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「リレーコラム」ロナルドとメッシの時代 FIFA最優秀選手

2017年11月08日

FIFAの男子最優秀選手に選ばれ、トロフィーを掲げるロナルド=23日、ロンドン(ゲッティ=共同)
FIFAの男子最優秀選手に選ばれ、トロフィーを掲げるロナルド=23日、ロンドン(ゲッティ=共同)

10月23日、英国のロンドン。華やかな表彰式でサッカーのポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナルド(レアル・マドリード)は「この賞は特別な意味がある。7度は取りたいね。ラッキーナンバーだから」と冗舌だった。

常に比較されるアルゼンチン代表FWメッシ(バルセロナ)に並ぶ、史上最多5度目の国際サッカー連盟(FIFA)最優秀選手賞受賞。この10年間は二人が栄誉を分け合い続け、まさに「ロナルドとメッシの時代」だといえるだろう。

二人は1シーズンで公式戦50点以上も取る、たぐいまれな「点取り屋」という共通点があるが、選手としてのタイプは異なる。

ロナルドは高い身体能力を武器に、直線的でダイナミックな動きで相手を置き去りにするプレーが印象深い。小柄なメッシは、同じ速さでも小刻みなボールタッチに緩急を織り交ぜ、めまぐるしい動きでDFを翻弄する。

ゴールのパターンという点では、10年前からメッシは変わらない。味方とのワンツーパスで狭いスペースをすり抜け、左足でゴールネットを揺らす姿は何度となく目にする得意の形だ。

一方のロナルドは、20代のころとはプレースタイルが変化している。

サイドでドリブルを仕掛け、派手にボールをまたぐフェイントで視線を集めていたころに比べ、円熟期の今はゴール前での仕事に専念し始めている。

巧みな位置取りから、クロスをワンタッチで合わせた昨季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝の2得点はその典型だろう。

欧州CLを2連覇し、大会得点王にもなったロナルドはフランス・フットボール誌が選ぶ2017年の世界年間最優秀選手「バロンドール(黄金のボール)」の受賞も有力だ。

ただ、突出した実績を持つ二人も、いまだに破ることができていないジンクスがある。それはバロンドール受賞者が翌年のワールドカップ(W杯)で優勝できないというものだ。

メッシは2009年にバロンドールに輝いたが、10年W杯南アフリカ大会はベスト8で敗退。ロナルドは13年にFIFAバロンドール(当時はFIFA最優秀選手とバロンドールが統合されていた)を受賞したが、14年ブラジル大会は1次リーグで敗退した。

ポルトガルは昨年の欧州選手権で優勝し、勝負強さを身に付けつつある。

メッシは北京五輪で金メダルを獲得しているが、これまでフル代表ではW杯も南米選手権も頂点には手が届いていない。もちろん、大会2連覇を狙うドイツや、最多5度の優勝を誇る「王国」ブラジル、才能あふれる選手が台頭するフランスなど優勝争いのライバルは多い。

それでもロナルドは「代表でもクラブでも活躍したい。全てのトロフィーを取りたい」と強気な姿勢を崩さない。

ロナルドは来年2月で33歳、メッシはW杯ロシア大会期間中に31歳となる。両者にとっては集大成となりそうな大舞台。どちらかが黄金のトロフィーを掲げることになるのか。

この10年間のサッカー界を引っ張ってきた両雄の勇姿を、しっかりと目に焼き付けたいと今から思っている。

土屋 健太郎(つちや・けんたろう)1979年生まれ。千葉県出身。2002年に共同通信社入社。福岡支社でプロ野球のソフトバンクなどを担当。07年1月から東京でサッカー、大相撲、バレー、バスケットボールを担当。15年からベルリン支局でサッカーを中心に取材。






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