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のら猫ヨコハマへ行く~後編~

のら猫ヨコハマへ行く~後編~

11月20日

 細野晴臣氏が作った『北京ダック』という曲がある。  光る街・雨に濡れた横浜、迷い込んだ中華街は火の海。  赤く燃える家鴨は北京ダック。  赤い靴を履いた女の子が北京ダックを胸に抱えて逃げる。  中華街が火事? なんてとんちんかんでシュールな歌詞にエキゾチカなサウンド。…[続きを読む]

のら猫ヨコハマへ行く~前編~

のら猫ヨコハマへ行く~前編~

11月13日

 「ダウンタウン、全てがあなたを待っている♪」  懐かしいペトゥラ・クラークの『ダウンタウン』がカーラジオから流れてきた。この曲を聴くと、どこかワクワクする街へ出かけたくなる。    ペトゥラ・クラークは、1960年代の英国人女性歌手で『ダウンタウン』(65年日本発売)が大ヒッ…[続きを読む]

〝侵略する散歩者〟

〝侵略する散歩者〟

10月19日

 秋。  散歩するにはよい季節。  とはいうものの、東京の空は雨模様が続く。  まるでロンドンのよう。  そんなこぬか雨降る、ある日。  東京の青山ブックセンター本店で黒沢清監督と篠崎誠監督によるトークイベントがあると聞いたので、いそいそと出かけていった。  新作映画公開…[続きを読む]

不良少女エリちゃん~北の国から‘89帰郷より~

不良少女エリちゃん~北の国から‘89帰郷より~

10月12日

 先日、懐かしい取材を受けた。  体験した記憶を辿る、むかし出演したドラマのインタビュー取材。  『北の国から‘89帰郷』を特集した講談社発行の連載DVDマガジンだった。  正直、撮影当時のことはもうあまり覚えていない。  私はまだ駆け出しの女優で、仕事以外でも映画や本、…[続きを読む]

異文化の夢を食べる

異文化の夢を食べる

09月20日

 子どもの頃から世界中を旅することに憧れていた。  世界中を巡り、そこで見たこともない街並みをのらのら歩き、食べたこともない食べ物を食べることが夢だった。  それは、子どもの頃に愛読していた本の影響かもしれない。  本に出てくる不思議な食べ物を「一度でいいから食べてみたい」と…[続きを読む]

「夏といえばカレー」~後編~

「夏といえばカレー」~後編~

08月30日

 未知なるカレーを求め、あちこち〝のらのら〟歩くのは楽しい。  そのきっかけとなった店が、世田谷の経堂にあった『TAPiR(タピ)』だった。   女性ひとりで切り盛りするその店主は画家の岡野亜紀子さん。    20年ほど前、経堂の路地裏にあったその店は新宿へ移転し、現在、新大久…[続きを読む]

「夏といえばカレー」~前編~

「夏といえばカレー」~前編~

08月18日

 夏といえばカレー。  とはよく聞くけれど、いったい誰が言い出したのだろう。  これはどこかのファミレスが夏のカレーフェアを始めたのがきっかけなのではないだろうか、とふと思う。    ちょっと調べてみたら、その発祥は34年前。  1983年にロイヤルホストで始めた「夏のカレーフ…[続きを読む]

高気圧ガール、夏のリゾート

高気圧ガール、夏のリゾート

08月10日

 夏休みのリゾート。  その昔、蠱惑的(こわくてき)な水着姿のキャンペーンガールが夏のリゾートの魅力を煽ったものだ。  その元祖といえば、某化粧品会社の夏のCMモデルになった前田美波里。のちに、各航空会社も夏のキャンペーンを打ち出すようになり、1970年代後半から90年代にか…[続きを読む]

映画『ハクソー・リッジ』の舞台前田高地を訪ねて~後編~

映画『ハクソー・リッジ』の舞台前田高地を訪ねて~後編~

07月19日

 桜咲く2月下旬の沖縄。  わたしを乗せた車は、旧軍道5号線(現在の国道330号線)を、那覇の新都心から北上し、嘉数(かかず)を目指していた。  そして嘉数展望台公園に辿り着いたわたしは、そこで多くの戦跡を巡ることができた。  最初に目にしたのは、民家の塀に残された生々しい銃…[続きを読む]

映画『ハクソー・リッジ』の舞台前田高地を訪ねて~前編~

映画『ハクソー・リッジ』の舞台前田高地を訪ねて~前編~

07月07日

 映画『ハクソー・リッジ』(メル・ギブソン監督)がやっと日本で公開された。  アメリカでは2016年公開。第二次世界大戦下、武器を持たずして戦ったひとりの米軍衛生兵の実話に基づく作品だ。  日本公開がなぜここまで遅れたのかという謎はさておき、10年ぶりのメルギブ作品。しかもア…[続きを読む]

