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「ITデータコラム」増加傾向強まる“野球留学生” 最大の供給源は大阪府

2017年09月18日

広陵を破って初優勝を決め喜ぶ清水(手前左から2人目)ら花咲徳栄ナイン=甲子園
広陵を破って初優勝を決め喜ぶ清水(手前左から2人目)ら花咲徳栄ナイン=甲子園

「夏の甲子園」の呼び名で親しまれている全国高校野球選手権大会。今年は大会記録となる68本もの本塁打が量産されて終了した。今大会が99回目だから、来年は区切りの100回を迎える。日本高野連とともに大会を主催する朝日新聞社が毎年、大会直前に週刊朝日の増刊号を発行し、代表49校を紹介している。高校野球ファンにとっては、観戦に欠かせない資料として重宝されている。

甲子園でベンチ入りできる選手は18人。増刊号には、各代表校のベンチ入りメンバーが地方予選で残した成績とともに、各選手の出身中学が所在する都道府県名も含め記載されている。あくまでも出身中学なので、その選手の出身地を正確に表していない恐れがあるが、一定の目安にはなる。この出身中学を統計的にまとめたことで見えてくる甲子園の実像に迫った。

まず、その高校がある都道府県(便宜的に以後、県とする)内の中学出身者と県外の中学から入学してきた選手、いわゆる“野球留学生”の割合を見てみよう。

実は、今年の増刊号には例外が1県ある。予選の決勝が最後に行われた宮城県だ。代表校の決定が発行に間に合わなかったらしく、決勝まで勝ち上がった仙台育英と東北の両校が掲載されている。加えて、予選でベンチ入りできるメンバー20人について記載されているがそのままで計算した。

宮城県代表の仙台育英を含めた全出場校49の総メンバー数は884人。このうち、県内中学出身者は計540人、県外中学出身は計344人だった。これを1校あたりの平均にすると県内出身者が11・02人で、県外出身者は7・02人となる。ちなみに5年前の94回大会(2012年)の内訳は、県内13・02人、県外4・98人だった。単純比較すると、5年間で県内中学出身選手が平均で2人減り、その分、県外出身者が増えた勘定になる。

さらに10年前の89回大会(2007年)のデータを見てみよう。県内が14・18人、県外が3・82人。10年のスパンで見ると、県内中学出身者は約3人減少し、県外がその分だけ増加した形だ。

県内中学出身者が多数を占める公立校は2017年が8校、2012年16校、2007年13校となっている。2012年は2007年に比べ、公立校が3校多く出場しているにもかかわらず、県内中学出身選手が減っているので、公立の出場校が多いと県内中学出身選手も増加するとは、単純に言えないようだ。

もう一つ、県外の高校へ選手を供給している都道府県はどこか、を見てみたい。1位は案の定というか、ダントツで大阪府だ。今夏の甲子園でプレーした大阪の中学出身選手は計63人。大阪府代表の大阪桐蔭に所属する5人を除いた58人が、北は北海道から南は沖縄県まで20道県の代表校でメンバー入りした。ちなみに初優勝した花咲徳栄(埼玉)の県外出身選手は13人で、うち2選手が大阪府出身だ。

2位は神奈川県。横浜高校の8人を除く28人が10県から甲子園の土を踏んだ。3位は27人の兵庫で以下、東京(26人)、愛知(25人)、福岡(24人)が続き、この6府県が20人を超えている。

供給先の都道府県数を見ると、こちらも1位は大阪(20道県)で、2位は兵庫県(15府県)だ。この2府県の中学出身でメンバー入りした選手を単純に足すと、103人(大阪府63人、兵庫県40人=神戸国際大付の13人も含める=)。全体の約12%を占める。

大阪が最も多く選手を輩出しているのは、5年前も10年前も同じ。2012年は88人で50人の兵庫と合わせた138人は、全体のおよそ16%になる。2007年でも両府県の出身選手は計87人(大阪府54人、兵庫県33人)で、約1割。「野球界の標準語は関西弁」と言われるのもうなずける数字だ。

県外の中学出身選手が増える傾向が強まり、大阪や兵庫、神奈川、東京といった大都市圏が地方への選手供給源となっている背景としては、地方の人口減少や全国的な少子化が高校野球にも忍び寄っているという見方ができるかもしれない。

山崎恵司(やまざき・えいじ)のプロフィル

1955年生まれ。1979年に共同通信運動部に入り、プロ野球を中心に各種スポーツを取材。93年からニューヨーク支局で野茂英雄の大リーグデビューなどを取材。帰国後、福岡支社運動部長、スポーツデータ部長などを務め、現在はオリンピック・パラリンピック室委員。






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