙(そら)よ-』

先日、島津亜矢のLIVEに足を運んだ。演歌以外をカバーするというアルバム・シリーズ『SINGER』(今年第4弾を発表)に沿った内容で、MISIA『Everything』やホイットニーの『オールウェイズ・ラブ・ユー』など、縦横無尽な選曲を自由自在に歌いこなし、彼女の底知れぬ実力を見せつけた。

そのLIVEでも第1部のクライマックスに披露されたのが本シングルの表題曲だ。『機動戦士ガンダム』の最新シリーズの主題歌で、服部隆之らしいドラマティックな楽曲だが、島津は前半では傷を癒すように優しく歌いつつ、後半では終わりなき哀しみの中でも「それでも生きて」と説得するようにドスを利かせて熱唱する。まさに、彼女の真骨頂が堪能できる逸品だ。

カップリングには映画の内容に沿ったインストを4曲収録。戦闘をイメージさせるこれらを聴いてから島津の歌唱曲を聴き直すと、平和や愛の有難みがより浮き彫りとなる。本作に感動した人なら、より広い視野でより多くの娯楽に興味を持てるはず。

(テイチク・1389円+税)=臼井孝



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