イスラミックの世界を覗いてみたら

イスラミックの世界を覗いてみたら

06月20日

 子どもの頃から世界中を旅することに憧れを抱いてきた。  いや、旅というよりも、小さな冒険。  地図を広げ、未開の異郷の地へ足を踏み入れるあの緊張感。      やがて大人になり、今ではお金と時間と行動力さえあれば、異文化に触れることもできる。  しかし、最近どうも腰が重い。  …[続きを読む]

ラブドールの世界

ラブドールの世界

06月09日

 先日『今と昔の愛人形』オリエント工業40周年記念展(アツコバルー・東京渋谷にて6月11日まで)をのぞいてみた。  いわゆるダッチワイフと呼ばれた愛玩具など「人と相対し関わりを持つことのできる人形」をモットーに創られた「愛人形・ラブドール」の展覧会だ。  最初に、巨匠・篠山紀…[続きを読む]

髪を切る

髪を切る

05月19日

 髪を切った。  ここまで短くしたのは何十年ぶりだろうか。  90年代初頭、なんとなく心動かされて切ったことがあった。  だが多くの人から「似合わない」とバッサリ。以来、ショートヘアにしたことがなかった。  生まれてから現在に至るまでの「髪型遍歴」を見返すとちょっと面白い…[続きを読む]

キングコングとベトナム戦争~後編・スヌーピー~

キングコングとベトナム戦争~後編・スヌーピー~

05月01日

 〝ナム戦〟はクレイジーだ。本当にどうかしている。  私は当時、まだ小学生だったが、あの戦争の影響はなんとなくだが覚えている。テレビのニュースや頭上を飛ぶ在日米軍基地のヘリや輸送機などを見ていたからだ。  露天商には米軍の「横流し品」だと思しき、舶来のキャンディーなどが売って…[続きを読む]

キングコングとベトナム戦争~前編~

キングコングとベトナム戦争~前編~

04月17日

  久しぶりに、理屈抜きに面白いと思える映画に出会った。  現在公開中の『キングコング:髑髏島の巨神』。  監督は32歳のジョーダン・ボート=ロバーツ。今作が、まだ長編2作目というから驚きだ。  私にとってキングコングといえば、なんといっても初代白黒版(1933年)。絶叫女優…[続きを読む]

桜色の記憶~母と岸辺のアルバム~

桜色の記憶~母と岸辺のアルバム~

04月07日

 桜咲く東京。  夜、半蔵門辺りを歩いていたら、真新しい鞄にスーツ姿の若いサラリーマンたちにすれ違う。両手に酒と肴を持ち、いそいそと靖国方向へ歩いてゆく。  渋谷駅の改札で見かけたほろ酔い顔の若い男女。  「どこまで帰るの?」  「ええ? どこって、フフ、どうしようかなー…[続きを読む]

伝説のグラビア「激写」

伝説のグラビア「激写」

03月17日

 今月4日、グラフィックデザイナーの長友啓典さんがお亡くなりになった。  その訃報を機に、10代の記憶が鮮やかに蘇ってきた。  私がデビューしたきっかけは、篠山紀信さん撮影による『週刊朝日』の表紙モデルに抜擢されたことだった。(1980年11月7日号)  その表紙のアートデザ…[続きを読む]

2017春 那覇のマチグヮー放浪記

2017春 那覇のマチグヮー放浪記

03月10日

 先月、寒緋桜咲く沖縄へ行ってきた。  島の友達と映画『沈黙』をコザのライカムシネマで見て、浜辺の潮風に当たって、島猫たちと日光浴をしたり、街をのらのら歩く。  南の島の友達と過ごす時間は楽しい。  声がかれるまで喋って、腹がよじれるほど笑う。  映画や本、音楽、人生、語り合…[続きを読む]

私の「沈黙」=後編

私の「沈黙」=後編

02月13日

 台北入り3日目。  早朝5時20分出発。  ロケバスは台北を出て1時間ほどで、北の海岸線に出た。  ロケ地は「三芝海岸」。  だが、雨で視界が悪く、辺りの様子がいまひとつ把握できない。  朝、到着すると、簡易待合室に「ロケ弁」が用意されていた。  初めてみる台湾の握り飯。そ…[続きを読む]

私の「沈黙」=中編

私の「沈黙」=中編

02月02日

 当初『沈黙』はチーム間において『Lisbon』という名で呼ばれていた。  コードネームだろうか。  Lisbonという名で呼ばれるその映画に参加できることになった私。  早速、台湾入国の査証申請書とともに、出演承諾契約書が届く。  契約書には、同居している家族のサインも求め…[続きを読む]

私の「沈黙」=前編

私の「沈黙」=前編

01月20日

 いよいよ1月21日から公開されるマーティン・スコセッシ監督の『沈黙 サイレンス』。なんと、私もちらりと出演させていただいた。  情報解禁を受けた昨年末から、あちこちに『沈黙』や『Silence』という文字を見つけるたびにニンマリしている。  テーブルの雑誌表紙に『Since…[続きを読む]

