記者コラム
「ビリギャル」より面白い!? 中学受験を知る3冊

中学受験を知るために紹介したい3冊
中学受験を知るために紹介したい3冊

今春、長女の中学受験を無事に終えることができた。「勉強だけできればいいってもんじゃない」「子どもはのびのび育てるべきだ」といったご意見はさておいて、少しでも関心がある親御さん向けに、中学受験を知るための3冊を紹介したい。

まずは2006年出版の『中学受験BIBLE』(荘司雅彦著)。著者は東大卒の弁護士という華麗な経歴の持ち主で、一人娘が“女子御三家”の1つ雙葉中学に合格するまでを詳細に記述している。

「うちにはマネできない」とやっかむ声も多いが、転塾の経験や塾講師との付き合い方といった、他のママ友とは相談しにくい内容も書かれているため、長く読み継がれている。

14年に出版されるや、あまりにストレートすぎるタイトルで話題になったのが『下剋上受験 両親は中卒 それでも娘は最難関中学を目指した!』(桜井信一著)だ。タイトル通り、「娘の代で負のスパイラルを断ち切るため」に、日本一偏差値の高い女子校・桜蔭中学受験を決意した父娘が登場する。

違った意味でマネできない、塾に頼らない学習法の数々は、一部で「本当に実話か?」と疑念が持たれたほど。インテリには決して書けない独自の文体で、父と娘が最後までお互いを信じ抜く姿は涙を禁じ得ない。

最後は、今年出版された『塾講師にだまされるな!』(黒い講師著)。前の2冊は“振り切れた”父親が書いた本だが、個別指導塾のベテラン講師ならではの視点で、子どもの成績に一喜一憂する母親たちや、冬季講習の時期から休み無しで働く講師の悲哀が赤裸々に描かれている。疲れを吹き飛ばしてくれるのは教え子の合格実績、そして“諭吉”だ。

さまざまな偏差地帯の子どもたちが登場しており、特に1月の埼玉、千葉入試を経て、2月1日から怒濤のように続く東京・神奈川校の入試本番&合否発表に巻き込まれた親子の明暗はあまりにリアルで、こちらの背筋にも戦慄が走る。

テレビの世界に目を向けると、なぜか日本テレビだけが中学受験を熱心に追いかけ続けている。毎春、超難関校を目指す6年生に密着したドキュメンタリーを制作しているだけでなく、07年にはTOKIOの山口達也主演の『受験の神様』というドラマまで放送している。

中学受験に関心がある層が限られている中で、かなり攻めたテーマ設定だが、今見ても結構面白い。ちょい役として二階堂ふみ、松岡茉優といった今を時めく女優が出演しているので、探してみてはいかが。(近藤誠・共同通信記者)


こんどう・まこと 1999年入社。東京エンタメ取材チーム記者。中高一貫校の学校生活について知りたい向きには、今日マチ子さんの漫画『セキ☆ララ中学受験 経験者だから描けた、ホントの中学受験&中高一貫校ライフ!』がお薦め。