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洞口依子・のら猫万華鏡

キングコングとベトナム戦争~前編~

  久しぶりに、理屈抜きに面白いと思える映画に出会った。  現在公開中の『キングコング:髑髏島の巨神』。  監督は32歳のジョーダン・ボート=ロバーツ。今作が、まだ長編2作目というから驚きだ。  私にとってキングコングといえば、なんといっても初代白黒版(1933年)。絶叫女優フェイ・レイを連れ去り、エンパイアステートビルに駆け上がるあれだ。  あるいは、東宝特撮映画の『キングコングの逆襲』(1967年)。  天本英世扮するドクター・フーが作ったメカニコングと南海の孤島で闘う〝正義の怪獣〟キングコング。  子どもの頃にテレビでよく見たアニメ版キングコングも捨てがたい。  先月、週刊文春のシネマチャートで2017年版キングコングの原稿を書いているとき、脳内にループしていたのは、やはりあのテーマソングだった。  ♪ウッホ ウホウホ ウッホッホ~ 大きな山をひとまたぎ キングコング…[続きを読む]

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桜色の記憶~母と岸辺のアルバム~

桜色の記憶~母と岸辺のアルバム~

04月07日

 桜咲く東京。  夜、半蔵門辺りを歩いていたら、真新しい鞄にスーツ姿の若いサラリーマンたちにすれ違う。両手に酒と肴を持ち、いそいそと靖国方向へ歩いてゆく。  渋谷駅の改札で見かけたほろ酔い顔の若い男女。  「どこまで帰るの?」  「ええ? どこって、フフ、どうしようかなー…[続きを読む]

伝説のグラビア「激写」

伝説のグラビア「激写」

03月17日

 今月4日、グラフィックデザイナーの長友啓典さんがお亡くなりになった。  その訃報を機に、10代の記憶が鮮やかに蘇ってきた。  私がデビューしたきっかけは、篠山紀信さん撮影による『週刊朝日』の表紙モデルに抜擢されたことだった。(1980年11月7日号)  その表紙のアートデザ…[続きを読む]

2017春 那覇のマチグヮー放浪記

2017春 那覇のマチグヮー放浪記

03月10日

 先月、寒緋桜咲く沖縄へ行ってきた。  島の友達と映画『沈黙』をコザのライカムシネマで見て、浜辺の潮風に当たって、島猫たちと日光浴をしたり、街をのらのら歩く。  南の島の友達と過ごす時間は楽しい。  声がかれるまで喋って、腹がよじれるほど笑う。  映画や本、音楽、人生、語り合…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。