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洞口依子・のら猫万華鏡

2017年05月19日

髪を切る

髪を切る

 髪を切った。  ここまで短くしたのは何十年ぶりだろうか。  90年代初頭、なんとなく心動かされて切ったことがあった。  だが多くの人から「似合わない」とバッサリ。以来、ショートヘアにしたことがなかった。  生まれてから現在に至るまでの「髪型遍歴」を見返すとちょっと面白い。  赤ちゃんの頃は薄毛だったのか、中国の堂子みたいに、前髪とサイドにちょろりと髪がある程度。  幼稚園児の頃になると、女の子らしさを強調したくなる。  人形遊びからそれを学んだのか、異性の存在という意識の芽生えなのか、とにかく当時の自分にとって、女の子らしさは重要だった。  髪を伸ばし、双子の中国歌手・リンリンとランランみたいに横でお団子にしたり、三つ編みにしたり、いろいろな髪型を楽しんだ。  小学校に上がったある日。  いつものように鏡の前で母に髪を梳かしてもらいながら、この髪留めじゃ嫌、あれがいい…[続きを読む]

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キングコングとベトナム戦争~後編・スヌーピー~

キングコングとベトナム戦争~後編・スヌーピー~

05月01日

 〝ナム戦〟はクレイジーだ。本当にどうかしている。  私は当時、まだ小学生だったが、あの戦争の影響はなんとなくだが覚えている。テレビのニュースや頭上を飛ぶ在日米軍基地のヘリや輸送機などを見ていたからだ。  露天商には米軍の「横流し品」だと思しき、舶来のキャンディーなどが売って…[続きを読む]

キングコングとベトナム戦争~前編~

キングコングとベトナム戦争~前編~

04月17日

  久しぶりに、理屈抜きに面白いと思える映画に出会った。  現在公開中の『キングコング:髑髏島の巨神』。  監督は32歳のジョーダン・ボート=ロバーツ。今作が、まだ長編2作目というから驚きだ。  私にとってキングコングといえば、なんといっても初代白黒版(1933年)。絶叫女優…[続きを読む]

桜色の記憶~母と岸辺のアルバム~

桜色の記憶~母と岸辺のアルバム~

04月07日

 桜咲く東京。  夜、半蔵門辺りを歩いていたら、真新しい鞄にスーツ姿の若いサラリーマンたちにすれ違う。両手に酒と肴を持ち、いそいそと靖国方向へ歩いてゆく。  渋谷駅の改札で見かけたほろ酔い顔の若い男女。  「どこまで帰るの?」  「ええ? どこって、フフ、どうしようかなー…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。