花まるシネマ
『キングコング 髑髏島の巨神』 史上最高にカッコいいキングコングに首ったけ!

(C) 2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC, LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED
(C) 2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC, LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

キングコングを謎の髑髏(どくろ)島に君臨する巨大な神として描いたアドベンチャー大作が公開! ストーリーは、映画『マイティ・ソー』のロキ役でブレイクし、最近ではテイラー・スウィフトの彼氏としても話題を集めていたトム・ヒドルストンが演じる主人公のコンラッド率いる調査遠征隊が、未知の生物を探し出そうと神話上の存在とされてきた謎の島に潜入。キングコングをはじめとする巨大生物と遭遇して壮絶な死闘を繰り広げるというもの。

舞台はベトナム戦争の頃なので、「爆弾を落として振動をデータ化する」という名目で島に到着した途端にヘリから豊かな自然の島にすごい数の爆弾をまき散らすアメリカ兵。粗暴なやり方に「本当に失礼な奴らだぜ!」と怒りを感じ始めていたところに巨大なキングコングが突如出現。「何やってんだ貴様ら?!」とばかりに怒り狂い、ハエをたたき落とすがごとく次々にヘリをはっ倒していくシーンは、あまりの強さに興奮を隠せません。 強い! 強すぎるぜキングコング!

ストーリーが進むにつれてキングコングの「おとこ気」っぷりがどんどん上がっていくので、映画が終わる頃にはすっかりキングコングに首ったけ。オスらしい体つき、分厚い胸板に屈強な背筋、見事な二の腕の筋肉、そして相手を威嚇する大迫力のドラミング。でも、何よりも澄んだ瞳を持っていて自分が信じる者にはジャイアン並みの優しさを見せて守り通す! ハリウッドの最新CG技術が作り出した、史上最高にかっこいいキングコングに会いに行ってください。★★★★☆(森田真帆)

3月25日(土)から全国公開

監督:ジョーダン・ボートロバーツ

出演:トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・C・ライリー



『サラエヴォの銃声』 一発の銃声が響くまでを張り詰めた緊張感で描いた群像劇

(C) Margo Cinema, SCCA/pro.ba 2016
(C) Margo Cinema, SCCA/pro.ba 2016

サラエヴォ事件として私たちがかつて授業で学んだのは、たった1行「オーストリア・ハンガリーの皇太子夫妻がセルビア人の青年ガヴリロ・プリンツィプによって殺されたことをきっかけに第1次世界大戦が開戦した」でした。この歴史が物語の中心となった作品です。

実は私は、セルビア人とボスニア人の関係性というものを恥ずかしながらこの映画を観るまで全く無知でした。皇太子を殺したセルビア人の青年について、サラエヴォでは100年たった今でも「英雄か?テロか?」の議論が行われているのだそう。その二つの意見の間には、大きな大きな壁があってその壁は全くなくならない。この歴史的な背景をきちんと勉強してからこの作品を観るとさらに理解が深まると思います。

現代のサラエヴォ、事件から100周年の記念式典を控えるホテルを舞台に、多様な人間劇が繰り広げられる群像劇です。ジャーナリスト、ガヴリロと同姓同名のミステリアスな青年、ホテルの経営難に苦悩する支配人、仕事熱心なホテルの従業員、スピーチの準備をしているVIP、ドラッグにはまっている警備員。それぞれが歩んできた人生のたった一瞬に、一発の銃声が鳴り響く。何人も出てくる人物たちの声を聞き、彼らの人生を思うと、人にはいろいろな背景があって、それぞれの意見が生まれることがよくわかる。社会への風刺を込めた作品を世に出してきたダニス・タノヴィッチ監督は作品を通して、宗教や人種、そんなことを考える前に、私たちは「人」として壁を取り払っていかなければいけないことを伝えています。

この映画のラスト近くに出てくるテレビジャーナリストの一言がとても印象的でした。いまだ人種間に大きな壁がある現代社会ですが、どの地域にもある「壁」を取り払うにはどうすればいいか? 鑑賞後に誰かと話したくなる映画です。★★★★★(森田真帆)

3月25日(土)から全国順次公開

監督:ダニス・タノヴィッチ

出演:ジャック・ウェバー、スネジャナ・ヴィドヴィッチ、イズディン・バイロヴィッチ



『ストロングマン』 負けず嫌いなおじちゃんたちの格付けゲーム!

(C) 2015 Faliro House & Haos Film
(C) 2015 Faliro House & Haos Film

ギリシャのエーゲ海を航海中の6人の中年オヤジたち。ひょんなことから、ストロングマン(男の中の男)は誰かを決めるゲームをしようということが決まります。評価内容は、話し方、声のトーン、笑い方や寝相の良さ、パンツのセンスなどなど日常の一挙一動。お互いにポイントをつけて総合点を競い合うという、めちゃくちゃくだらないゲームです。

最初にこのゲームを始めようっていうきっかけも、「動物に例えたら誰が似てるか?」っていう話で一人がめちゃくちゃムキになり、そこから口論がエスカレートして最終的にこのゲームを始めるっていう大人げのなさ! さらにゲーム開始となれば寝相をこっそりのぞき見てはメモ帳を取り出してポイントをつける!という本気っぷり。女からすると、「ばっかだね?」の一言です。でも女性同士の「マウンティング」という無駄な格付けよりはよっぽどこちらの方がピュアで面白い! 「認められたい」欲求を誰もが抑えられずに生きている現代をユーモアたっぷりに描いています。一体誰が「男の中の男」になれるのか? 最初から最後までクスクス笑いが止まらない映画でした。

脚本のエフティミス・フィリップは、独身同士が集められたある会でパートナーを見つけられなかったらなんと動物に変えられてしまうという奇想天外な映画『ロブスター』の脚本を担当しています。彼とともに脚本を執筆、監督したのは、女優でもあるアティナ・ラヒル・ツァンガリ。古代から戦ってきたギリシャの血が騒ぎまくる男たちの「負けるは大恥!」とまでの必死な戦いを女性の目線でそれはそれはドライに描いているのが面白い。最初から最後までおかしくてクスクス笑ってしまいました。★★★★★(森田真帆)

3月25日(土)から全国順次公開

監督:アティナ・ラヒル・ツァンガリ

出演:ヨルゴス・ケンドロス、ヴァンゲリス・ムリキスほか



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