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洞口依子・のら猫万華鏡

キューバ 憂鬱な楽園(後編)

 1998年の夏、私は生まれて初めてキューバを旅した。  バハマ・ナッソーに滞在中、ふと思い立ったのがきっかけだった。  そんな行き当たりばったりの旅。  ナッソーからハバナは約550キロ。  ちょうど東京~大阪くらいの距離。  キューバのナショナルフラッグ「クバーナ航空」が、ナッソーとハバナを1時間15分ほどで結んでいた。  キューバには、ツーリストカードというものがないと入国できない。  それを持って入国審査を通過するのだが、なんとパスポートに入国のスタンプが押されなかったのだ。  アメリカとの国交断絶も影響しているのだろうか。  ツーリストカードにスタンプが押されるだけで、パスポートにはキューバ入国の履歴は残らない。(ただし、スタンプを押してくれと頼めば押してもくれるらしい)  入国審査を終え、キューバ初入国。  個人旅行で社会主義国に足を踏み入れたのは初めて。  私…[続きを読む]

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キューバ 憂鬱な楽園(前編)

キューバ 憂鬱な楽園(前編)

05月13日

 国交断絶から54年。  アメリカのオバマ大統領がマニフェスト通り、キューバとの関係で雪解けをみせた。  その急転回に乗ってキューバへの投資はヒートアップしているようだ。  今月3日には、高級ブランドのシャネルがキューバ・ハバナ市内のプラド通りでファッションショーを開催。…[続きを読む]

「カランコロン便」

「カランコロン便」

04月20日

 4月14日。   夜の9時前だったと思う。  東京の自宅で仕事をしていたら、突然「ゴーッ」と地鳴りのような音を立てて  小刻みに揺れ始めた。  地震だ。  揺れる部屋全体に不穏な気配が立ち込める。  傍にいた猫も低姿勢で床に這いつくばり、動かない。  震度2くらいだろうか。…[続きを読む]

素晴らしき哉、猫との人生!

素晴らしき哉、猫との人生!

04月15日

 4月。  新年度。新学期。はじまりの季節。  私にとっては、「猫の季節」。  愛猫と出会った季節なのだ。    まだ花冷えの時節。  唐の詩人・杜牧が詠んだ「晴明時節雨紛々」。  そんな猫毛雨が降る或る夜。  渋谷の道玄坂小路をほろ酔い気分で歩いていた夫が、何処からか猫の鳴き…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。