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洞口依子・のら猫万華鏡

「のら猫探偵」築地市場をゆく(後編)

 謎の築地案内人・溝呂木の後についてターレーを気にしながら、市場橋門をくぐる私。  いよいよ築地市場場内へ。  すると、飲食店が軒を連ねる横丁がみえてくる。  客の大半は海外からの観光客。  自撮り棒片手に店の軒先で写真を撮っている。  時折市場で働くひとびとが小さな喫茶店で一服している姿がみえる。  「魚がし横丁」と名付けられたその横丁筋には、たくさんの小さな飲食店や調理関連の小物を売る小売店がひしめき合って並んでいた。  「私がよく行く沖縄の牧志公設市場よりも敷地が広大! 飲食店のそれぞれは小さいけれど、どれも美味しそうで活気がありますね!」  初めてみる朝の場内市場を目の当たりに興奮していると、溝呂木が人差し指を唇にあて、目を丸くさせながらこうつぶやいた。  「お嬢さん、ここは大東京の胃袋ですよ」  「ごめんなさーい。なんかつい比べちゃった!」。舌をぺろっと出しながら…[続きを読む]

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「のら猫探偵」築地市場をゆく(前編)

「のら猫探偵」築地市場をゆく(前編)

09月09日

 「その国を知りたかったら、市場へ行け」  確か、作家・開高健の言葉だったと思う。   私は10代の頃から、知らない土地へ行くたびに地図を広げ、市場があれば必ず訪れた。  1980年代に訪れたニューヨークのフルトンフィッシュマーケット。  ブルックリン橋の袂にあるその魚市場。…[続きを読む]

魚影の群れ 「OWS」と私

魚影の群れ 「OWS」と私

08月19日

 リオデジャネイロ・オリンピックで盛り上がる2016年夏。  私の「依子」という名前は、1964年の東京オリンピック陸上女子80メートル障害で活躍した「依田郁子選手」に由来するらしい。  〝いかなる障害も乗り越えられるように〟と親が名付けたそうだが、名は体を表さず、私は障害に滅法…[続きを読む]

海水浴と治療法(後編)

海水浴と治療法(後編)

08月05日

 いよいよリンパ浮腫の治療のはじまり。  体重と脚の計測をし、リンパの仕組みの図を見ながら、リンパとマッサージのお勉強。  マッサージの施術を受けながらのお勉強は、あまりに気持ち良すぎて眠ってしまいそう。  腹式呼吸を数回、肩をゆっくりまわすことからはじまるマッサージ。  優…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。