
(C)Twentieth Century Fox
妻が事故で植物状態となり途方に暮れていたところ、まさかの妻の浮気が発覚。年頃の娘2人の扱いに戸惑いつつ、仕事ばかりで家庭を顧みなかった自分の人生を見直すことになる人間ドラマ。
いわば、夫が亡くなった途端、浮気を知ってしまう桐野夏生原作『魂萌え!』の男版だ。ただ、このダメ親父をハリウッドきってのモテ男、ジョージ兄さんが演じ、妻と娘というオンナたちに振り回されるのが見どころだ。
というか、ジョージ兄さんはどうしても華やかな私生活ばかりがクローズアップされるけど、『スーパー・チューズデー~正義を売った日~』しかり監督作では政治を好んで題材に選び、『マイレージ、マイライフ』のジェイソン・ライトマン監督をはじめ主演作では作家性あふれる監督と組み、常にチャレンジすることを恐れない。
で、本作は『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督。一生懸命に生きているからこそ、時として周囲には滑稽に見えてしまう人間の愛らしい部分を見せるのがウマい。妻の浮気を知り動揺を隠せないジョージ兄さんの姿なんて、悪いけど笑っちゃうもの。
舞台となるのはハワイ。ジョージ兄さんがカメハメハ大王の子孫という設定で、土地の歴史もうまく絡ませている。さりげないけど、計算され尽くした構成・演出に唸りまくり。★★★★★(中山治美)
【データ】
監督・脚本・製作:アレクサンダー・ペイン
原作:カウイ・ハート・ヘミングス
出演:ジョージ・クルーニー、シャイリーン・ウッドリー、アマラ・ミラー
5月18日(金)から全国公開

(C)Disney Enterprises,inc.All Rights Reserved.
『セサミストリート』でもおなじみの、カエルのカーミットらマペット<マリオネット+指人形(パペット)の合成語>が活躍するミュージカル。子供向けと思いきや、これが笑いは大人向け。
主人公はマペットのウォルター。彼の生い立ちが冒頭に紹介されるのだけど、人間のゲイリーとは兄弟で同じように育ってきたと言い張る。
その彼が夢中になるのがTV放映されていたマペット・ショーだ。ついに念願のスタジオ・ツアーへ出かけたところ、そこで見たのは落ちぶれた彼らの姿。さらに石油王の陰謀でスタジオ取り壊しの危機に面していることを知ってしまった。ウォルターはカーミットたちを鼓舞し、スタジオ存続のために立ち上がる。
マペット相手とはいえ、カメオ出演しているジャック・ブラックら豪華俳優陣が本気で楽しんでいるのが気持ち良い。石油王役の激シブ親父クリス・クーパーなんて、まさかのラップまで披露だ。
本年度アカデミー賞主題歌賞受賞曲をはじめとするミュージカルナンバーの数々が胸を躍らせてくれる。ハリウッドに脈々と続く娯楽の伝統は侮れませんわ。★★★★★(中山治美)
【データ】
監督:ジェームズ・ボビン
音楽:クリストフ・ベック
出演:ジェイソン・シーゲル、エイミー・アダムス
5月19日(土)から全国公開

(C)2011 CJ&M Corporation,All Rights Reserved.
副題がどーもお涙頂戴の韓国映画か…と腰がひけていたのだが、韓国で740万人動員も納得の痛快青春ストーリー。
病院で偶然再会した友人チュナがガンに侵されて余命2カ月であることを知ったナミが、昔の仲間たちを探して再会する。とまぁ、大筋はありきたりだけど、高校時代の仲良しグループがスゴイ!
チュナは和田アキ子並の破壊力を持つ番長、美少女スジはタバコと酒を堂々たしなみ、敵対グループとタイマンを張るのも度々というやんちゃ仲間。舞台となる1980年代は日本も学校が荒れていた時代だったけど、まんま同じような世界が韓国でも繰り広げられていたワケだ。そんな彼女たちの古き良き思い出が、80年代ヒットソングとともに繰り広げられる。
彼女たちのグループ名サニーも、当時流行したボニーMの曲から名付けられたものだ。同世代の筆者にとってはテンションUPするアイテムがたくさん。
ナミ役を筆頭に、過去と現在の違和感を全く感じさせない良く似たキャストを集めたものだと関心。そして彼女たちの腰の座ったケンカシーンが素晴らしい。80年代の場面では、学生運動VS.警察と少女たちのタイマン勝負が入り乱れて大乱闘に発展。シュールだぁ。王道ストーリーも調理次第で味が増す。韓国映画から見習わないと。★★★★☆(中山治美)
【データ】
監督・脚本:カン・ヒョンチョル
出演:ユ・ホジョン、シム・ウンギョン、ジン・ヒギョン、カン・ソラ
5月19日(土)から全国順次公開
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