平成生まれの成人式と向田ドラマ

平成生まれの成人式と向田ドラマ

01月11日

 今年はあっという間に松が明けた。  そんな気がしてならない。  50を過ぎて年を重ねるという時間の流れのなんと早いこと。  そんな早さに気付かされたきっかけは、今年の成人式だった。  今年の新成人は1997年生まれ、なんとわたしが入籍した年なのだ。  もう20年? …[続きを読む]

クリスマスとチャーリー・ブラウン

クリスマスとチャーリー・ブラウン

12月20日

 今年も街を彩るクリスマスのイルミネーションのあれこれ。  いつの頃からだろう、このイルミネーションがはやりだしたのは。  もはや街中がテーマパーク状態。  先日、目黒川のほとりを歩いていたら、宝来橋から朝日橋にかけてイルミネーションが点灯していた。  灯りの方へ近づいてゆ…[続きを読む]

那覇・桜坂「おでん悦ちゃん」

那覇・桜坂「おでん悦ちゃん」

12月13日

 近頃、矢鱈に訃報がこたえる。  私が年をとったせいだろうか。  そんな年の瀬。  忘年会シーズンも到来。  忘年会とは一年の区切りの慰労をする宴会。  年の瀬の賑やかな飲食店の店内。  あちこちの宴席を遠目に、カウンター席で杯を傾けながらしみじみ思う。  忘年というけれど、…[続きを読む]

カセットテープとの再会と「やり残すことのない人生」

カセットテープとの再会と「やり残すことのない人生」

11月18日

 リチャード・リンクレイター監督の『エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に』(公開中)という映画に久々熱くなった。  南テキサス大学の野球部員が繰り広げる、1980年の新学期が始まるまでのたった3日間の物語だ。    冒頭、新入部員のジェイクが愛車「オールズモビ…[続きを読む]

アメリカンドリームとトランプショック

アメリカンドリームとトランプショック

11月10日

 人がアメリカ、つまり「合衆国」と言ったとき、いったい何を思い出すのか。  摩天楼? ハリウッド? 荒野で何千頭もの牛を追うカウボーイ?  いろいろあるだろうけど、私はドライブインシアターとそこに並ぶ鮫の尻尾が生えたみたいな大きな自動車、その中で抱き合うカップル。  …[続きを読む]

不思議な映画と宮古島での出来事

不思議な映画と宮古島での出来事

10月20日

 たまに、不思議な映画体験を通じて、意識の下に眠っている(あるいは眠ったフリをしている)何かがムクリと目覚める時がある。  この秋公開の『彷徨える河』(チロ・ゲーラ監督)がそうだった。   20世紀初頭と中盤に、アマゾン奥地に足を踏み入れた二人の実在した白人探検家の手記に…[続きを読む]

私の中の『ザ・ビートルズ』

私の中の『ザ・ビートルズ』

10月12日

  『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK―The Touring Years』(2016年 ロン・ハワード監督)を観た。  映画は、ビートルズがリバプール時代から最後のアメリカ公演までの1962年から66年までを軸に繰り広げられるライブドキュメンタリーだ。 …[続きを読む]

「のら猫探偵」築地市場をゆく(後編)

「のら猫探偵」築地市場をゆく(後編)

09月12日

 謎の築地案内人・溝呂木の後についてターレーを気にしながら、市場橋門をくぐる私。  いよいよ築地市場場内へ。  すると、飲食店が軒を連ねる横丁がみえてくる。  客の大半は海外からの観光客。  自撮り棒片手に店の軒先で写真を撮っている。  時折市場で働くひとびとが小さな喫茶…[続きを読む]

「のら猫探偵」築地市場をゆく(前編)

「のら猫探偵」築地市場をゆく(前編)

09月09日

 「その国を知りたかったら、市場へ行け」  確か、作家・開高健の言葉だったと思う。   私は10代の頃から、知らない土地へ行くたびに地図を広げ、市場があれば必ず訪れた。  1980年代に訪れたニューヨークのフルトンフィッシュマーケット。  ブルックリン橋の袂にあるその魚市場。…[続きを読む]

魚影の群れ 「OWS」と私

魚影の群れ 「OWS」と私

08月19日

 リオデジャネイロ・オリンピックで盛り上がる2016年夏。  私の「依子」という名前は、1964年の東京オリンピック陸上女子80メートル障害で活躍した「依田郁子選手」に由来するらしい。  〝いかなる障害も乗り越えられるように〟と親が名付けたそうだが、名は体を表さず、私は障害に滅法…[続きを読む]

海水浴と治療法(後編)

海水浴と治療法(後編)

08月05日

 いよいよリンパ浮腫の治療のはじまり。  体重と脚の計測をし、リンパの仕組みの図を見ながら、リンパとマッサージのお勉強。  マッサージの施術を受けながらのお勉強は、あまりに気持ち良すぎて眠ってしまいそう。  腹式呼吸を数回、肩をゆっくりまわすことからはじまるマッサージ。  優…[続きを読む]

海水浴と治療法(前編)

海水浴と治療法(前編)

