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『わたしたち』 小さな心の痛みが、胸の中によみがえる

2017年09月19日

(C)2015 CJ E&M CORPORATION. And ATO Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED
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新学期が始まる始業式の前後は、子供たちの自死率が一気に上がるというニュースを読んだとき昨年鑑賞した本作を思い出しました。学校に馴染むことがなかなかできない10歳の女の子が主人公の映画です。

メガホンを取ったのは、若手女流監督ユン・ガウン監督。自身の体験を元に、現代の韓国にある「いじめ」問題をストレートに描いた作品です。周りと馴染めず、気づけばひとりぼっちで過ごすことの多い小学4年生のソンは、ある日転校してきたジアと仲良くなりますが、二人の周りを取り巻く家庭環境の格差から、だんだんと友情に暗雲が立ち込めていきます。

わたしも小学校4年生の時、初めていじめというものを経験しました。ある一定期間グループ全員の女子から無視されて、初めて胸が痛くて家でひとり泣いたことがありました。とりわけ、二人組を作る体操の時間は、ひとりぼっちで余るのが嫌でトイレにずっと隠れていたことも。主人公のソンも、そんな孤独を味わう女の子。あの頃のわたしと同じように、10歳の少女にとって世界は、小学校と家が全てで、逃げ場なんてどこにもありません。韓国でも日本でも、いじめというものは悲しいことに、いつの時代でも子供たちの心を傷つけていることを痛感しました。

ユン監督は、少女の繊細な心の機微を本当に上手に描きます。特にソン役の女の子はとんでもなく演技が上手で、目の動き一つで感情の全てを表現します。あの頃の自分に優しく声をかけてあげたくなるような素晴らしい作品です。★★★★☆(森田真帆)

監督:ユン・ガウン

出演:チェ・スイン、ソル・ヘイン

9月23日から全国順次公開






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