花まるシネマ
『女神の見えざる手』 野心家の天才ロビイストは最高の性悪女!

(C) 2016 EUROPACORP-FRANCE 2 CINEMA
(C) 2016 EUROPACORP-FRANCE 2 CINEMA

私たち日本人には馴染みのないロビイストと呼ばれる職業は、議員や政府に働きかけて影響を及ぼし、権力を操作して、世論をも動かしていく人たちのことを言います。クライアントにとって有益にことが運ぶように根回ししていく人たちなので、悪い印象を持たれがちですが、アメリカではれっきとした職業。ジェシカ・チャステインが演じるのは、凄腕のロビイストであるエリザベス・スローン。いつだって貪欲で、いつだって勝ちにこだわり、そして金とパワーを持った女性です。

何もかもを手にしていたエリザベスは、ある日「銃規制法案」廃案のために国民を懐柔するように言われます。それに反対した彼女はたった一人、銃規制のために闘うロビイストとしての活動を開始するのです。アメリカで、銃規制ほど難しい問題はありません。多分、永久に解決することはないのではないかというほどいつまでも平行線。そして私たち観客は、彼女が銃反対派に寝返った瞬間から、銃の擁護派に楯突くことがどれほどのリスクをもたらすのかを知らされます。さまざまな問題を切り抜けながら、逆転に次ぐ逆転劇で世論をどんどんひっくり返していくのはまるでスポーツのゲームを見ているみたいに興奮します!

敵にも味方にもしたくないヒロインですが、私は彼女のような性悪女が大好きです。不屈の精神力を持ち、自分の信念は絶対に曲げない。そのためにはなんだってする彼女の姿勢がかっこいい。絶対に涙を見せない強くてタフなエリザベスは現代社会の女性にとって新しいヒーロー像になるはず!★★★★★(森田真帆)

10月20日(金)から全国順次公開

監督:ジョン・マッデン

出演:ジェシカ・チャステイン、マーク・ストロング、ジョン・リスゴー



『セブン・シスターズ』 一人七役、ノオミ・ラパスのアクションがかっこいい!

(C)SEVEN SIBLINGS LIMITED AND SND 2016
(C)SEVEN SIBLINGS LIMITED AND SND 2016

「めっちゃくちゃ面白いから、日本で公開されたら真っ先に観て!」昨年のトロント国際映画祭に行っていた、アメリカ人の映画ジャーナリストが鼻息荒くメールしてきた映画がこの『セブン・シスターズ』でした。なかなか公開されなかったので、一足早くNetflixで見ちゃったんですが、設定が面白くて見事にハマっちゃいました。

人口過剰の政策として「一つの家庭に、子供は一人だけ」という一人っ子政策が強制される近未来。七つ子の姉妹は処分されることを避け、曜日によって活動する日を決めて行動しています。名前も曜日でつけられてて、「月曜日ちゃん、火曜日ちゃん」といった具合。つまり、7人で1人の人間になりすますわけ。政府の目をごまかして生活していた彼女たちに、ある日ピンチが訪れてしまいます。月曜日担当の「月曜日ちゃん」が失踪してしまうのです。この映画の原題は『What Happened to Monday?』なので、まさに「月曜日ちゃんに何があった?」という話。

一人で7人を演じているのは、映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』でクールなヒロインのリスベットを演じたノオミ・ラパス。一人七役なのでもちろん同じ顔なんですが、それぞれ個性的な姉妹たちが力を合わせて戦う姿にハラハラしながら、美しいのに、タフでカッコよくて中性的な魅力を持ったノオミに魅了されます。

なんだかありそうな近未来がすごくリアルに描かれていて、映画を観終わった後もしばらく、その世界観から抜けきれずボーッとしちゃいました。★★★★☆(森田真帆)

10月21日(土)から全国順次公開

監督:トミー・ウィルコラ

出演:ノオミ・ラパス、グレン・クローズ、ウィレム・デフォー



『DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団』 ついにここまで! 日本映画のパロディーに大拍手

(C)Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements (C)&TM DC Comics. Eagle Talon characters and elements (C)&TM DLE. All Rights Reserved.
(C)Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements (C)&TM DC Comics. Eagle Talon characters and elements (C)&TM DLE. All Rights Reserved.

蛙男商会によるAdobe Flashで製作されたアニメシリーズ「鷹の爪団」の最新作に、今話題のワンダーウーマンや、スーパーマン、バットマンらDCコミックのアメコミヒーローたちが参戦。初めてこの話題を聞いた時は「何かの冗談か?」と思ったけれど、映画を観て大爆笑。本当にあの!有名なDCスーパーヒーローズが、低予算アニメ「鷹の爪団」に思いっきり登場しちゃっているのです。それもバットマンの声優は、山田孝之。面白くないわけがありません。

DCヒーローたちと鷹の爪団とのシュールなやり取りはもちろんですが、私が思わず声を出して笑ったのは、全編に散りばめられている日本映画をおかずにしたパロディーネタ。劇中ではバットマンのみならず、色んなハリウッド映画もパロディーにされているんですが、日本映画までネタにしちゃうとは最高じゃないですか。だって、『君の名は。』の新海誠も、『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明も、み〜んな実名でイジられちゃってるんですから素晴らしい!突き抜けたイジりっぷりは秀逸です。

ハリウッドには、『ホット・ショット』や『最終絶叫計画』シリーズのようなパロディー作品が山ほどあって、いじられてなんぼ!みたいなところがあるんですが、なぜか日本にはパロディー文化がなかなかないんですよね。かつて SMAPの番組でNHKの大河ドラマを本人自演でパロディーにしたり、色んなネタをパロディーで出していたりしたけれど、どれもセンス抜群ですごく面白かった。この映画もまさに最高のコメディセンスで色んなもんをいじり倒してるので、この映画がヒットして、もっと笑える邦画が増えたらいいなあ。★★★★★(森田真帆)

10月21日(土)から全国公開

監督・脚本:FROGMAN

声の出演:FROGMAN、山田孝之、知英、安田顕、鈴村健一



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