07月20日

 土曜の丑の日が近くなる頃、なぜか海水浴に行きたくなる。  海水浴。なんと素敵な響きだろう。  海の水を浴びる、なんて。  幼い頃よく泳いだ伊豆や湘南の海水浴場。  砂まみれの海の家。  ぬるいラーメンと舌が緑色になるかき氷。  子どもの頃、なんとなくあの海の家が怖くて苦手…[続きを読む]

七夕と冷やし中華

七夕と冷やし中華

07月07日

 七夕の日として知られる7月7日。  昔、一年に一度のこの日にだけしか恋人とデートしないという女がいた。  不倫の恋をしていたわけでもない。ただ驚異的にロマンチストな女だった。  普段洒落っ気もない女が、耳たぶに真珠のピアスをさし、恋人の待つ夜の帳へ消えて行く。  夏の夜は夢…[続きを読む]

空とぶ新戦艦大和

空とぶ新戦艦大和

06月20日

 梅雨の晴れ間をぬって、銀座7丁目にあるギャラリーへ出かけた。  『新戦艦大和』小説+漫画600ページ試読会/復刻グラフィック展。  小説/原作・梶原一騎氏、挿画・吉田郁也氏、漫画・団鉄也氏による幻の名作『新戦艦大和』の復刻プロジェクトだ。  愉快な年上のトモダチからの一通の…[続きを読む]

瞳に漲る海 満島ひかりという女優

瞳に漲る海 満島ひかりという女優

06月10日

 職業柄、言葉の響きには敏感な私。  なぜか「婀娜(あだ)」(女性のなまめかしく色っぽい様子)という言葉の響きが好きだ。  滅多に使わない言葉だが、数年前に一度だけ、大胆にも発したことがある。  『夏の終わり』(2013年公開 熊切和男監督)という映画のヒロイン・知子を演じた…[続きを読む]

キューバ 憂鬱な楽園(後編)

キューバ 憂鬱な楽園(後編)

05月20日

 1998年の夏、私は生まれて初めてキューバを旅した。  バハマ・ナッソーに滞在中、ふと思い立ったのがきっかけだった。  そんな行き当たりばったりの旅。  ナッソーからハバナは約550キロ。  ちょうど東京~大阪くらいの距離。  キューバのナショナルフラッグ「クバーナ航空」が…[続きを読む]

キューバ 憂鬱な楽園(前編)

キューバ 憂鬱な楽園(前編)

05月13日

 国交断絶から54年。  アメリカのオバマ大統領がマニフェスト通り、キューバとの関係で雪解けをみせた。  その急転回に乗ってキューバへの投資はヒートアップしているようだ。  今月3日には、高級ブランドのシャネルがキューバ・ハバナ市内のプラド通りでファッションショーを開催。…[続きを読む]

「カランコロン便」

「カランコロン便」

04月20日

 4月14日。   夜の9時前だったと思う。  東京の自宅で仕事をしていたら、突然「ゴーッ」と地鳴りのような音を立てて  小刻みに揺れ始めた。  地震だ。  揺れる部屋全体に不穏な気配が立ち込める。  傍にいた猫も低姿勢で床に這いつくばり、動かない。  震度2くらいだろうか。…[続きを読む]

素晴らしき哉、猫との人生!

素晴らしき哉、猫との人生!

04月15日

 4月。  新年度。新学期。はじまりの季節。  私にとっては、「猫の季節」。  愛猫と出会った季節なのだ。    まだ花冷えの時節。  唐の詩人・杜牧が詠んだ「晴明時節雨紛々」。  そんな猫毛雨が降る或る夜。  渋谷の道玄坂小路をほろ酔い気分で歩いていた夫が、何処からか猫の鳴き…[続きを読む]

自分に見合った顔 「老いるショック」を受け止めて

自分に見合った顔 「老いるショック」を受け止めて

03月18日

 嬉しいことにまたひとつ年を重ねた。  昔から、早く年を取りたいという願望があるので、昨年50歳になってからは特に、誕生日を迎えるのが嬉しい。  心の中で、ひとり(正確には同じ誕生日の愛猫と)祝賀パレードな気分。    それにしても、体は確実に日々変化している。  眼はかすみ、…[続きを読む]

あれから5年

あれから5年

03月11日

 あれから5年。  2011年3月11日に起きた東日本大震災。  あの日に「何かが終わり」そして「何かが始まった」と、私は思えてならない。  5年前のこの日のことは、今でもよく覚えている。    雑誌撮影の衣裳合わせのため、スタイリストの方のお宅にお邪魔していた。  着物を…[続きを読む]

「やちむん」に魅せられて

「やちむん」に魅せられて

02月19日

 日頃から食べたり飲んだりすることが大好きな私。  その昔、独り暮らしをするようになってからは、自炊も楽しいひとときだった。  好みの花器に季節の花を生けたり、棚にシュールなオブジェを飾ったり。  そう。器、焼き物の類は、私の秘かな楽しみ。  陶芸に詳しくはないが、好きな作家…[続きを読む]

