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洞口依子・のら猫万華鏡

2017年09月20日

異文化の夢を食べる

異文化の夢を食べる

 子どもの頃から世界中を旅することに憧れていた。  世界中を巡り、そこで見たこともない街並みをのらのら歩き、食べたこともない食べ物を食べることが夢だった。  それは、子どもの頃に愛読していた本の影響かもしれない。  本に出てくる不思議な食べ物を「一度でいいから食べてみたい」という欲求に駆られた。  たとえば、虎のバターで作るホットケーキに憧れたひとは多いだろう。  くるくる回って虎が溶けるという描写。  最初は「面白い!」と素直に受け止めていたが、だんだん疑問が湧いてくる。  本当に動物が溶けてしまったのか?  いや、動物が溶けたというよりも、動物がぐるぐる攪拌されているうちに脂が出た、つまりバターになったのではないか。  子どもなりの、なんともシュールな解釈。    あれはバターではなく「ギー」と呼ばれるインドの発酵バターオイルだった、というのが私の最終的な仮説なのだけど。…[続きを読む]

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「夏といえばカレー」~後編~

「夏といえばカレー」~後編~

08月30日

 未知なるカレーを求め、あちこち〝のらのら〟歩くのは楽しい。  そのきっかけとなった店が、世田谷の経堂にあった『TAPiR(タピ)』だった。   女性ひとりで切り盛りするその店主は画家の岡野亜紀子さん。    20年ほど前、経堂の路地裏にあったその店は新宿へ移転し、現在、新大久…[続きを読む]

「夏といえばカレー」~前編~

「夏といえばカレー」~前編~

08月18日

 夏といえばカレー。  とはよく聞くけれど、いったい誰が言い出したのだろう。  これはどこかのファミレスが夏のカレーフェアを始めたのがきっかけなのではないだろうか、とふと思う。    ちょっと調べてみたら、その発祥は34年前。  1983年にロイヤルホストで始めた「夏のカレーフ…[続きを読む]

高気圧ガール、夏のリゾート

高気圧ガール、夏のリゾート

08月10日

 夏休みのリゾート。  その昔、蠱惑的(こわくてき)な水着姿のキャンペーンガールが夏のリゾートの魅力を煽ったものだ。  その元祖といえば、某化粧品会社の夏のCMモデルになった前田美波里。のちに、各航空会社も夏のキャンペーンを打ち出すようになり、1970年代後半から90年代にか…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。