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「野球コラム」早実高・清宮選手がプロ入り表明 清原、松井氏ら“怪物”に迫れるか

2017年09月25日

記者会見でプロ志望を表明し、笑顔を見せる早実高の清宮幸太郎選手=9月22日午後、東京都内
記者会見でプロ志望を表明し、笑顔を見せる早実高の清宮幸太郎選手=9月22日午後、東京都内

大学進学かプロか、その進路が注目されていた高校球界屈指のスラッガー、東京・早実高の清宮幸太郎選手がプロ野球を選択した。

9月22日に開いた記者会見で「プロ志望届け」を提出することを明らかにした清宮選手は「プロ野球での活躍が子どもの頃からの夢。より高いレベルに身を置いて努力していきたい」と、決断した決め手などを笑顔で語った。

▽868本塁打を抜く使命感が

記者会見でははっきりものを言った。いきなり王貞治氏の本塁打世界最多記録を抜く使命感があると言った時はさすがに驚かされたが、この18歳の若者が気負いなく語る壮大な夢を、ほとんどのマスコミが好意的に捉えた。清宮選手の素直な性格もあるだろう。

「高校時代から多くの人に球場で応援してもらい力になった。プロでも見ている人を感動させられる選手になりたい。理想はそこにある」

「憧れでもあるが、目標の選手は(早実OBの)王さん。あの868本(塁打)は抜かさなくてはいけないという使命感があるし、本塁打王は目指すべき目標かと思う」

「(メジャーでのプレーという)夢は変わっていない。目の前のことをクリアしていくことで夢につながるという確信がある」

▽有力だった早大進学

清宮家や早実高のガードの堅さもあって、さしものスポーツマスコミも進路については大学とプロで見方が二分されていた。

ただ、早くから「早大進学で決まり」の声が優勢で、早大広報部が受け入れ態勢に着手したとか、東京六大学野球リーグでも、早大・斎藤佑樹選手(現日本ハム)以来の超人気選手の加入に「再びリーグの黄金期到来」と期待は高まっていた。

▽急転直下の進路変更

清宮選手が進学からプロ野球へ進路を変えたのは9月初旬にカナダで行われたU―18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)に出場したことからだ。

この間のことをこう言っている。「最初は大学に行くつもりだった。高校野球を始めてからいろいろなステージを踏むことでプロの世界が見えてきた」と。

U―18W杯で同世代の世界の選手と一緒にプレーしたことで、世界レベルで戦う意識が一気に高まったようだ。清宮選手にとってメジャーリーグこそ世界を意味するもので、その世界を肌で感じられたことで、自分が目指している目標を再認識したと思う。

本人は「(世界の仲間と戦うのが)楽しくて仕方なかった」と述懐している。

大学という寄り道をせず、日本プロ野球を経てのメジャー行きが「自分の夢」を叶える近道と結論付けた。

▽注目の10・26ドラフト

プロ志望届けを出したことでプロ球団との面談が可能となる。ほぼ、全球団と会って話をすることになる。もちろん、10月26日のドラフト会議前に希望する球団を口にすることはNGだが、球団側の姿勢は把握できる。

22日の記者会見では「12球団全てで入団OKか」と問われ、「厳しく鍛えてくれる球団」と答えた。

希望しない球団なら「入団交渉は決裂」となる可能性を否定しなかった。取りようによれば、あらぬ誤解を招きかねない。どこかの球団と密約ができているのではないかというものだ。

希望球団でない場合は早大進学もあると指摘する向きがあるのはそのせいであろう。

いずれにしても、5年在籍しただけで今オフにもポスティングシステムで米国へ行く日本ハムの大谷翔平選手のように、FA制度ではなく若いうちに特例でメジャーに挑戦させてくれる球団ならいいのだろうと思う。

▽不安材料も

高校通算111本塁打と最多記録を更新した清宮選手が果たして清原和博、松井秀喜両氏のように高校時代の怪物ぶりをプロでも発揮できるだろうか。

よく比較される清原氏は1年目に打率3割4厘、31本塁打78打点で新人王になったが、専門家の見方は「清原は別格で比べられない」というものだ。清原氏は右中間方向への本塁打が3割近くあった。この広角打法は独特のものだ。

清宮選手は学年を経るごとに打球の角度がつき高く遠くへ飛ぶようになったし、少ないとはいえ左中間方向への大きな打球も見られた。技術面では進化していると思うが、これは高校レベルの話である。

プロ野球の速球や変化球、とりわけ落ちる球をどう打つか。U―18W杯でも2本塁打したが、米国のエース級は打てなかった。木のバットの問題もある。一番の不安材料は約100キロ体重である。

▽締まった体の清原氏

思い出してもらいたい。球史に名を刻んだ選手はみんな締まった体付きである。

清原氏は、晩年は体を大きくしすぎてけがに泣かされたが、西武入団当初は締まって体型。本塁打歴代3位の元南海などの門田博光氏も、2度のアキレス腱断裂から思うような走りこみができず太ったが、全盛期は違った。松井秀喜氏も体はごつかったが、肥満ではなかった。

重い体重は膝の負担を増やし、次いで腰そして上半身に影響が及び、手首の故障の原因になる。西武の“おかわり君”こと中村剛也選手が今苦しんでいるのがまさにそれだ。

日本ハムの中田翔選手なども体重の絞り込みをしっかりやっていないと、選手寿命は短くなる。

▽1年目が勝負

体重に加えて練習不足を危惧する声があった。清宮選手の111本塁打は多くの練習試合がもたらしたものだ。

今年の6月などは信じられないほどの遠征試合が組まれた。伸び盛りの時期に腰を据えた練習が不足していたのは間違いない。超人気高校の宿命ということだけで片付けられないと思ったのは、私だけではなかっただろう。

早実高OBで元ヤクルト投手の荒木大輔氏は「志望届けを出すと決めた以上は自主トレやキャンプを見据えて、今からしっかり練習していないと駄目」と話している。

「プロの練習についていけるよう、体を絞り込め」と警告している。

田坂貢二[たさか・こうじ]のプロフィル

1945年広島県生まれ。共同通信では東京、大阪を中心に長年プロ野球を取材。編集委員、広島支局長を務める。現在は大学野球を取材。ノンフィクション「球界地図を変えた男 根本陸夫」(共著)等を執筆






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