真冬の鍋は河童氏のピェンロー

真冬の鍋は河童氏のピェンロー

02月05日

 冬といえば鍋料理。  鍋料理とひとことで言ってもいろんな種類がある。  ちゃんこ、水炊き、すき焼き、しゃぶしゃぶ、てっちり、もつ、などなど。  洋風も入れるとたくさんの鍋料理があるだろう。    気の合った者同士、ひとつの鍋料理を囲むというのは、寒い冬の楽しみ。  冬の旬…[続きを読む]

学生街の喫茶店は何処へ

学生街の喫茶店は何処へ

01月20日

 私の気のせいだろうか。  いわゆる昔ながらの喫茶店が激減している気がする。  ひょっとしたら「絶滅危惧種」に認定されるほどの勢いかも。  仕事柄、打ち合わせやインタビュー取材などで、ホテルのティールームはよく使う。それよりもちょっと手軽に会合したいとき、喫茶店はとても便利な場だ…[続きを読む]

キェルケゴールの言葉 のら猫的哲学考察

キェルケゴールの言葉 のら猫的哲学考察

01月19日

 新年早々“家族という病”から“絶望”について考えた。   湘南にある夫の実家で、家族水入らず、母と妹と私たち夫婦4人で、いつものようにささやかな正月を迎える。      だが、いつの頃からか、そこにはパパちゃん(カッパ君の実父つまり私の義理の父)だけが不在になった。  蜷川…[続きを読む]

「007スペクター」~ウォッカマティーニをダーティで(後編)

「007スペクター」~ウォッカマティーニをダーティで(後編)

12月18日

 砂漠の中を蛇のようにうねり走る列車のカット。  そんなカットをスクリーンの大画面で観ただけで、高揚感が増す。  実はこの列車の中で起きる一連がかなり面白かった。  ここにもっと濃厚な時間を割いてほしかったほど。  そして、思わずため息が漏れ、恍惚となった場面がある。(おそら…[続きを読む]

「007スペクター」~マドレーヌ・スワンの記憶装置(前編)

「007スペクター」~マドレーヌ・スワンの記憶装置(前編)

12月15日

 先日公開された007の新作『007スペクター』。  試写で観てちょいと面白いと思ったので、より深く考察すべく、007ファンを自称する本コラム担当編集者のG氏(以降ここでは007風に「G」と呼ぶ)を誘って再度観ることにした。    本作は007シリーズ史上最長の上映時間148分…[続きを読む]

神々の島 ニライカナイから呼ばれた旅 沖縄・宮古~那覇編

神々の島 ニライカナイから呼ばれた旅 沖縄・宮古~那覇編

11月18日

 11月4日(水)  とても止みそうもない雨がシトシト降っている。  今回、私が宮古島まで来たワケは、体を治すためだった。  一昨年あたりだろうか。  左太腿あたりに違和感があり、主治医に相談。  浮腫みだった。  自己診断では、左に出ているように感じたが、主治医は右に出てい…[続きを読む]

神々の島 ニライカナイから呼ばれた旅 ~沖縄・宮古編~

神々の島 ニライカナイから呼ばれた旅 ~沖縄・宮古編~

11月13日

 11月2日(月)  急遽、ワケあって一週間ほど沖縄へ。  今回は本島以外に宮古島へも行く予定。  とりあえず猫を除く、着替えと水着、仕事道具(パソコン&資料本)をカバンにぎゅっと詰め込んで羽田空港へ。  チケットの搭乗手続きを済ませ、空港内の売店で、愉快なトモダチ・沖縄っ子…[続きを読む]

旅と私

旅と私

10月20日

 先日、映画『スター・ウォーズ』の新作が10年ぶりに公開されるのを機に、 全日空が映画に登場するキャラクター「R—2 D—2」を描いたボーイング787—9型機を就航させたというニュースを見た。    思い思いのコスプレをした『スター・ウォーズ』ファンたちが、満面の笑みで座席に着…[続きを読む]

タイムスリップ渋谷

タイムスリップ渋谷

10月08日

 9月から渋谷の映画館シネマヴェーラで開催されている『カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ』。  黒沢作品を全部観ているわけではないので、観ていないうちの何本かでも観ようと、いそいそと渋谷の街へ出掛けた。  黒沢監督×青山監督×篠崎監督のトークショウと『復讐』シリーズ2本。 …[続きを読む]

此岸と彼岸 〜緑山と沖島監督と岸辺の旅〜

此岸と彼岸 〜緑山と沖島監督と岸辺の旅〜

09月18日

 先日、久しぶりにドラマ収録のため、緑山スタジオへ行った。  1980年初頭、横浜市の青葉区にできた緑山スタジオは、こどもの国通りを挟んで立つ広大なスタジオだ。  屋外にあるオープンセットでは、当時の人気バラエティ番組『痛快なりゆき番組風雲!たけし城』が収録されていたり、私の…[続きを読む]

サザンとウクレレと私(後編)

サザンとウクレレと私(後編)

