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『おじゃマップ』試写コラム 香取慎吾とザキヤマが地元に来たら…

『おじゃマップ』試写コラム 香取慎吾とザキヤマが地元に来たら…2011.07.01

 『おじゃマップ』 (7月4日午後9時~10時48分、フジテレビ系)は、「ある日、あなたの町に香取慎吾が現れたら? そんな夢が実現する番組」という触れ込み。1月に続いての放送だが、有名人が予告なくやっ...
アラーキーの幸福写真
 佃島盆踊りは、佃島の人たちの無縁仏の霊を慰..
佃島/盆踊り(上)
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新刊レビュー
『新・幸福論 青い鳥の去ったあと』五木寛之著 ビビってる場合じゃねえ 


それにしても、すごいっすねこの表紙! 付き合いはじめたばっかの恋人の部屋に行って、本棚にこの表紙を見つけちゃったら、その後の展開確実に変わるだろうなー。ってくらい「インパク知」な表紙。

ポプラ社創立65周年記念として発行された本書。現代日本を覆う「ぼんやりとした不安」は一体どうすれば拭われ、幸福を感じることができるか、そのことを考察したエッセーだ。

五木寛之って今年80歳なんですね! 老人じゃん。そんな歳とは思えないほど現代日本を見つめる視線の鋭く、素直な筆致。きれいごとを語らず、「これだから最近の若者は」的説教もせず、小娘にも届くやさしい言葉で綴っている五木。「真面目か!」と突っ込みたくなる表紙とは裏腹に、本の中で語っているのは、ずいぶんと話の分かるおじいちゃんだ。

この間、飲みの席で20歳くらい上のオジサンに「いいなーお前はまだ若くって」と言われた。「だってうまいことやればあと50年は行けるだろ。50年後に日本がどうなってるか、俺も見てみたいもん」だって。そうか、五木寛之もそのオジサンも、これからの日本を、案じつつも期待してるんだろうな。戦後の大逆転みたいに、とはきっといかないだろうけど、現代日本の新しい幸福論を見つけたら、きっとあたしたちは無敵になれるんじゃないかな。ビビってる場合じゃないってことですね。

(ポプラ社 1100円+税)=アリー・マントワネット



『京都散歩』雅姫著 カリスマモデルに見る日本女性の顔面美意識


「優雅なお姫さま」と書いて雅姫(まさき)。わあ、強気~!な名前を持つ女性をご存じですか? モデルでありデザイナーの彼女は、アラサー女性のカリスマ的存在。趣味は写真、カフェめぐり、スカートとスイーツと朝寝坊が好きな(すべて想像)森ガールならぬ森おばさんの羨望の的なのだ。

そんな彼女の新刊は、その名の通り雅姫がアテンドする京都散策。いろいろな服を着た雅姫が名所を歩く姿から、お茶を飲みつつほっと一息なショットまで、「素顔」的カットがてんこもり。

この本を眺めながら、雅姫という女性がなんでここまで人気なのか考えてみた。彼女のスタイルがなんかに似てると思ったら、あれだ、「モーニング娘。」。あのー、全盛期のモーニング娘。って覚えてますか? 『恋のダンスサイト』のときのアラビアン的衣装に、ミニモニ。の偏差値低そうなカマトト衣装、果ては「三人祭」とか「10人祭」とか言って、ハッピ着たりしてましたよね。彼女たちって、首から下がどんどん過剰にヘンテコな格好になっていく一方で、一貫して首から上はコンサバな、好感度の高いメイクだった。

当時それをひそかに「首から上モテ」と呼んでいたのですが、雅姫もそんな感じ。首から下は図書館司書みたいな、奥ゆかしい、男ウケというより女ウケなスタイルでありながら、顔面は美女。それが多くの人に愛されるゆえんなのかも。女性の生き方がどれだけ多様化し、自由になっていっても、まだまだ日本女性の顔面美意識は保守的なのかもしれません……なーんつってな!

(扶桑社 1400円+税)=アリー・マントワネット



『ボクらの時代 自由になる技術 80歳詩人の言葉を聞く』谷川俊太郎、箭内道彦、宮藤官九郎著 なんだか泣けてしょうがない


晴れた日の午後、老詩人のもとを訪れた、2人の青年(つってもずいぶんオッサンだけど)。詩人・谷川俊太郎とクリエイター・箭内道彦、そして脚本家の宮藤官九郎が出演したフジテレビ系のトーク番組『ボクらの時代』の収録分に加筆・修正を加え再録した本書。タイトルの通り、箭内と宮藤が、谷川から「自由になる技術」を学ぶ鼎談集だ。

お母さんに120%愛されたという少年時代のこと。小学校の頃、鉄棒に呼び出され突然同級生のいじめっ子に殴られたこと。お金儲けのために「外車を買ってくれ」とせがみ、父親にひどく叱られたこと……。日本を代表する詩人のなんでもない、けれどかけがえのないエピソードの数々。

谷川俊太郎という、日本が誇る偉大な詩人の、正直でユーモア溢れる言葉、それを真剣に受け、返す箭内と宮藤の言葉。それらはどれもやさしくって、美しくって、読み終わった頃には生きることも死ぬことも、少しだけ怖くなくなっているような気持ちになる。

巻末には、東京芸術大学に入るため3浪していた箭内が、毎日1回朗読していたという谷川の詩『みみをすます』を収録。箭内さん、この詩に勇気をもらってきたんだ。バリバリ売れっ子のクリエイターだって一歩一歩、日々を重ねてきたんだなぁ。そして、「あ」から始まり「ん」で終わる、私たちが自在に使ってる(って思ってる)日本語って、こんなにもすてきなんだってことに気付かされる。うー、なんだか泣けてしょうがない。

(扶桑社 1048円+税)=アリー・マントワネット