47NEWS > エンタメ > のら猫万華鏡

洞口依子・のら猫万華鏡

伝説のグラビア「激写」

 今月4日、グラフィックデザイナーの長友啓典さんがお亡くなりになった。  その訃報を機に、10代の記憶が鮮やかに蘇ってきた。  私がデビューしたきっかけは、篠山紀信さん撮影による『週刊朝日』の表紙モデルに抜擢されたことだった。(1980年11月7日号)  その表紙のアートデザインをなさっていたのが長友さんだった。  当時、私は15歳。  高校生になったばかりで、雑誌がどのように作られるのかさえ知らなかった。 有名な写真家に撮影してもらって、いい記念になったと単純にそう思っていた。  その後すぐ、篠山さんと再び仕事をすることになる。  小学館の雑誌『GORO』に連載され、一世を風靡したグラビア「激写」だ。  まだ高校生だったので「脱がない激写をやろう!」ということになり、撮影は砧公園で行われた。公園中を小鳥のように駆け回り、生まれて初めての写真家とのセッション。それは、とても…[続きを読む]

過去記事

一覧へ

2017春 那覇のマチグヮー放浪記

2017春 那覇のマチグヮー放浪記

03月10日

 先月、寒緋桜咲く沖縄へ行ってきた。  島の友達と映画『沈黙』をコザのライカムシネマで見て、浜辺の潮風に当たって、島猫たちと日光浴をしたり、街をのらのら歩く。  南の島の友達と過ごす時間は楽しい。  声がかれるまで喋って、腹がよじれるほど笑う。  映画や本、音楽、人生、語り合…[続きを読む]

私の「沈黙」=後編

私の「沈黙」=後編

02月13日

 台北入り3日目。  早朝5時20分出発。  ロケバスは台北を出て1時間ほどで、北の海岸線に出た。  ロケ地は「三芝海岸」。  だが、雨で視界が悪く、辺りの様子がいまひとつ把握できない。  朝、到着すると、簡易待合室に「ロケ弁」が用意されていた。  初めてみる台湾の握り飯。そ…[続きを読む]

私の「沈黙」=中編

私の「沈黙」=中編

02月02日

 当初『沈黙』はチーム間において『Lisbon』という名で呼ばれていた。  コードネームだろうか。  Lisbonという名で呼ばれるその映画に参加できることになった私。  早速、台湾入国の査証申請書とともに、出演承諾契約書が届く。  契約書には、同居している家族のサインも求め…[続きを読む]

洞口依子

洞口依子(どうぐちよりこ)

女優。1980年、「週刊朝日」11月7日号の表紙を飾り、雑誌「GORO」で篠山紀信の「激写モデル」として芸能界デビュー。85年、映画「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(黒沢清監督)の主役に抜擢された。この時共演した伊丹十三監督の「タンポポ」「マルサの女2」に出演。テレビドラマでは92年の「愛という名のもとに」(フジテレビ)、97年の「ふぞろいの林檎たち」(TBS)などで個性的な演技を披露し、女優としての地位を確立した。2004年に子宮頸がんを発病したが克服し、06年に復帰。07年には闘病生活を綴った「子宮会議」を発刊。女優業の傍ら、ウクレレバンド「パイティティ」でライブ活動もしている。週刊文春「シネマチャート」連載中。