09月09日

 前編から続く  時を経て1983年。  私は『気狂いピエロ』(1965年)という運命的な映画と出会い、ずぶずぶと映画にはまってゆき、1985年には女優として映画デビューした。  私のサザン熱は落ち着き、アルバム『NUDE MAN』以降、『稲村ジェーン』まではしばらくナリ…[続きを読む]

サザンとウクレレと私

サザンとウクレレと私

08月20日

 サザンとウクレレと私。  なんだか平松愛理の『部屋とYシャツと私』みたいな響きだが、この繋がりを紐解くと長い長い物語。  まあちょっと聞いておくれよ。  なぜ“サザン”なのか?  サザンとは、もちろんあの“サザンオールスターズ”のことだが、実は私、彼らがデビューして以来のフ…[続きを読む]

モービルてんぷらの味 

モービルてんぷらの味 

08月13日

 先日、一足早い短い夏休みをとって沖縄へ飛んだ。  あいにくの雨模様であったが、再開発でなくなる那覇の農連市場(通称・ノーレン)で“お疲れさま祭り”があるというので、友人とのらのら見物に出掛けた。  牧志公設市場を南に外れ、開南通りを越えた先にガーブ川がある。  その川沿いに…[続きを読む]

消えゆく昭和の遺産

消えゆく昭和の遺産

07月17日

 近頃、世間を賑わせている2020年東京オリンピックに向けての話題。  東京の街がみるみる変わってゆくのを目の当たりにするのは、複雑な気分だ。  かつて、1964年の東京オリンピックに向けて作られた昭和の建築物。  私は、当時の建物がどんどんなくなってゆくのを見るのが、ちょっ…[続きを読む]

ジュラシック・ワールドと猛禽カフェ体験

ジュラシック・ワールドと猛禽カフェ体験

07月13日

 ジュラ紀の恐竜が遺伝子操作で蘇る映画『ジュラシック・パーク』から 実に22年ぶりの続編『ジュラシック・ワールド』を、先日試写室で観た。  今回は、何万人もの観光客で賑わう恐竜のテーマパークが舞台で、新種の肉食恐竜たちが大暴れするパニック映画だ。  私は恐竜には詳しくない…[続きを読む]

梅酒と映画と不思議な縁

梅酒と映画と不思議な縁

06月19日

 6月が終わる。  季節のめぐりのなんて早いこと。  長い冬を越え、やっと春を満喫していたかと思えば、もう7月だ。  そんな入梅の折、久しぶりに我が家で梅酒を漬けた。  スーパーの青果売り場で目に飛び込こんだきた、青梅の爽やかな緑色。   私はその青梅の爽やかな緑色を手に取る…[続きを読む]

アーティチョーク祭り

アーティチョーク祭り

06月12日

 梅雨入りした。  雨は嫌いじゃないのに、梅雨と聞くとどうも気分が鬱屈となる。  特にこの時期、古傷が痛む。  術後もう10年も経っているというのに、腹や膣の奥の傷からずきんと痛みを感じる。数年前に骨折した足首なども痛む。  でも、たまにこうして痛みを感じることで、より健…[続きを読む]

隠れキリシタンの遺物、そして「沈黙」

隠れキリシタンの遺物、そして「沈黙」

05月20日

 台湾での映画撮影を無事終え、久しぶりの帰省。   実家からほど近い大磯の浜辺を歩く。  朝の凪いだ海面には、柔らかな陽光が幾つもの十字を成して輝いている。  私は浜辺を抜けて大磯町へ出ると、かねてから気になっていた「エリザベスサンダースホーム」に向かった。  切り通しの…[続きを読む]

映画気分で歩いてみた~台北編

映画気分で歩いてみた~台北編

05月11日

 台湾に行ってきた。  1996年にテレビの旅番組収録で訪れて以来19年ぶりの台湾。  今回は、“ある映画”に出演するための極秘ミッションだ。  私にとって台湾といえば、台湾映画を想起する。  中でも思い入れのある作品は『牯嶺街少年殺人事件』(1991年 エドワード・ヤン…[続きを読む]

桜の下で何を思う 生前葬@東京編

桜の下で何を思う 生前葬@東京編

04月20日

 「楽しそうですね沖縄での生前葬、東京でもやらないのですか?」  生前葬@沖縄の話を聞きつけた、東京在住のトモダチに尋ねられる。  東京では、年内に「洞口依子生前葬ライブ」あるいは「洞口依子文集」の壮大なる企画を勝手に妄想していたので、東京での生前葬は予定していなかった。 …[続きを読む]

一夜限りの闇の映画館 「生前葬」@沖縄編

一夜限りの闇の映画館 「生前葬」@沖縄編

04月17日

 3月18日。  予告通り、50歳記念の「生前葬」を那覇で開催するために急遽、沖縄入りした。    私は、春の沖縄が好きだ。  ちょうど、春分の頃から4月くらいまでの季節のことを  沖縄では「うりずん」と言うらしい。  語源は「潤い初め」からきているそうだが、まさに乾燥した…[続きを読む]

サントラくんよ永遠なれ!

サントラくんよ永遠なれ!

03月18日

 3月は別れの季節。  私にも別れがやって来る。  愛聴していたラジオ番組『みうらじゅんのサントラくん』(NHKラジオ第1・毎月最終火曜日21時〜)が、今月をもって終了してしまうのだ。  幼い頃から私はサウンドトラック(サントラ)が大好きだった。  我が家のレコー…[続きを読む]

50歳になる!

50歳になる!

03月12日

 3月。  弥生の空の下、私は50歳の誕生日を迎える。  本音を言えば、素直に嬉しい気持ちなど、微塵もない。  だけど、40歳のときよりも、50歳になる今の方が、とても晴れ晴れとした気持ち。  思えば、闘病後のてんやわんやの40歳から今までの10年を振り返ると、よく生き延…[続きを読む]

過激な84歳、パパちゃんは舞台俳優

過激な84歳、パパちゃんは舞台俳優

02月19日

 「おう、ヨーリー! 元気か? 男はひとりで生きてゆかなきゃいかんのだよ!」  電話の向こうから受話器を遠ざけても響く大きな声が聴こえる。  声の主は、私の夫であるカッパ君の父“弘”(ヒロム)、通称“パパちゃん”。  パパちゃんは現在、蜷川幸雄氏主宰の劇団「さいたまゴールドシ…[続きを読む]

私は一人自警団?!

私は一人自警団?!

02月12日

 2月。  毎年このくらいの季節になると、カラダは元気なのに、気持ちがどんより落ちる時がある。  自称・ソーラーパワーシステム・ガールとしては、屋外で裸足になってお陽様に当たらないと、元気が出ない。  日照時間が少ない故の「冬鬱」というのもあるそうだが、それとはまたちょっ…[続きを読む]

正月嫌い

正月嫌い

01月20日

 子どもの頃、正月が嫌いだった。  このめでたい“ハレ”の日に、独りひねくれて、駄々をこねているわけでもない。  正月は、家族と過ごす非日常的な“ハレ”の日というのにも関わらず、私は日常の“ケ”に趣を置き、孤独を好んだ。  そんな私は孤独という細い糸を寄せ集めて繭を作…[続きを読む]

「サスペンスドラマの聖地」東尋坊

「サスペンスドラマの聖地」東尋坊

01月14日

 昨年末、ドラマのロケで冬の東尋坊へ行ってきたのですが、大雪は降るは、ロ ケはものすごく寒いは、冬の北陸ロケはなかなか手強いものがありました。  「ええーっ! 東尋坊って、2時間ドラマの鉄板ネタやん!」 って、何も私が関西弁で驚くことでもないのですが、京都東映太秦撮影所製作だ…[続きを読む]

沖縄で聴くジャズ・与世山澄子の世界

沖縄で聴くジャズ・与世山澄子の世界

12月19日

 ある年のクリスマスイブ前日、私は独り沖縄にいた。  沖縄は米軍基地が在るせいか、街のそこかしこに、クリスマスのイルミネーションが飾られている。  イルミネーションが点灯する夜の街角に独りよそ者の私。  そんな私に「クリスマスなのに、お家には帰らないの?」と言わんばかりに、行…[続きを読む]

『京都大作戦』

『京都大作戦』

12月08日

 この秋、ドラマの撮影で久々に京都を訪れた。  ひと月の間、東京と京都を何往復かした。  「京都に行く」と言うと、周囲からよく羨ましがられる。  実は、仕事で自宅を離れるのはあまり嬉しくはない。  愛猫とも離れ離れになるし、何しろ旅行気分ではない。わたしの行き先は…[続きを読む]

七月の濡れたサンダル 1997年香港返還

七月の濡れたサンダル 1997年香港返還

11月18日

 のどかな長洲島滞在もあっという間。  お世話になったよしこさんと別れ際ついおしゃべりに夢中になっていたら、香港に戻るフェリーに乗り遅れそうになった。  「どうしよう! 荷物もあるので走ったところで間に合わないです!」  半ばあきらめかけていると、 「大丈夫です! わ…[続きを読む]

はじめての香港1986~94年

はじめての香港1986~94年

11月12日

 1986年の冬。  初めての香港上陸。  憧れのキャセイパシフィック航空に乗って、啓徳空港へ。 フライト時刻は夜。  啓徳空港は世界で最も危険な空港にランクインしていたことでも有名で、 香港を訪れたことがある方ならご存知だろうが、あの街中すれすれを機体が行く飛行、着…[続きを読む]

私の心に火をつけた香港映画

私の心に火をつけた香港映画

10月17日

 私の香港好きは、香港映画から始まった。  70年代後半から97年の返還までに作られた、あの頃の香港映画。   それは香港人にとっても海外の香港映画ファンにとっても、香港映画黄金期だったと思う。  私が最初に香港映画を劇場で観たのは、ブルース・リー作品の3本立てで、三…[続きを読む]

香港の雨傘

香港の雨傘

10月08日

 トモダチの少ない私だが、なぜか香港にトモダチがいる。  ホーさんとモクさんという二人の女性だ。  ホーさんは貿易関連会社に、モクさんは香港上海銀行に勤務するOLだった。  彼女たちは生粋の香港人で、30年来の付き合いになる。  私たちはエアメールや電話を通じて交…[続きを読む]

夜来香を聴きながら

夜来香を聴きながら

09月19日

 それはあまり記憶にない、確か3歳くらいの頃だったと思う。  ある日突然、私の側から母がいなくなった。  理由はよくわからない。産後の肥立ちが悪かったらしい、と聞くだけだった。  そのほんの少しの間、私は祖母に育てられた、ようだ。  ようだ、というのは、両親から直…[続きを読む]

ピクニックはいかが?

ピクニックはいかが?

09月08日

 肌を濡らす冷たい秋雨。  蝉の声は消え、秋の虫の音が耳に優しい。  秋ねえ。  そうねえ。  でもまだ9月になったばかりよ。  本当にこのまま秋なのかしら。  と、思いきや、デング熱騒動やら錦織選手で盛り上がるテニス全米オープン。  まだまだ、世の中…[続きを読む]

『オール・サマー・ロング』

『オール・サマー・ロング』

08月25日

 夏が翼をたたんでゆく。  夏のはじめは、クリフ・リチャードの『サマー・ホリデー』を聴きながら、ルンルンと夏休みを待ちわびていたのに。  夏の終わりを知る頃には、決まってビーチボーイズの『オール・サマー・ロング』を聴きたくなる。  そう、この曲がとても効果的に使われて…[続きを読む]

映画×島=スタンドアップパドルサーフィン!

映画×島=スタンドアップパドルサーフィン!

08月05日

 暑い。  ひとことその言葉を口にしただけで溶けてしまいそうなほど。  じりじり照りつける太陽の下、都会のビル群の影をつたってとぼとぼ歩いていると、日焼け止め用に塗っていた化粧が汗と共に剥がれ落ちてゆく。 白粉は浮き、口紅だけが赤々としている。なんとみすぼらしい姿。 …[続きを読む]

沖縄のフルモンピー

沖縄のフルモンピー

07月15日

 (前編からの続き) 
 昔から、旅先で見かける鉄製の柵や門扉は気になっていた。  キューバで見かけた公園みたいな広い敷地のアイスクリーム屋。  
長蛇の列が出来る名店の味よりも、店を囲う柵の可愛らしさに眼を奪われた。  バルセロナでは、建築家・ガウディが作った鉄門扉に…[続きを読む]

のら島猫が誘う沖縄

のら島猫が誘う沖縄

06月30日

 梅雨明けをした沖縄。  今、沖縄には青い空と夏の陽射しがある。   「めんそーれ」と私を引き寄せてやまない。  沖縄へはもう何度足を運んだだろう。  戦後アメリカ統治下の沖縄に入るには、パスポートが必要だった。その頃ならば、OKINAWAのスタンプだらけの私のそれを見た…[続きを読む]

鳥頭女と不思議猫

鳥頭女と不思議猫

06月11日

 “鳥頭”と呼ばれるほど、物忘れの激しい私。  最近、その鳥頭をこちょこちょ刺激する「猫柄ファッション流行」の謎。  その謎はまるで鳥頭の中に無数のキノコが生えてきているような勢いだ。   猫柄と言っても、キャラ化されているキティとかドラえもんとかニャロメではない。いわゆる…[続きを読む]

ベランダーの密かな愉しみ

ベランダーの密かな愉しみ

05月21日

(前編からのつづき)  そんなこんなが、とても良く描かれている本が『ボタニカル・ライフ ~植物生活~』(いとうせいこう著・新潮社・2004年)    もちろんアボカドの章もある。そして、私はこの本の中で最も好きな言葉を見つけた。  「死者の土」  それは死んだ鉢に残された土…[続きを読む]

私だって「ベランダー」

私だって「ベランダー」

05月08日

 普段、自分の出演しているドラマすらあまり見ない私が最近、珍しくハマっている連続ドラマがある。  NHK―BSプレミアムで放送中の『植物男子 ベランダー』だ。  主人公を演じる田口トモロヲさんは大好きで尊敬する先輩だし、音楽もロックやサントラが多く、私好みの選曲。 そして…[続きを読む]

「女優」という生き物

「女優」という生き物

04月21日

(前編からのつづき)  約11日間の撮影が終わるまでめくるめくやってくる「新しい何か」。    そして私は究極の恥ずかしさを知る。    この映画のメインテーマである「恥ずかしさ」の研究をしている教授の実験台になるシーンを撮影する日がやってきた。    生まれて初めて、大勢のス…[続きを読む]

「新しい何か」

「新しい何か」

04月07日

 「新しい何か」がこわい。    それは幼い頃からずっとそうで、例えば、極度の人見知りであるために友達が出来にくい事。新しい環境になれるまでにものすごく時間を要する事。なので、友達の代わりに小さいぬいぐるみをいつも傍らに小さな防御を欠かさず、新しい学校など環境が変わる毎にいつも憂…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。